今日はロンドンにおけるアラウのライブ録音を

ベートーヴェンの「熱情」と「告別」。
そしてシューマンの「謝肉祭」。
ベートーヴェンは1985年の録音ですから、82歳の年の録音ということになります。
ちょっとタイトルはキツい書き方でしたが、「告別」の方はそこまで感じないんですが、「熱情」の方は所々でミスが散見されます。
一番痛いのは、第1楽章の再現部の第1主題を思いっきり外してしまっていること。
アラウがもともとメカニックに関してはバリバリ弾くタイプではなく、構成をしっかりと把握した上で訥々と弾くタイプなので(私のアラウ観)、アルペッジョが連発する展開部のミスタッチなどは個人的にはさほど気になりません。
むしろ、楽譜にはないちょっとした間を置いて息継ぎして次のパッセージに移るあたりは、「うん、そうそう」と合点してしまいます。
しかしこの再現部の第1主題は、申し訳ないけど決して難しくないというか、むしろ簡単。
提示部との違いで言えば、提示部は両手で2オクターヴを奏でるのに体して、再現部は右手だけでオクターヴで弾くことくらい。
これを思いっきり外してしまうのは、かなりの痛恨事です。
彼の先輩のケンプには、ままこういうことがありましたが、アラウにもやっぱりこういうことはあるんだなぁと、ちょっとニヤリとしてしまいました(^ー^)
なおシューマンの方は1961年の録音ですが、年代の水準を下回る録音レベルなので、あまりお勧めはできないかもです。