時々、思い出したように聴きたくなるのが、この演奏♪

ベートーヴェン 交響曲第4,5番

クレンペラー&バイエルン放送響


クレンペラーが84歳になる年の1969年5月のライブ。


CDには「1965年」と誤記されてますが(苦笑)

なお、当日は「コリオラン」も演奏され、こちらは海賊盤で発売されてました。


もう、クレンペラーの十八番中の十八番によるプログラム。


近いところでは、前年の1968年にウィーン芸術週間でウィーン・フィルと同じ曲目を演奏してますし(クレンペラーとウィーン・フィルの最後の顔合わせ)、さらに3年前の1966年には、ベルリン・フィルとやはりこの2つの交響曲を演奏し(こちらもこれがクレンペラーとベルリン・フィルの最後の顔合わせ)、いずれも録音が残されてます。

そして、年を追うごとに、どんどんとテンポは遅くなり、この1969年のバイエルン放送響とのライブでは、第4番で40分を要するまでに至ってます。

昨今のベートーヴェン演奏や、ピリオド楽器による演奏に慣れた耳には、まるで別の曲に聞こえるかも知れません(笑)


戦後のクレンペラーは、ドイツのオケだと、北ドイツ放送響、ケルン放送響、バイエルン放送響、南西ドイツ放送響、ベルリンRIAS響、そしてベルリン・フィルをたびたび指揮しています。

バイエルン放送響は、初代シェフのヨッフムがクレンペラーを招きましたし、後任のクーベリックもクレンペラーに可愛がられたこともあってか、クレンペラーがしばしば客演したオケです。

この演奏会の直前にも、やはりバイエルン放送響とオール・メンデルスゾーン・プロを振っており、「スコットランド」のクレンペラー編曲版が聴ける貴重な録音が残されてます。


ドイツの放送局は、かなり遅い時代までステレオ録音に切り替えず、モノラルで収録し続けたのが残念ですが、幸いこの録音はステレオで収録されてます。

お陰で、クレンペラーお気に入りの両翼配置によるオールドスタイルのオケの配置が確認できます。

これだと、例えば第4番の第1楽章の展開部から再現部に入るところまでの、ストバイとセコバイの掛け合いや、やはり第4楽章の両者のバトンタッチなどがよく分かり、やはりベートーヴェンは両翼配置じゃないとダメだなぁと感じさせます。

しかし、このスローテンポだと、下手なオケだと直ぐにアラが出てしまうので、本当に大変だと思います。


第4楽章は、ベートーヴェンの速度指示を完全に無視した超スローテンポですが、私にはまさにこちらの方が好ましく思われます。

確かに、昨今のピリオド系の演奏や、モダン楽器でもクライバーやムラヴィンスキーのように高速ですっ飛ばすのも爽快かも知れませんが、この無窮動的に続くパッセージをじっくりと聴くには、この9分近くを要するテンポが最適だと思います(あくまでも個人的見解)。

ことに、再現部のFgによって奏される第1主題は、この曲の最高の聴きどころの一つで、ここを高速でやられてしまうと、楽しみが半減という感じです。

もっとも、難所として知られる箇所なので、Fg奏者にとっては迷惑かも知れませんが(笑)


なお「運命」の方は、名演の誉れ高い前年のウィーン・フィルとのライブ盤と甲乙つけ難いものがあります。



それにしても、この名演が目下、絶賛廃盤中とは…

「EMI、しっかりしろ!」と言いたいところですが、ワーナーに買収されたいま、復活は難しそうですね(-.-)





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