今日は先日に引き続きベイヌムが指揮したブラームスの交響曲第1番を


早すぎる死の半年前の1958年10月のステレオ録音。
この指揮者の特質がよく現れた演奏で、イン・テンポを基調とし、颯爽とした演奏です。
よく「オランダ人の戸棚」と言われるように、何事にも几帳面なオランダ人。
国名の通り低地地方であるこの国は、水害から守るために整然とした国作りと、強い規範意識を伝統としてきました。
こじつけかもしれませんが、ここに聴かれる緻密なアンサンブルもその現れかも

そう言えば、前任のメンゲルベルクは、激しいテンポの変化やルバートを特徴としましたが、驚くべきことにこのオケは一糸乱れぬ演奏を披露しました。
同じく厳格なアンサンブルで知られるセルやライナーとは、その自在性において間違いなく役者が違いました。
他方、オランダの平坦な地形のように、低弦の彫りの深さはあまりありません。
第1楽章の展開部から再現部に移る340小節辺りは、もっとえぐって欲しいなぁ。
それにしても340小節の低弦に、2連符を書いたブラームスは神
もっとも、凹凸の少なさは、演奏に限った話ではなく、録音を行ったフィリップスというランダのレコード会社の録音全般に言えることでもあります。