決算特別委(決特)では、3回出番があります。
きょうで2回めがおわり、残すところ最後の総括質疑のみとなりました。
ちょっとほっとしています。
今日は、教育や産業経済、国保介護保険などの課題でした。
要望もあったので、今日の発言原稿から被ばく関連の部分をいかにはりつけます。
(答弁部分はありません。スポーツとふるさと納税部分は略してますが、希望あればアップしますので連絡ください)
足立区は各校調理方式をとり、子どもたちに出来たての給食を提供する努力をされています。天然だし・薄味を基本として、すべて食材から調理されている、と聞きました。食の基本となる、大切なことです。
また、食べ残しに着目し、「おいしい給食」を掲げて、区内の農業者の方とも提携してこだわって給食文化を作ってこられたと、知りました。
「食」は、生命・からだの基本を作るものですから、大切なことだとおもいます。おいしい給食をすすめるために、味、食材、献立、環境の4点から改善を図っていくことが打ち出されています。
その中の、食材の「安全」に関して、この間の議会等でのやり取りを聞いていて疑問をもっています。
給食用食材の放射能検査を、区が独自に何故しないのか、という疑問です。
昨年10月9日決算委員会での、共産党・はたの議員の質問に対し、学務課長は「都道府県の検査体制、そして流通段階での検査、そして学校給食会でも審査していますので、今足立区独自の検査をしない体制を続けていきたい」と、区独自の検査を否定されています。
1年がたち、福島や近隣県では健康被害が増加してきました。福島県内では137人もの子どもが小児甲状腺がんになり、北関東の北茨城市でも3人の子どもたちが甲状腺がんと診断され、手術を受けました。そういった、特に放射線の影響を受けやすい子どもたちのことです。これだけ変化が起こってきている時に、まだ「給食測定をしない」というのですか?いかがですか。
そもそも論ですが、放射能は体にいいものではないですよね。
病院にいくと、レントゲン室のドアには、立ち入りを制限する注意書きがあり、歯科検診でのレントゲン撮影でも、無用な被曝を避けるために、体を被ばくから守るための鉛のエプロンをつけて撮影します。
一般論として、放射線は危険で、浴びないに越したことはない。
なぜ危険か、というと、放射性物質からは、放射線が放出されます。それが染色体にあたると、染色体はズタズタになってしまいます。中には遺伝子がはいっていますから、遺伝子とは、人間の体のレシピのようなものですから、これが影響うけると、胎児期であれば形態異常、生まれでてからでは、細胞のガン化と、いうことがおきます。
なので、放射線を発する「放射性物質」が、体の外にあるのか、体の中に入ってきてしまうのかによって、体が受ける影響は変わってきます。
体のなかに入るのが、内部被ばく、私たちが心配している、食べ物と共に、放射性物質が子どもたちの体に入ってしまわないかどうか、ということです。
次に、核心部分ですが、なぜ放射能は怖いのかということも、簡単に触れたいと思いますが、それは、遺伝子をのせた染色体を切断するからです。切られた染色体は、またくっつくんですが、その時に横のものとくっついたり、逆さまになってくっついたり、あやまった修正がされて、その部位がガンをひきおこすものであると、ガンが発生する、ということなんです。
当たりどころが悪ければ、ガンになる。確率論ですから、ゼロであるに越したことはない。染色体の切断といったことが体の中でおこっていることですから、これから影響がでるかでないか、目で見てわからないことが、放射線の基本的な怖さだと、医学者から指摘されています。
給食の話に戻りますと、だから、子どもを持つ親ごさんたちは、出荷制限にかからなくても、検出値が0ベクレルでないものは、特に、体が成長期の子どもたちにとって、発育に影響を与える可能性があるから、避けたいと考えます。
親としての、子への愛情です。子孫を存続させたいと願う、生命の求めです。
今も、横浜市では毎日小学校1校の食材を検査しています。何故かと言うと、そうやって学校に対策を求めた親御さんの気持ちを、横浜市は受け止めたからです。
「なぜ放射能対策をしないのか」という区民の方からの問いかけに対し、「国が安全といっているから大丈夫です」と、区は答えられます。
しかし、過去、政府のいう「大丈夫」がひっくり返った事例は多々あります。水俣病を見てください、イタイイタイ病を振り返ってください。公害の起こる原因はなかなか認められませんでした。水俣病では、有機水銀が原因と報告を受けながら、人々の健康と経済的マイナスを天秤にかけて、健康被害の原因を特定せず、政府が公害認定をおこなったのは、実に9年後のことでした。
政府の言う「安全」を、鵜呑みにしては、子どもの健康は守れません。
実際、基準値を超える食品が流通する事例が、最近もでています。
現在、「国立医薬品食品衛生研究所」に委託して「マーケットバスケット調査」、実際に流通している食品を購入しての、放射性物質の検査がおこなわれています。
10月5日に厚労省が発表した結果では、4つの基準値超え食品の流通が確認されています。
福島産ではありません。
栃木県産のサクラシメジから270ベクレル、
同じくチチタケ450ベクレル、
ナベタケ130ベクレル、
これも流通品のシシ肉から120ベクレルです。
お店でこの食品らが購入されたのは9月28日です。結果が発表されたのが10月5日ですから、その間流通しているわけですから、知らずに買って食べてしまった可能性がとても高いです。
今もこういうことが起こっているんです。だから、せっかく自公調理法式をとって、できたての暖かい給食を子どもたちにと努力されているんですから、放射能に関してもきっちりはかってほしいと、親御さんたちは訴えておられます。
低線量被ばくの危険性を考えれば、給食用食材から放射能は完全不検出でなければなりません。足立区が独自に、厳しい基準で子どもたちの安全を守る必要があります。おいしい給食の前提条件である、食材の「安全確認」が必要です。
最後にもう一度お聞きしますが、給食食材の放射能検査を再考する考えは区にはありませんか?
今、変化が現れだした、重要な時期に入っています。福島や近隣県の状況も調査しながら、今後も継続してこのテーマを皆さんとともに考えていきたいと思いますので、よろしくお願いします。