言うことは聞かない、
人一倍口達者、
あまのじゃく、
困った時には、"これ、手伝って"
とわがままを言う。
夏休みの読書感想文などは典型例だ。
"自分の気持ちを表現するのが嫌なんだな"、
そもそも
"この子は、文章を書くのがよほど苦手なんだな。"、
と何度思ったものか。
そして、つい先日までそう思い続けてきた。
あの文章を目にするまでは。
なんの疑いもなく。
この間、娘が小学校から卒業文集を持って帰ってきた。
まあ、また適当に済ませているんだろう、
と、たかをくくりながらも
一応目を通すことにした。
何かある思い出について書いている、多くの子とは対照的に
娘は意外にも将来の夢について書いていた。
小学校に入り、いつ、どうしてその夢を持つようになったか、
そして、その気持ちを深めていったいきさつ、夢を叶えてどうしたいのか、など
これらは全て小学校での出来事が引き金となっていた。
行を追うごとに、感動を覚え、驚きが走った。
しかも、伝えたい事が、冗長性もなく十二分に伝わってきた。
ほんの数分前まで持ち続けた、娘に対する勝手な決めつけに対して、
自分に嫌悪感を覚えた。
振り返るとこの約一年、悪い方への展開に対し、悪戦苦闘してきた。
そんな最中にこんな立派な文章を書いていたことを考えると
不思議であり、もしかしたら、逃げずに向き合った結果かもしれないとも思った。
そして、娘が誇らしく思えた。
そして、今、娘がどんな態度であろうが、これを書いたんだから、
慌てることはないと思った。