背景＆結果

FOMCでは、利上げペースの減速の噂がある一方、非常に強いインフレ率を退治するのに時間がかかるとの声もあります。11/2にFOMCを控える中、金融政策にも大きく影響する、非常に重要な経済指標として注目されまていました。

結果は、インフレの更なる加速が確認でき、FRBはタカ派姿勢を維持する可能性を感じさせるデータとなりました。発表後にドルが買われたのは妥当でしたが、予想値とほぼ並んだため上昇幅は小さく纏まりましたが。

予想と比べる限り驚きは少ないかも知れません。しかし、ファンダメンタル分析の見地から読むと驚愕と言って良いデータだったと思います。

時系列データ分析

グラフを用意しました。

PCEコアデフレータの推移をみると、2022年春の強いインフレ率から減速し、秋に再加速した格好です。その理由を正確に表現するのは難しいですが、ロイターニュースにはモルガンスタンレー銀のエコノミストが「過剰貯蓄の取り崩しに消費が支えられている」とのこと。

この消費がインフレ回復の理由とするなら、インフレ回復は一時的の可能性があります。

また、前年（2021年）は10月以降にインフレ急騰しています。前年比データの性質上、来月発表の10月データにとって圧迫要因ともなるでしょう。PCEコアデフレータが強いのは、ここまでという意見にも根拠はあるということです。

これらの見地から、インフレが強いから一方的にドル高と言うような判断もできません。結局、11/2のパウエル会見待ちとなります。インフレ見通しについて、分かり易い発言を期待したいですね。

上記図は9/21FOMCで公表されたFRB経済予測です。

9月時点でFRBは2022年末に前年比+4.5％と予測しています。この予測に基づいて、2022年末に金利を4.25％～4.50％あたりへ持って行こうとしています。しかし、今回のデータは前年比+5.1％でした。

今回は9月分なので、あと3回発表されるのですが、年末までに0.6％もインフレを下げることができるのか？上振れして着地するのでは？という疑惑がでてきます。もし上振れして着地が確実となれば、政策金利も上方修正が必要になるでしょう。

そうなれば、金利に沿ってドル相場も修正されねばなりません。

Fundalia（ファンダリア）で教えている通り、『為替相場は、金利に決定的な影響を受ける』なのです。これを確かめてからFXトレードすると、合理的に利益が求まるでしょう。

ドル相場への影響

『為替相場は、金利に決定的な影響を受ける』とは、ブログ記事でいつもお見せしている、下記図（金利差理論）をそのまま説明しています。ドル相場は、経済指標が強いから上昇するのではありません。経済指標が強いことで金利が上がるからドルは買われます。

つまり、経済指標が強くても金利が上がることが無いならドルには響きません。そのようなケースは多々見られます。

経済指標が良くてもドルが無反応な時、多くありますね！

インフレが上昇すれば、金利が上昇。金利が上昇すれば、為替（その国の通貨）は上昇。つまり、インフレが上昇すれば、為替相場は上昇する。これが金利差理論のプライムロジックとなる。

さて、今回の経済指標は明らかにドル買い要因です。いつもなら、ここでドル買い推奨とするのですが今回は例外です。

翌週にFOMCがあり、そこでFOMCで決まったこと、パウエルFRB議長が述べることが全てだからです。インフレが強いからドルを買っても、もしパウエルFRB議長が「利上げ終了は近い」、「今のインフレ上昇一時的」などと述べたならば、ドルは売られるでしょう。

日程も考慮するなら、FOMCの結果を踏まえてからFXトレードをした方が確実です。確かに、今回のデータでFRBがタカ派に踏みとどまりやすい要因にはなるでしょう。しかし、FRBはいつまでも0.75％利上げを続けることは出来ず、利上げペースの減速が近いのも事実です。このあたりのバランスを取らねば、トレードにリスクが残ります。たった3日待てば良いのです。格段に安全なトレードを実施可能になります。

長期的にドルは下落トレンドが強まるでしょう。

しかし、一過性で為替介入ライン（151-152円）まで戻す可能性があります。為替はファンダメンタルの変化によって動きますので。

個人投資家には、ファンダメンタル分析が必要だ！

経済指標を読み解き、活かすスキルが必要だ！

Fundalia（ファンダリア）

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Fundalia（ファンダリア）では、個人投資家がファンダメンタル分析を扱ってFXトレードに取り組むノウハウを扱っています。確率論ではなく、金利と為替の関係性をベースにFXトレードをしたい方。真剣にFXを学びたい方。ご検討のなさってください。

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〔米国〕PCEコアデフレータ 結果＆ドル見通し

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