かわいい かわいい 君たちよ

無垢に眠るその姿に救われながら

出来ること すべきは何か考える


母ちゃんは早すぎる時代の流れについていけないよ

変わり行く景色の早さに戸惑うばかりだよ


こんな早さに君たちはついて行けるかい

世の中の残酷さにやられてしまわないかい


こんなに早くて混沌とした世の中で

幸せを見つけ 他者に優しく出来るかい


今日も未来の心配などひとつも知らぬまま

精一杯 幸せの笑顔や涙を振り撒いて純粋に生き

それはまるで 人としての模範解答のようで

親として出来ることは何一つない気がしてしまう


他者を労る優しい娘

りんごジュースに歓喜の声をあげ喜ぶ息子

これ以上もう欲しいものなど何もないよ

どうか変わらないで


ずっとそんな風に優しい心で

どこにでも幸せを見つけられる君たちのままでいて







娘の仮面ライダー(ひとつ前のギーツ)愛はとどまるところを知らず、仮面ライダーに扮した母との交換ノートは続いている。

先日ギーツのシリーズの最後の映画が公開され、観に行ったところ、女の姿をした改心した悪役と人間の男との間に生まれた10歳くらいの男の子が出て来て、色々あってその両親は殺されてしまい、仮面ライダーの一人がその子を引き取って一緒に暮らすというストーリーだった。

その日から、娘のノートには仮面ライダー宛でなく、その男の子への手紙になった。

筆跡を変えるため、男の子の場合は母は左手で漢字も使わずに書くのだが、何しろ両親を殺されたとても気の毒な少年なので、娘はとにかくその子が心配で可哀想で、(歳も娘の倍なのに)励ましてあげたいようなのだ。

仮面ライダーが忙しい時は自分が預かるから言ってね!などと手紙に書き、男の子には、おかあさんころされちゃったけど、おかあさんははるきくん(男の子の名)のことがだいすきだから、ずっとみまもっていてくれるからね、こんどうちにあそびにきてね。いっしょにあそぼうねと。(相手は10歳ですけど笑)


私が幼少期、他者に対するこんな思い遣りや優しさは微塵も持ち合わせていなかった。なのでこの子のこんな優しさは一体どこから来ているのだろうと不思議に思う。


まだまだ母が大好きな年齢。あと一年もすればどんどん母との距離は遠くなってしまうのだろう。

でもそういう思い遣りの心だけはいくつになっても変わらないで持っていて欲しいと思う。

こんな大人になっても、娘から他者への思い遣りを学び直している未熟な母である。