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1995年の医学論文です。
論文の要約
日本人の潔癖は昔からです。
ハンセン病患者や元患者は、1907年(明治40年)から1996年(平成8年)までの約90年にわたり国の強制隔離・患者撲滅政策の対象とされ、「人間」として享受すべき人権を根こそぎ奪われました。
元京都帝国大学医学部皮膚科助教授の小笠原登先生が、当時行われていた患者の強制隔離・断種に反対し、日本らい学会から葬り去られたのは有名な話です。ちなみに、ほとんどの新聞社が学会の隔離継続の論調に同調していたようです。
1956年(昭和31年)に行われた「らい患者の救済と社会復帰のための国際会議」で、全ての差別的法律の撤廃、在宅医療の推進、早期治療の必要性、社会復帰援助等をうたったローマ宣言が採択されましたが、我が国では一貫して絶対的終身強制隔離・患者撲滅政策がとられ続けました。医学的にも公衆衛生学的にも誤った政策でした。
病原体への恐怖と無知が差別を生む構図は今も変わりないように思います。我々は歴史に学ばねばなりません。
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