昨日は鬼才指揮者マルケウ゛ィチの誕生日でした

それに合わせたのか、深夜の教育テレビでも、過去のN響アワーを再放送し、マルケウ゛ィチの「悲愴」が流れました

私も、多くの方に聴いて頂きたく、僭越ながら深夜に至急記事をアップしました。
マルケウ゛ィチと言えば、恐ろしく鋭いメスで音楽をえぐり出し、尋常ではないリズムのセンスと抜群のバトンテクニックを持った指揮者というイメージ。
昨日の放送でも、長いタクトで正確に拍を刻み、右手で実に的確にキューを出していて、とても死の2ヶ月前とは思えないしっかりした姿でした。
あそこまできっちり振られたら、楽員も失敗の言い訳のしようがないだろうなぁ(笑)
コルトーとブーランジェに学び、彼は指揮者&作曲家として非常に若い時期から、フルトヴェングラーなどに才能を認められた(遠山一行氏なんかも「天才」と評してましたね)にもかかわらず、非常に稽古が厳しかったせいか、はたまた巷間言われるようにカラヤンにマークされた為か、その能力とは釣り合わないような二流オケのポストに甘んじ、それ以外は、一回り年長のウクライナの先輩指揮者ホーレンシュタインのように、さすらい稼業を続けました。
今日聴いたのは、上記のジャケットのCDで…
・モーツァルト ピアノ協奏曲第9番

ギーゼキング(Pf)
フランス国立管
1955年9月11日のライブ。
マルケウ゛ィチのモーツァルトと言えば、誰しもハスキルとのコンビを思い出しますが、ここでは大家ギーゼキングとの顔合わせ。
情感豊かなあの第2楽章こそ、ギーゼキングの独壇場ですが、第3楽章の弾むようなリズムと、ノリのよい両者の掛け合いと、緩やかな中間部でのマルケウ゛ィチの寄り添い方が素敵

ピアノ中心に録った録音なので、やや管が遠いですが、十分鑑賞に耐えます。
今日は時間がなくて、スコアを見ながら聴けませんでしたが、改めてスコアを見ながらじっくり聴きたいです

なお、この直後にギーゼキングは、乗っていたバスが事故に巻き込まれ、夫人を喪い、本人も重傷を負いました。
翌1956年に復帰したものの、10月にアビーロードで「田園ソナタ」を録音中に急性膵炎で倒れ、わずか60歳で急逝したので、まさに一期一会の天才同士の顔合わせでした。
個人的には、ギーゼキングは彼やロスバウトのような指揮者との相性が抜群だと思うので、もし存在するなら、是非とも未発表の録音を発掘して頂きたいです

明日か明後日には、マルケウ゛ィチが振った「巨人」について書くつもりです。
