まだ五月になっていませんが 当地はすっかり初夏の陽気です 

皆さま、お元気ですか 

 

新聞に出ている書評などを見て Amazonで本を注文するのがたいがいですが、

この石原慎太郎著 ”私という男の生涯”(文庫)は

買い物帰りに立ち寄った書店で見つけました

 

石原慎太郎さんのお父さんが愛媛県人ということや

彼の妻典子さん (由美子さんが戸籍名で、姓名判断に凝って典子という字を使っていたようです)が

昭和47年36歳にして私と同じ大学の政治学科に入ってこられたこともあって石原慎太郎さんの生き様に関心があり、

さっそく買って帰って 一晩で読み終えました

 

政治家としても長らく活躍した人ですから、当時の著名な政治家の裏話とか書かれてあり面白かったですが、

私が一番興味を覚えたのは

弟の石原裕次郎さんが子供の頃に奇病に取り憑かれた時 両親が霊感を備えた女性を訪ねて相談したら

裕次郎さんが悪戯で子犬を殺したことを言い当てて 供養の仕方を教わってそのようにしたら奇病が治った云々

裕次郎さんが心臓の解離性大動脈瘤で死線をさまよっている時に命運を保つためのよすがにと川崎市に住む新興宗教の女教祖を訪ねて「何か尊いものを粗末に扱っていることの祟りがある」と指摘されて 

あちこち探した末に ガレージの軒下に放置された二体の仏像を発見して慄然とした云々 こうしたページに

この人も霊の世界というものを信じていたんだなあ――人間味を感じて 見直し(?)ました

「強いばかりが武士じゃない」という言葉を思い起こした次第です

 

補記に幻冬舎社長見城徹さんが書いてあるとおり、

自身と彼の妻がこの世を去ってから刊行する条件だったので、

“石原慎太郎という病い”に書けなかったが、

本当は”「私」という男の生涯”が石原慎太郎の最後の作品である

ということで、

過激発言も多かった人ですし 好き嫌いは別れると思いますが、

石原慎太郎という人の生き方に興味がある方は 一読されたらいかがでしょう(*^ー^)