【本】「かたみ歌」朱川 湊人 | どーも

【本】「かたみ歌」朱川 湊人

かたみ歌 (新潮文庫)/朱川 湊人
¥460
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読みました。


内容は、
東京の下町にあるアカシア商店街を舞台に
描かれる奇妙な話。


7つの短編からなっているんですが、
それぞれ時代が異なっていて、共通した登場人物は
古本屋の店主のみ。
この店主が狂言回しのような役割となってます。


1話目が男女の情動のような話で、
そういう感じに疎いんでイマイチ入り込めなかったんですが、
読み進めてく内に入り込んでしまいました。



特に「栞の恋」は良かった!

酒屋の娘がある大学生に一目惚れする。
その学生は毎日古本屋によっているが、
ある本を毎日立ち読みしている。
その本は高価で買うことができないのでず、
少しづつ立ち読みをしている。
酒屋の娘はその本の栞に文字を書き、ちょっとした文通が始まる。
って話。
甘酸っぱいです。最後がいい!


あと、最後の「枯葉の天使」。
全てが繋がった感があって、会社の休憩室で読んでたんですが、
目頭が熱くなり、ヤバかったです。
じんわり、って感じです。


後、「かたみ歌」ってタイトルなんで、
時代によって歌のタイトルが出てきます。
それで、「時代感」を出しているという。


まとめると、以下の感じ。


「紫陽花のころ」シクラメンのかほり 1975年

「夏の落とし文」愛と死を見つめてテーマソング 1964年

「栞の恋」   好きさ好きさ好きさ、モナリザの微笑み 1967年

「おんなごころ」黒猫のタンゴ、いいじゃないの幸せならば 1969年

「ひかり猫」  世界の国からこんにちは、圭子の夢は夜ひらく 1970年

「朱鷺色の兆」 わたしを断罪せよ、人間なんて1971年

「枯葉の天使」 心の旅、赤とんぼの唄 1973年


1話目が時代としては
一番新しいっていうのも何かイイ。


ガっつり「面白い!!」ってタイプの本ではないんですが、
ホント「じんわり」って表現が似合う本と思います。


お勧めです。


では。