「ペッパーズ・ゴースト」 伊坂幸太郎著 | 50代からの読書

50代からの読書

子どもの頃から本が好き。若い頃はおもしろいと思えなかった本も今なら感動することもあり、読書を通して自分の変化を感じます。読書の記録を通して、50代の心の一端を残してみます。

 

復讐とは

 

 

中学校の教師「檀先生」は、特定の条件下で翌日の一場面を見ることができる。

あらゆることに対して比較的非力な男性だが、困難に巻き込まれ、唯一最大の武器であるその変な能力をなんとか活かして解決しようとがんばる。

 

ニーチェの思想を心の糧にしようとするグループ、猫にまつわる話、小説の登場人物か実在の人かわからないコンビなどでストーリーは構成されている。

わりと残忍なシーンも多いし、悪いことが起こりそうな雰囲気が続くのだが、ドキドキしながら展開を追ってどんどん読み進められる文章だった。

登場人物多めで、読後には彼らの行動についてひとしきり考えたくなった。

 

 

 

伊坂幸太郎

1971年、千葉県生まれ