備忘録として。
MLに流れていた記事をクリップ。
食に関する調査や研究が進んできており、新聞に取り上げられることも増えてきていますね。
調査の結果をどう評価し、課題を取り出すかが大切な点です。
「見えない貧困」に丁寧に光を当て、真正面から向き合う施策が必要と思います。
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◆平成30(2018)年10月13日 毎日新聞 東京夕刊
子どもの貧困 3割、食料買えない経験 中学生のいる低所得世帯 NPO調査
無料学習会を利用する低所得世帯で、過去1年間にお金が足りず食料が買えない経験があったのは約3割に上るとの調査結果を、NPO法人「キッズドア」がまとめた。低学力の子どもは博物館に行かない割合が高いなど、学力と生活のあり方との関連もみられた。同法人は「低所得家庭や困難を抱えた家庭の子育てや教育を支える仕組みが必要だ」と訴えている。
キッズドアは、子どもの学習支援を行うNPO法人。ひとり親家庭や就学援助受給者世帯などの子どもを対象に無料学習会などを開いている。
2017年12月、東京都内と仙台市の学習会に通う中学生363人とその保護者にアンケートし、中学生207人(回答率57%)、保護者147人(同41%)から回答を得た。保護者の約6割がひとり親。世帯年収は平均304万円で、200万円未満が約3割と最多だった。
お金が足りず食料が買えない経験を保護者に聞いたところ、「よくあった」は1・4%だが、「時々あった」が11%、「まれにあった」が22%だった。
小学生レベルの学力テストの結果で、正答率が低い中学生を「低学力」と定義し学力別に生活状況も比べた。中学生自身の回答で、小学4~6年生の時に博物館や美術館などに行った体験がないのは、低学力の子で50%に対し、その他の子では36%。勉強を見てもらった経験がないのは、低学力の子で43%に上ったが、その他の子では22%だった。
無料学習会に通い続ける中学生に対し、18年3月に2回目の調査を実施(回答率47%)。1回目より、勉強への意欲や自己肯定感が増し、1日当たりの学習時間が伸びるなど好影響もみられた。渡辺由美子理事長は「日本の子どもの貧困率は依然高く、貧困対策としての学習支援が地域で安定して運営されることが必要だ」と話した。【藤沢美由紀】