幼心

 
母が統合失調症と診断され精神科の閉鎖病棟へ入院している間、私達兄妹は祖父母の家で伯父達と生活するようになった。

時期や出来事の前後は不明だが、両親の離婚が成立しても父が養育費の支払いをせず、母もこうして入院してしまった為生活費が賄えず、私達家族3人は生活保護のお世話になった。


母が最初に入院した時、私は4歳だったと記録があるみたいだけど、私の記憶にあるのは7歳頃のもの。

甘えたい年頃で甘えられる相手がいなく、寂しかったのをよく覚えている。


母は短期間で入院と退院を幾度も繰り返し、やがて私は保育園を卒園し小学生になった。

小学生になってから辛かった事がある。

授業参観に来てくれる人がいないので、先生に「自分のお父さんお母さんにご挨拶をしましょう」と始めに言われるのだけど、来てくれる人がいないからどこに目線をやればいいか分からない。

いつも知らない親御さんに、ペコリと挨拶をしていた。

授業参観が終わった後も、クラスメイトの間で毎回必ず「誰がきてくれた?」という話題になるのだけど、「誰も来れなかった」と答えると「可哀想~!」と言われるのが悲しかった。


仕方の無い事だけれど、周りと自分を嫌でも比べて見る事が増える。

周囲との差を自覚する。
段々、なんとなくではあるものの、“家は周りとはちょっと違うのかな?”なんて思い始めていた。


両親離婚、母子家庭、精神病、閉鎖病棟入院、生活保護受給…。

“普通ではないのかな?”
そう思う要因は他にもあった。

宗教、だ。