
第2楽章は(他の楽章に比べたら)まとも。108小節からの懐の深さなどは流石。
第3楽章は無理に洒落た表現をするのではなく、じっくりと哀切を込めて歌った演奏です。98小節からのホルン・ソロの物悲しさは格別。135小節の2拍目と3拍目の間にパウゼを置くのは反論が出そうですが、私はとても効果的だと思います。
終楽章も第1主題が実にトロトロ始まります。展開部に入っても全く動じず、王者の足取りです。第2楽章の第2主題を援用した149小節からの金管の掛け合いの凄まじさ
再現部に入ってからの216小節4拍目と217小節1拍目には、スコアにないティンパニのC音とF音が叩かれ、実に劇的です(フルトヴェングラー、シュミット・イッセルシュテット、シューリヒトのミュンヘン盤も同様の処理をしてます)。コーダは特に極端なritもかけずに終わります。
左カイルベルト、右クリュイタンス、於バイロイト全曲で40分を超える殆ど珍事とも言える演奏ですが、これしかあり得ないという確信を与えてくれる名演です。
最後に、当時ウィーンで学生だったズビン・メータの言葉を:
「クナはブラームスの第3交響曲を半分落としたテンポで演奏することもでき、それでいて聴衆を全く退屈させなかった。音楽的道理にかなっていたからだ」。
同感