今日は、ちょっと硬い本を斜め読みして、少し頭痛に耐えているへぐ☆巛です。
その硬い本とは、元外務官僚で作家の佐藤優さんの「帝国の時代をどう生きるか」
(角川ONEテーマ21新書)です。

帝国の時代をどう生きるか 知識を教養へ、教養を叡智へ (oneテーマ21)/佐藤 優

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 この中で、現代は新・帝国主義の時代と規定したうえで、その中で、理論的な課題と
日米同盟、ロシアとの領土問題交渉等の実戦的な課題について述べられています。
正直にいうと理論的な課題の部分はほとんど理解できていないのですが、実戦編で
2度沖縄が今後の日本にとっての「国家統合の危機」であると繰り返されていることが
印象的でした。

 まず一つは、普天間基地移設問題が、沖縄県民が構造的な差別、日本の民主主義から
除外されていることのシンボルとなりつつあり、これは説得や利益誘導では対応ができない、
国家統合の危機に発展する可能性があるという指摘です。

 このことは、民主党政権の裏切り以降の論述の中でも、すでに指摘されている
論点だと思います。この本の出版後に急浮上している普天間基地へのオスプレイ
問題はさらに問題を先鋭化させていると思います。
 
 私が、特に以外だと思ったのは、佐藤さんが2011年10月に行われた第5回
世界のウチナーンチュ大会でウチナーンチュの意識が変わり、世界に散らばった沖縄
移民の子孫、ウチナーンチュがそれぞれの「苦難の共有」を通じて、文化的な共同体
意識が政治的共同体意識に結晶し始めていると指摘している点です。

 旧ソ連の崩壊過程での民族の力、北部アイルランドにおける分離独立運動、ウクラ
イナの独立が米国やカナダに移民したアイルランド人、ウクライナ人の「遠隔地ナシ
ョナリズム」に支えられていたと解説し、世界のウチナーンチュ大会で示された共生・
共助の精神などに象徴される沖縄の「ちむぐくる(心根)」が日本政府の9普天間基
地の県内移設強行によって、政治意識、分離独立を求めるナショナリズムへと転化す
る可能性があり、それを危機であると指摘しているのです。

 この主張自体は、かなりの飛躍があるように思えます。ただ、第5回世界のウチナ
ンチュー大会から、世界の若いウチナーンチュが集う「世界若者ウチナーンチュ連合
会が誕生し、7月にはブラジルで若者ウチナーンチュ大会を開こうというこれまでに
ない文化的、精神的なネットワークが生まれているのは確かです。そこから生まれて
くる主体的な意識を佐藤さんは国家統合の危機ととらえています。しかし、裏を返せ
ば、自らの権利を正当に主張する政治意識が生まれ、地方自治から究極的に「沖縄独
立」までも望む意識は、ウチナーンチュにとって危機なのでしょうか?

 母親が久米島出身であることを意識するといいながら、あくまで日本国家の統合を
優先し、新・帝国主義の時代に日本が勝ち残ることという佐藤さんにとっての危機は
必ずしもウチナーンチュと日本の特権層ではない市民にとっては、危機ではないのか
も知れません。

世界若者ウチナーンチュ連合会沖縄本部
公式サイト  http://yuao.org/

第5回世界のウチナーンチュ大会

 今年、7月25日~29日に「第1回世界若者ウチナーンチュ大会 Brazil 2012」が
ブラジル・サンパウロ市で開催を予定しているそうです。


世界若者ウチナーンチュ連合会沖縄本部は、琉球ストンプで新たな表現に挑戦中


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