50代からの読書

50代からの読書

子どもの頃から本が好き。若い頃はおもしろいと思えなかった本も今なら感動することもあり、読書を通して自分の変化を感じます。読書の記録を通して、50代の心の一端を残してみます。

 

信念を貫いて目的を果たす

 

 

さびれていく一方の田舎町で、若者たちが町おこしを企てます。

「UFOが出現する四次元空間」という、万人受けはしないような方法であったために、町に古くから住む高齢住民と衝突。一方で、外部の一部のマニア層には大受けし、情報は意図しない方向へ広がっていきます。

 

身内の人たちとの対人の戦いと、テレビや雑誌によって大衆の中に生まれた見えない敵との戦い。

マスコミの力の大きさが怖いです。

若者たちは相当な苦労を強いられますが、全体にコミカルな調子です。

 

あとがきによれば、題名の「ロズウェル」とはアメリカのUFOで名を挙げた街だそうです。

文中には全く出てきません。私はこの街のことは全く知りませんでしたが、知っていればその関連性に興味をそそられるはず。おしゃれな題名です。

 

 

 

篠田節子

1955年、東京都生まれ