「はじめまして!
はじめまして!
ぼくタクって言います!
本日8月3日という良き日に!!
あなたに一目惚れしました!
もしよかったら今からデートにいきませんか!」
「わたしとですか?」
「はい!」
「ふふ。喜んで。」
「やった!!!!」
〜〜〜〜
「あの。えっと。ぼく。地下世界から外に出るのこわいです。」
「そりゃあみんなそうよね。外はエイリアンがうじゃうじゃしてるってみんな騒ぐもんね。」
「あっ、そ、そうっす。
...こんなん軽く言うのも変な話っすけど。
うちの家族もずっと前に見回りの時エイリアンに食われてて。」
「うちも。昨日。」
「ぇ........。ぁ...。」
「第3区画シェルター...ここのシェルターに住んでる人は、わたしとあなた以外もうみんな死んだんじゃないかな。」
「.........昨日..。
エイリアン討伐部隊が全然帰ってこないって。みんなで外に出て探しに行って。
そしたらいつもは降らない隕石が降ってきて。
そのとき。
....俺も隕石のはじっこに当たったんすよ....。
起きたらちゃんとベッドにいたんで。
誰かが運んできてくれたみたいっす。
でもそのとき何があったか全然覚えてなくて..。」
「世紀末のラッキーボーイだね。
そのあとね、隕石が人間のこともエイリアンのことも潰すくらい、ずっーーーと降り続けて。」
ガチャっ。
「ほら。外出てみな。」
「お。えっ。うっ。うすっ。」
「.....こうなっちゃった。」
「.............荒野。」
「うん。辺り一面荒野になっちゃったの。」
「...昨日のことなのに。血のひとつもない..。全部かき消したみたいに静かだ。大切なものを全部埋めて隠してるみたいな。不気味な世界っす...。」
「....ね。」
「な、なんか俺、こんなことになってたのに、ずっと寝てて何も気づかなかった..、、
何も気づけなかった。
......どうせみんな生きてると思ってたから..朝起きて周りに人がいなくても見回りに行ったんだとばかり..。
ほんと、ほんと気づけなくて、悔しいっす。」
「能天気なだけ。
いいじゃん。生きてんだから。わたしもいるし。」
「うぐっ...。....なんか、こんな日になんも知らないのにコクってすんません。」
「いや、そうやってきてくれる人がいると、たぶん気持ちが楽になって生きてける。」
「.......じゃ、じゃあ俺が今日はいっぱい笑わせますよ!!!」
「えぇ〜できるの?」
「たっ、たぶん。」
「ふふ。期待しちゃお。
あ、じゃあ、あそこの岩に座る?
外は出ても平気だと思うから。
エイリアンも全然見当たらないし。」
「うす...。あの岩....。ち、ちんちんみたいな形してる....。」
「言わんでよろしい童貞くん。
左の睾丸に座りなさい。」
「それこそ言わなくていいじゃないっすか!!
じゃ、左に失礼します。
右の睾丸にどうぞ。」
「ふふっ。この会話、ずっとやることになりそう。」
「!!!....それ、それってまた誘っても...。」
「さあ。
今日笑わせてくれたらね。」
「う、うす。がんばります。」
〜〜〜〜
「....たくさん話してたら日が沈んできたね。」
「っすね!こんな盛り上がると思わなかったです!」
「わたしも。」
「あの、よかったら明日も誘っていいっすか!!
明日は違う話で楽しませるんで!!絶対!」
「ええーほんとかな。
とかいって同じ話しかしないんじゃないの?」
「なんすかその偏見。
俺そんなつまんなくねーっすよ。」
「じゃあ期待しちゃお。」
「ってことは誘っていいんすね!
やった!!」
「いいよ。また第3区画シェルターの広場で待ってる。」
「あざっっす!!!」
「....明日が、明日になるといいね。」
「へ?どういうことっすか??」
「ううん。こっちの話。」
「変なこと言うんすね。
まーまた明日ってことで今日は遅いんで解散しましょう!!」
「はーい。
また明日。」
「また明日!」
〜〜〜〜〜
タッタッタッタッタッ!
タンッッ!!
「あっあのっ!!!あのっ!!
さっきからずっと遠くで見てて!!!
たまたま見かけたんすけど!!!
ぼくタクって言います!
本日8月3日という良き日に!!
あなたに一目惚れしました!
もしよかったら今からデートにいきませんか!」
「....ふふっ。喜んで。」
おわり