たまには室内楽も。


夏の間に、エマーソン・カルテットによるベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集を再度一通り聴いてました。

まぁ呆れるほど巧いし、以前にも書いたかも知れませんが、まるで運動会をしているかのよう、あるいはほんとうにこれはロックバンドのライブかと錯覚するほどのノリのよさです。


そこへいくと、オールド・ファンを中心に未だに人気のあるウィーン・コンツェルトハウス四重奏団なんかは、古色蒼然とした感じかも知れません。

しかし、こういう昔ながらの、ほんとうに気心の知れた仲間が集ってインティメートなアンサンブルを聴かせてくれるカルテットは、もはや存在しないのでは?と、ちょっと寂しい気持ちにもなります。




ハイドンの「皇帝」。

オーストリア帝国の国歌、そして現在のドイツの国歌としても知られる第2楽章の美しさときたら!





シューベルト 「ます」


デビューして間もないバドゥーラ=スコダがピアノを担当。

戦後の混乱の中という特殊な状況下ではありましたが、まだ20代でこのような伝説的なカルテットと仕事が出来たことは、 バドゥーラ=スコダにとってはきっと大いなる芸の肥やしになったことかと思います。


解説によると、まだ戦後間もない時期、オーストリアのシリングはドルに対して当然安くて、ちょっと今では考えられないようなギャラで仕事していたんですね。

でも、そのドルの力のおかげで、ウェストミンスター・レーベルがウィーンの音楽家と膨大な録音を残してくれたことには、今となっては感謝です。