なんか、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番を聴きたくなったので、何にしようか思案しました。
大好きなギーゼキングのぶっ飛んだ演奏(古い録音だからイヤだなどと言わず、この曲が好きな人なら、一度は聴いて頂きたい。過激さでは、ホロヴィッツを凌駕してます)もいいし、ガヴリーロフにしようか、はたまた近いところでハフの録音にしようか、迷いましたが…
結局今日は久しぶりにペーター・レーゼルのピアノで
ザンデルリンク&ベルリン放送響
1978年の録音。
今から35年以上も前の録音ですが、音質は今日のものと比較しても遜色ないですし、というよりもレーゼルがまだ33歳でこれだけの演奏を成し得たということにも驚かされます。
モスクワ留学組なので、いわばロシア・ピアニズムの洗礼を受けてるはずなのでしょうが、そことは一線を画すあたりが、このレーゼルの特質なのだと、個人的には思っています。
第1楽章の第1主題は、実に淡々と弾いてます。
鍵盤の端から端まで使うラフマニノフにしては、第1主題は鍵盤上では非常に狭い音域で作られたそのシンプルさが活かされてます。
また、ラフマニノフのピアノの細かい音符に散りばめられたメロディライン(の断片)なんかも、ちゃんと拾い上げて、こちらにも伝わるように描き出しています(プロのピアニストなのだから、当たり前と言えば、当たり前なんですが)。
カデンツァはオシアのいわゆる大カデンツァの方ですが、こちらも殊更に名人芸を見せつけようという風情ではありません。
第2楽章は、レーゼルのピアノもさることながら、ザンデルリンクがスコアに指示された細かいテンポの変化を的確に再現しており、さすがというかところ。
第3楽章は、テンポ設定に関しては中庸。
幾つかの箇所で見られる、アド・リビトゥムの指示がある木管のソロは、省略されてるので、省略されてない録音に慣れた人には「あれっ?」と感じられるかも。
レーゼルに関しては、練習番号50以降の10連符や9連符がとても明快で、聴きやすかったです。
また転調する練習番号55からのレントの箇所が、実に歌心に満ちていて素晴らしい!
もちろん、安っぽい甘美さに堕さないのはさすがです。
現在では、着々とベートーヴェンの大家としての高みを目指しているように見受けられるレーゼルですが、今後再度ラフマニノフを録る予定はないのかしら?
是非聴いてみたいですo(^o^)o
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