ここのところ、私の上京についてダラダラ書いてきましたが、もう1ヶ月も経つんですね~
さてこの間の土曜日は、こちらのコンサートを聴きに、福岡のアクロス・シンフォニーホールへ

都響によるオール・ブラームス・プロ。
普段は九響メインで聴いてますが、その他のコンサートもボチボチ聴いてます(^^)
都響は福岡ではだいぶ前にインバルが連れてきて、オピッツをソリストにベートーヴェンの「皇帝」をやったの聴きに行ったを覚えてます。
東京に住んでた頃も何度か聴いてますが、大野さんとのコンビでは初めてかも。
なおソリストは

というわけで、ウィーン生まれの中堅シュテファン・ヴラダーに変更。
ルガンスキーを聴きにチケットを取ったかたは気の毒ですし、正直ラフマニノフのイメージの強いルガンスキーがどんなブラームスを聴かせるか、個人的には興味がありました。
他方でヴラダーは個人的には懐かしいピアニスト。
ウィーンに留学していたときに、彼のベートーヴェンやシューベルトを生で聴いてました。
当時は彼はまだ40歳になろうかどうかという頃でしたから、まだ若手という時期ですね。
それから10年以上が経過し、いよいよ中堅といったところに。
かつてはウィーンの三羽烏など、音楽の都らしく名ピアニストにも事欠きませんでしたが、昨今は海外勢に押され気味。
そんな中で貴重なウィーンのピアニストだと思います。
開演前

九響以外のオケのプログラム冊子を見る機会は、なかなか無いので興味深く拝見しました。
「やはり東京は福岡よりチケットは高いなぁ」などという下世話なものから、「ほう、このプログラムは聴いてみたいなぁ」などと、先々の都響の公演予定を見ながら考えていました。
さて、まずは第1番のピアノ協奏曲。
ヴラダーのピアノはあまり腕を大きく下ろすことなく、肘より先でこのかなりパワーを要する協奏曲をこなしていました。
以前に九響にやってきた女流のヴィニツカヤがやはりこの曲をやりましたが、対照的に全身を使うような感じで、ここは男性と女性のピアニストの物理的な体力差を感じました。
ヴラダーは、この緊急登板にもよくまとめ上げてきたと思います(もちろんオケも)。
ミスタッチが無いわけではありませんでしたが、致命的なものは無く、さすがでした。
第2楽章もオケによる最初の数小節に頭を軽く振りながらテンポを頭に入れた後は、あまり指揮者も見ることなく、ピアノに没入してました(もちろんオケとずれることは特になし)。
ヴラダー自身、指揮者も務めているので、その辺りは手慣れたもののようですね。
第3楽章の中間で、第1主題を弦楽器が対位法的に奏する箇所がありますが、ここはもう少し各パートの分離がはっきりと聞こえてくるとよかったかな?と感じました。
2つのカデンツァは、ヴラダーは特に名技的に弾くことなく、あっさりと片付け、こういうところはこの人のカラーなのかなと感じました。
それにしても、いつ聴いてもこの曲はティンパニは厄介ですね。
演奏終演後にカーテンコールで立たされて大喝采を浴びるような目立つようなアクロバティックな楽譜ではないけど、「そう叩かせる?」というような楽譜になってますよね。
これが第2番の協奏曲になると、ブラームスのオーケストレーションもこなれたものになり、そういう印象は無くなるんですが。
さてメインの第4交響曲。
第1楽章の冒頭のH→Gは、毎度で恐縮なんですが、フルトヴェングラーの奇跡的な演奏が頭にこびりついて、他のどの指揮でも満足できません、ごめんなさいm(__)m
この第1主題の大野さんの扱い方は、殆ど途切れることなく一つの長いスラーとして捉えている感じでした。
他方で、一旦昇りきって下り始める時には、スコアにはない間を少し置くなど、他の指揮者でも時折耳にする解釈を聴かせてくれました。
これに対して、第2楽章の冒頭のホルンソロは、驚くほど素っ気なくスタートし、少々驚きました。
第1楽章の第1主題がそれなりに味付けがされていたので、けっこう対照的に感じられました。
第3楽章はやはりいつ聴いても不思議。
Eの調で他の楽章が統一されているのに、なぜここでC-dur。
しかもお祭り騒ぎで、トライアングルまで投入。
いや、嫌いなわけではなく、ブラームスはどういう心境で書いたのか?という疑問です。
第4楽章。
最初の変奏は、弦のpizzがかなり強調されていたように感じられましたが、これは席が前寄りだったせいかしら?
中間のフルートソロは寺本さんとのことですが、お見事!
指揮者は細かな表情付けは奏者に任せた感じの棒でした。
そして最後のトロンボーンの迫力はなかなかのものでした。
ここに力を温存していたのでは?というくらいでした(いや、他を手を抜いていたという意味ではないですよ(^^)。
アンコールはハンガリー舞曲第2番。
今日のコンサートは、d-mollで始まりd-mollで終わるという感じでした。
久しぶりの九響以外のオケのコンサートを聴き、ちょっと新選な気持ちになって帰路につきました。