政権交代と郵政解散で、かつて改革を叫んだ2人の元首相が「脱原発」で手を結んだ。東京都知事選の立候補を決めた細川護熙元首相に、並んで立った小泉純一郎元首相が全面支援を誓う。両氏の視線の先には、原発の再稼働や輸出を推進し、政策を「先祖返り」させかねないと映る安倍晋三首相との対決がある。

 「今日は旧暦で12月14日。赤穂浪士の討ち入りの日だ」。14日昼、東京都内のホテルにある日本料理店。天丼を食べながら、小泉氏が切り出した。

 細川氏との会談をあたかも歴史的瞬間であるかのように例えた小泉氏に、細川氏がすかさず「一緒に街頭に立ってください」と返すと、小泉氏は「よしっ、自分もやるから」。

 1993年に自民党一党体制を壊し、政権交代を成し遂げた細川氏に、「自民党をぶっ壊す」と叫んで郵政民営化を成し遂げた小泉氏。元祖「改革派」による二人三脚が、脱原発で走り出した瞬間だった。

 2人は会談後、並んで記者団の前に立った。細川氏が「原発問題はまさに知事としてやりがいのある仕事だ」と訴えると、小泉氏も「東京が原発なしにやっていける姿を見せれば、必ず国を変えることができる」と歩調を合わせた。

以上 朝日新聞

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