今日は、楽しみにしていたBOXを。


バンベルク交響楽団創設70周年記念BOX。


DGの製作ですが、エレクトローラ(独EMI)、テレフンケン、Vox、オイロディスク、オルフェオ、アマデオ、ヴァージン、Tudor、コッホといったDG以外のレーベルのみならず、バイエルン放送、チェコ放送、そしてバンベルク響自身所有の音源などを包含する、創立70周年BOXに相応しい内容です。

初CD化のものや、初出音源のものあり、ドイツ音楽ファンには欣喜雀躍の逸品だと思います。

歴代の指揮者のなかで、なぜかロッホランだけは含まれていないのですが、ライセンスを得ることができなかったのかしら?

ともあれ、カイルベルトに始まり、ヨッフム、ロヴィツキ、シュタイン、ノットといった歴代の指揮者たちの録音は含まれていますし、客演指揮者たちの録音もふんだんに含まれています。


ウィーン・フィルやベルリン・フィル、コンセルトヘボウ管といった超一流のオケは、親密なメジャーレーベルがオケのためにBOXなどをリリースしてくれますし、放送オケは昨今自主レーベルを立ち上げて豊富な音源からCD化してますね。

しかし、一流オケながら、いかにもローカル色が強く、放送オケでもないバンベルク響の場合は、なかなかそういう期待はできなかったので、正直今回はDGがよくやってくれたという感じです。


ご存知のように、このオケはナチス時代にプラハに創設されたプラハ・ドイツ・フィルを祖とし、大戦後にチェコを追い出された彼らがバンベルクを拠点に活動を続けたことはご存知の通り。

1940年にフルトヴェングラーの推薦でこのオケのシェフとなったカイルベルトが、1968年に亡くなるまで精力的に力を注いだのがこのオケで、後任のヨッフムとともに、このオケにドイツの保守本流というイメージを刻印したと思います。

またさらにそれを後押しするかのように、戦後のDGがこのオケとの録音に起用したのがライトナーやレーマンといったドイツの名匠たち。

またこのBOXに含まれている「売られた花嫁」のドイツ語歌唱の抜粋版を振っているケンペ、このオケがバンベルクに逃れてきてから早い時期に客演したクレメンス・クラウスなど、ほんとうに独墺色が強いです。

だから、2000年に英国出身のノットが首席指揮者になった直後にこのオケをウィーンで聴いたときに、現代曲もバンバン取り上げたプログラムに、私はかなり驚きました。


とはいえ、このBOXに含まれている録音は、やっぱりその伝統に相応しく、もう圧倒的に独墺の作品が占めています。

カイルベルトやヨッフムの録音は、初出時から何度も再発売されて既によく親しまれた録音がメインです。


初出音源とされているのは、次の通りです。

・ロヴィツキ指揮によるメンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」序曲

・ケルテス指揮、夫人のガブリーの独唱によるマーラーの第4交響曲

・ザンデルリンク指揮によるベートーヴェンの「田園」

・シノーポリ指揮によるシュトラウスの「メタモルフォーゼン」

・ヴァントの指揮によるブルックナーの第9交響曲

・ブロムシュテット指揮によるブラームスの第4交響曲

などなど。



さらに嬉しいことに、前身のプラハ・ドイツ・フィル時代のカイルベルト指揮による録音も含まれているのがさすが!

・モーツァルトの「プラハ」

・プフィッツナーの「パレストリーナ」第1幕への前奏曲

・シューマンの「春」


全17枚組でバンベルク響の歴史を堪能できる素敵なBOXだと思います☆