本日は朝から夜まで色んなことがありました。

 
足立区で行われた「子ども議会」!
これはまた後日触れたいと思います。
 
夜は、南部労政会館にて、韓国ソウル市パク・ウォンスン市政の元で働くチョ・ソンジュさん(ソウル市労働協力官)をお招きし、「教育費無償化と雇用をつなぐネットワーク作りをー労働尊重都市ソウルから学ぶ」つどいに参加し、足立区の区政の事も述べてきました。
 
チョ・ソンジュさんは昨年ソウルを訪問した時にお会いして下さり、ソウル市の労働政策について教えて下さった方です。
今回は、市の労働政策と労働組合の社会的役割について具体的にお話し下さいました。
 

 

↓スライドの右側の写真は、ソウル市庁舎。

ソウル市が「青年手当」という、国の失業給付に上乗せする形で市独自の給付策をおこなおうとしたときに、当時はパク・クネ中央政府が、ソウル市に対し「青年手当」を大統領の職権で取り消すことをおこなってきました。

ソウル市が選んだ道は、パククネ中央政府との正面衝突!!

職権取り消しの情報が入ったので、ソウル市はその前日に青年手当を2813名全員に強行給付して対抗したのでした。

それが、2016年8月のこと。

そして9月、チェスンシル事件が発覚し、10月キャンドルデモ、その後パク・クネ罷免、弾劾へ政治情勢が動き、誕生したムン・ジェイン政権はソウル市の青年手当を支持し、今では全国へ波及させるに至っています。

 国の手当てに上乗せ給付を行うなんて、画期的ですね。

ちなみに青年手当は、ソウル市の青年議会が議決した事業の1つにあたります。

 

まさに、闘って勝ち取る!

翌日職権取り消しがはいるから、前日に給付し実行してしまう。知略ですね。

 

この写真の右側のバナーに書かれているのは、

「青年手当を職権で取り消しできても

青年の命までは職権で取り消すことはできない!」

という言葉です。

市庁舎に掲げられたものです。

尊厳、青年の生きる権利をかけた闘いです。

 

ちなみに左側の青年たちが、青年議会で「青年手当」を議決した青年ユニオン等の若者たちです。

 
キャンドルデモの数は圧倒的ですね。
 
労働組合と市長と過労死遺族が懇談し、市が労働政策として何かできることがあるのではないかと考えるに至りました。
 
まず公的機関における非正規職の正規化に着手し、ソウル市内にメディア労働者休憩所をつくったり、「市民」「自治体」「労働組合」の3者が共に自治体政策をつくっていかないといけないと、やってきました。
 
「ソウル市を労働尊重特別市にしよう」のスローガンから、労働政策は国政マターだとしてしまわずに、地方自治体にできる政策があると考え、当事者の声を組みながら事業化をしてきたこと、政策の先進性がよくわかりました。
 
つどいでは参加者からの意見も述べることができ、私も発言をさせていただきました。
 
1点目は足立区における奨学金政策―貸与から給付への移行・画期的な事例であること。
 
2点目はソウル市の取り組みに学ぶ観点、そして本日の足立区での「子ども議会」のことー区政の課題をはっきりと指摘し、教育の無償化にも言及していて新鮮だったことなど報告をさせていただきました。
とてもタイムリーな取り組みでしたね。
 
つどいには、大学の先生、研究機関のかた、留学生、公務員(介護保険、ケースワーカー、教員、保育などなど)、ユニオンの方と、多彩な方々が来られていて交流会も盛り上がりました。
 
青年問題はやはり北欧を学ぶべき、と教えていただきました。北欧にもいかねばなりませんね。
自治体が取り組む「青年政策」とはそもそも何なのか、何が自治体にできるのか。
今後の研究テーマです。
 
そして、最後はやっぱり「闘争(トゥジェン)」!(後列、左から2人めがチョ・ソンジュさん)
 
 
闘ってこそ、明日がある!