つい最近、私はニューヨークのシラキュース大学で開催された環境シンポジウムに参加させていただきました。このシンポジウムでは、環境に対するアメリカ先住民の視点に焦点が当てられました。講演者は全員で6名おり、私は2日間のイベントで講演を行いました。この出来事によって、私の環境に対する責任についての理解度に大きな影響を与えました。

 

講演者の一人は、人類と環境との関係に関する西洋的な世界観と、先住民の伝統的な世界観の両方について議論していました。歴史的には西洋の伝統的な信仰は、人間の始まりである最初の男女が罪を犯してしまったために、人類は楽園から排除されたと考えていました。しかし、二人は環境とすべての植物・動物の生命を含むすべての支配権を与えられました。その環境には木、水、山、その他すべてが含まれていました。人類は、どのようにして環境を支配してきたのでしょうか?それは、利益と利潤のために環境を利用することでした。今日、企業は金銭のために環境を搾取し、環境を十分に保護することはできていません。環境に対する支配は、その貪欲さによって堕落してしまったのです。西洋の文化では、よく「自由」について話されます。私たちは何よりも自由を優先しています。ですが、自由には責任が伴うのです。それをコインに例えてみましょう。片方は自由の面であり、もう片方には責任が背中合わせになっているのです。人間と環境との関係を考えるとき、その環境を守る責任は保全なのです。

 

この講演者は、加えて伝統的なアメリカ先住民の世界観では、万物は神によって創造され、霊的な存在を持っていると指摘しました。西洋の価値観では人類がすべての創造物の頂点に位置していると考えますが、伝統的な先住民の世界観では精神世界に序列はないと考えられています。私たちは植物や動物に勝っているわけでもなく、自然(火、水、土、空気)に勝っているわけでもないということです。私たちは精神世界でつながっています。実際、人類はこのエレメント(火、水、土、空気)なしでは生存できなかったのです。ですが、一方このエレメントは人類なしでも生存することができたのです。私たちは自然にもっと謙虚に向き合うことが必要なのです。

 

 

このチェロキー族のゆりかごについては、以前の記事で紹介しましたね。チェロキー族のアーティストが織ったものです。この作品の名前は 「聖なるものを守るもの」 です。彼女は私に、ゆりかごは赤ちゃんを入れて揺り動かす物だけれど、それと同時に神聖な存在を守るという私たちの責任も表した作品なんだと教えてくれました。これには、人間の生活、自然、エレメントが含まれています。また、彼女は、このゆりかごを織ったり染めたりする材料は、すべて自然が与えてくれたと言っていました。そのエレメントは植物が原料を生産することを可能にしました。色のついた円は、土、火、水、空気の4つの基本のエレメントを表しています。ゆりかごは感謝の言葉そのものであり、自然の恵みを守ってほしいという願いが込められています。アメリカ先住民のアートは私が一番情熱を注いでいる存在です。その理由は、同じく先住民も社会と自然は密接な関係にあるということに焦点を当てているからです。

 

人類(および企業)が、環境にどれだけ酷いダメージを与えてきたのかを目の当たりにしている今日、私たちは環境を搾取する自由とともに、それを保護する責任も伴うのだということを思い出す必要があると思います。その両方を実現することが可能です。