【本】『「自殺社会」から「生き心地の良い社会」へ』清水 康之,上田 紀行
『「自殺社会」から「生き心地の良い社会」へ』清水 康之,上田 紀行
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062766116/mixi02-22/
TBSラジオ「キラ☆キラ」で紹介されていて、
興味をもったので読んでみました。
内容は、NPO法人 自殺対策支援センター「ライフリンク」代表の清水 康之さんと
文化人類学者の上田紀行さんの対談となってます。
一番衝撃的だったのは、
「年間自殺者3万人」
「日本では毎日100人近くの人が自殺でなくなっている」ってことです。
ピンとこないと思いますが、(自分もそうだったんで。)
この本にも書いてますが東京マラソンの出場者が約3万人。
TVでもその映像が見れると思いますが、その人数がこの社会から
居なくなってるって考えるとゾッとします。。。
この本では「自殺」してしまう個人ではなく、
「自殺」を選択せざるを得ない社会をどうにかしなければ、という視点で書かれています。
一番きつかったのが、家族が自殺したと言えない子供たち。。。
「あの時ああすればよかった。」「もう少し話を聞いてあげれたら。」という思いを
一生後悔しながら生きていかなければならない。
「自殺」が個人ではなく、
その人に関わった全ての人に影響を与えてしまう。。。
あとがきに上田さんが、
「私にとって自殺とは、他人事ではない。ここまで生きてくる中で、
この自分というやっかいなものを消し去りたい、と何回も考えたことがある。
そうすれば、このうっとうしさ、背負わされた重荷から、楽になれるのではないか。
その思いは、繰り返し私の人生に立ち現われてくるものとなってきた。」
と書いていますが、誰でもこういったことを衝動的にでも考えたことがあると思います。
そんな時、周りを取り巻く社会に「こういった制度がある」「こういった相談窓口がある」と
いうことを知っているのと、知っていないのとでは、心の楽さ加減が違ってくると思います。
読んでいる時、ちょうど周りに「自殺」に関わる話があったので、
色々と考えさせられました。
お勧めです!
では。
※以下、この本に出てくる「ライフリンク」と「ライフリンクDB」のリンクです。
自殺対策支援センター「ライフリンク」
http://www.lifelink.or.jp/hp/top.html
「ライフリンクDB」
http://lifelink-db.org/index.html
