3月1日(火)はジャーマン・パワーメタル・バンドの雄、RAGEのリーダー、ピーヴィ・ワーグナー(B/Vo)、

マンニ・シュミット(G)& クリス・エフティミアディス(Ds)の、1988年~1994年のRAGEのメンバーによるバンド、REFUGEを観に 梅田 CLUB QUATTROへ行って来ました!


よっぽどのマニアで無い限り、日本でRAGEの人気に火が点き、1992年7月に初来日公演を実現させた

この3人こそがRAGEと言う、思い入れの強いオールドファンも少なくないはず!

もちろん、俺もその一人です(笑)。


一昨年の「LOUD PARK 14」に出演し、ベスト選曲の熱いステージでオーディエンスを魅了し、

ベストアクトの呼び声も高かったRAGEから、ピーヴィのパートナーとして15年の長きに亘りバンドに

在籍したヴィクター・スモールスキ(G)とアンドレ・ヒルガース(Ds、SILENT FORECE)が突然脱退し、

ファンに衝撃を与えました。


ピーヴィは、マルコス・ロドリゲス(G)、ヴァシリオス“ラッキー”マニアトプロス(Ds)と言う新メンバーで

新生RAGEとして活動する事を発表する傍ら、期間限定で「固定メンバー」としてファンの間で認識された

ピーヴィ、マンニ、クリスの3人で代表曲からバンド名を取った「REFUGE」名義で活動を行う事を発表し

奇跡の来日公演が実現しました!


キャプテン・和田誠さんのFM番組でオンエアーされた「Invisible Horizons」でRAGEを知り

1992年7月、MODA HALLで開催された待望の初来日公演に参戦した俺にとって

ピーヴィ、マンニ、クリスの3人が、RAGEのオリジナル・メンバーと言っても過言ではありません!


この3人で製作された、1998年の3rd「PERFECT MAN」から、1993年の7th「THE MISSING LINK」までの

5枚のアルバムに収録された楽曲限定で行われるプレミアムなライヴで、

ピーヴィ、マンニ、クリスの3人が、日本で同じステージに立つのは1994年1月のTHUNDER HEADとの

カップリング公演以来、実に22年振りです!




メンバーチェンジを繰り返しながらもコンスタントにアルバム・リリースと来日公演を行い、

固定ファンを獲得している上に、「LOUD PARK 14」での高評価に加えて、「伝説のメンバー」による

特別公演なので、さぞかし集客があるモノだと思ってましたが、いざ会場内に入ると

下段フロアの後方には、前売りチケットが売れていないサインの丸テーブルが用意されている…(汗)。


先週のCAIN'S OFFERING、来週のRHAPSODY OF FIREとメロディック・メタルのライヴが続く事

大きな理由だろうが、ヴィクター&アンドレのファンが一気に離れたのかな…(汗)?



ステージ後方の壁には「REFUGE」のロゴのバックドロップが掲げられています!

期間限定やのに、エライ気の入り様やね(笑)。


ACCEPT、HELLOWEEN、GAMMA RAY、PRIMAL FEAR等、ジャーマンメタルの名曲がBGMで流れる中

開演時間が近付くに連れ徐々に客足は伸びたが、この会場のキャパシティーの5割位の客入りです。


そんな中、定刻の19時丁度に場内が暗転し、クリスがドラムセットにスタンバイ!

メタラーらしからぬスポーティーな短髪になりましたが、引き締まった体型はキープしてました!


1989年リリースの4thアルバム「SECRETS IN A WEIRD WORLD」のオープニングを飾るインストナンバー

「Opus 32 Nr.3」がSEで流れ22年振りの来日となる マンニが上手側のマイクスタンド前にスタンバイ!

すっかり白髪になってましたが、フサフサの長髪をキープしてました!

22年前も3人の中では一番太ってましたが、更にビア樽化が進んでました…(汗)。

痩せたら男前やのに勿体無いなぁ~…(苦笑)。


SEに乗って最後に、30年に亘ってRAGEの看板を守り続けるリーダー、ピーヴィが登場し下手側の

マイクスタンド前にスタンバイし、喝采を浴びる!

ヴィクター在籍時は上手側でしたが、当時の立ち位置に戻ってました!


この流れで「Time Waits for No One」がプレイされると思いきや、マンニのハードなギターリフから

始まった曲は、初来日公演が実現した1992年リリースの7thアルバム「TRAPPED!」に収録された

代表曲の「Solitary Man」でした。

…早いしノリの良い曲だけど、普通に「Time Waits for No One」で始まって欲しかったな(笑)。


続けて1993年リリースの8thアルバム「THE MISSING LINK」 収録の代表曲「Nevermore」!

イントロでオーディエンスが「オイ!オイ!」と拳を上げて呼応する。


「コンバンワー!オーサカー!調子はどうだ !? 聴かせてくれ !!」

と、ピーヴィが帰還の挨拶を行い、オーディエンスの反応の良さに

「大阪の声援はワールドクラスだな(笑)!この3人で前に大阪でプレイしたのは22年前だな…。

戻って来れて嬉しいよ!」と、ご満悦(笑)。


ピーヴィがクリスとマンニを、マンニがピーヴィを紹介し、

「アリガトー!2年前にバンドが分裂した時に、このラインナップを思いだしたんだ。素晴らしい事だよ!

これから暫くの間、過去の『7年間のRAGE』にトリップしようぜ!5枚のアルバムの曲を演るからな!」

と、ピーヴィがタイトルコールを行い、「TRAPPED!」収録のパワーメタルチューン「Power and Greed」をプレイ!

長らくセットリストから外れていた こんなレアな曲が生で聴けるのが「REFUGE」の醍醐味です!


「この3人で作った最初のアルバムに戻ろう!1988年の『PERFECT MAN』からだ!」

と、ピーヴィがタイトルコールを行いプレイされたのはスピードチューンの「Death in the Afternoon」!

これもレアやなぁ~!


次にプレイされたのは、「TRAPPED!」に収録された代表曲の「Enough Is Enough」!

現在でもプレイされる事がある、このキャッチーでひねくれた曲は 俺のフェイバリットソングです!

22年振りにマンニのメロディアスなギターソロを生で観てノスタルジーに浸ってましたが、

ギターソロ明けでメドレー形式で次の「Invisible Horizons」に繋がると言う、お馴染みのパターンで、

覚悟はしてましたが、ちょっとガッカリでした(苦笑)。

オリジナルメンバーの「REFUGE」ではフルで演って欲しかったなぁ~。


前述の通り、「Invisible Horizons」は俺がRAGEを知った思い出の曲なんで、全力でノリました!

明るくメロディアスなスピードチューンで、大好きな曲です!


ペットボトルの水を飲んだピーヴィが「カンパーイ!」とオーディエンスを煽るが、変な間が空いてしまい

「おいおい、静かだな(笑)。皆んな、そこに居るのか !? もっと騒いでくれ!」と煽り、続けてマンニも

「俺達が騒ぐから、お前らも騒いでくれ!」と焚きつけると、フロアから大きな声援が飛び、

「THE MISSING LINK」収録のヘヴィーチューン「Certain Days」、「TRAPPED!」収録の

メロディアスなスピードチューン「Beyond the Wall of Sleep」と言ったレアな曲がプレイされました!


次に1990年リリースの「REFLECTIONS OF A SHADOW」のリードトラックで、初期の代表曲に1つ

「Waiting for the Moon」 が久し振りに演奏されました!

この曲も和田さんの番組で良く掛ってたなぁ~…。


「『THE MISSING LINK』からH.P.ラヴクラフト神話について書いた長い曲を演るよ。」と、ピーヴィが説明し

「Lost in the Ice」がプレイされる。

約10分の大作で、正直、CDで聴いていると冗長に感じるが、実際に生で聴くと静と動の起伏があり

意外とライヴ映えする曲である事が解かりました。


長い曲で若干クールダウンした客席を マンニが煽るが反応がイマイチで、これを見たピーヴィが

「疲れたのか?大阪 !?」と、激を飛ばすと「No!」と言う声が返り、ピーヴィのタイトルコールから

「TRAPPED!」収録のレア曲「The Body Talks」とマンニのオリエンタルなギターフレーズが印象的な

「Shame on You」がプレイされる!

恐らく、この3人のラインナップが崩れてからプレイされてないと思われる曲、連発で

特に、後者は今回のツアーで聴きたい曲の1つだったのでテンションが上がりました!


終盤に差し掛かり、「THE MISSING LINK」のタイトルトラック「The Missing Link」、

ピーヴィ曰く「ある種のラヴ・ソング」、「Baby, I'm Your Nightmare」、そして、

「SECRETS IN A WEIRD WORLD」収録の代表曲、「Light Into the Darkness」がプレイされると、

イントロのギターのメロディーに合わせて「オオオオ~♪」の合唱となりました!


「ここでプレイ出来て、本当に嬉しいよ!皆んな楽しんでるか !? 次はメインセットの最後の曲だぜ!」

と、ピーヴィがオーディエンスを煽り、「TRAPPED!」収録のスピードメタル、「Medicine」がプレイされ

大盛り上がりで本編修了!


アンコールの拍手と声援がフロアに鳴り響く中、サイレンの音が流れステージが赤いライトで照らし出され

クリス、マンニ、そしてピーヴィがステージに再登場!

演奏されたのは、モチロン「THE MISSING LINK」のオープニングチューン、「Firestorm」!

更に「PERFECT MAN」収録のキラーチューン「Don't Fear the Winter」がプレイされ、サビのパートで大合唱!


「アリガトー!日本では最高の時間を過ごせるよ!この後は、シンサイバシのROCK ROCKで逢おうぜ!

もう1曲聴きたいか? 本当にもう1曲聴きたいか !? 」と、ピーヴィがオーディエンスを煽り

「THE MISSING LINK」のリードトラックで、このバンドの名前にもなった代表曲の「Refuge」がプレイされ

19曲、約1時間50分のライヴが終了!

カーテンコールが行われ、ピーヴィ、マンニ、クリスがステージ前方のファン達とハイタッチを交わしました!



1990年頃にRAGEに出逢った俺にとって、オンタイムで聴き始めた時のメンバーが22年の時を経て再集結し、当時の5枚のアルバムの曲限定で大阪公演を行ってくれただけでも感涙モノです!

…選曲に関しては、「アレよりもコレが聴きたかった」って言う思いはありますが(笑)。


マンニ脱退後は、スヴェン・フィッシャーとクリスの実弟のスピロス・エフティミアディスが加入し

ツインギター体制の4人組となり、正統派パワーメタル色が濃くなる一方、

オーケストレーションを多用し大仰なサウンドに拘るピーヴィと、他の3人が袂を分かち、

MIND ODYSSEYのヴィクター・スモールスキ(G)とインギーのバックバンド等を務めた渡り鳥ドラマー

マイク・テラーナ(Ds)と言う凄腕ミュージシャン達と3ピースの新体制でレベルアップに成功。

マイクが脱退し、SILENT FORECEのアンドレ・ヒルガースが加入してからも勢いが衰える事なく躍進を続けました。


今回のREFUGEは、あくまでもRAGEの過去を振り返る為のプロジェクトで、良い意味で四半世紀前の

若かりし頃の荒々しいRAGEを再現する為のモノだった様に感じました。



1994年の「THE MISSING LINK」ツアー以来22年振りのマンニ、

1998年の「THIRTEEN」ツアー以来18年振りのクリス、

そして、ピーヴィ。

この3人によるRAGEのライヴが観れて、ドップリとノスタルジックな気分に浸り、

本当に楽しい時間を過ごせました!


機会があれば、また この編成で大阪に戻って来て欲しいです!


そして、ノスタルジーに浸って楽しかった半面、ヴィクター・スモールスキのプレイヤーとしての

存在の大きさを再認識したライヴでもありました。

勿論、マンニの個性的なリフやプレイは素晴らしいですが、ギタリストとしての技量はヴィクターの方が、数段上ですね。


RAGE史上最強のギタリストであるヴィクターとの15年にも及ぶパートナーシップを解消したピーヴィが、

無名のマルコス・ロドリゲス(G)、ヴァシリオス“ラッキー”マニアトプロス(Ds)と共に始動し、

6月には約4年振りとなるニューアルバム「THE DEVIL STRIKES AGAIN」をリリースする新生RAGE!

こちらにも期待してます!




REFUGE @ 梅田 CLUB QUATTRO (2016.03.01.)セットリスト

SE. Intro (Opus 32 Nr.3)

1. Solitary Man

2. Nevermore

3. Power and Greed

4. Death in the Afternoon

5. Enough Is Enough ~

6. Invisible Horizons

7. Certain Days

8. Beyond the Wall of Sleep
9. Waiting for the Moon

10. Lost in the Ice

11. The Body Talks
12. Shame on You

13. The Missing Link

14. Baby, I'm Your Nightmare

15. Light Into the Darkness

16. Medicine

Encore
17. Firestorm

18. Don't Fear the Winter

19. Refuge


↑スタッフさんに頂いたセトリです。

マジックで 消されているのは 「2. Time Waits for No One」と「12. Saddle the Wind」です。

よりによって、楽しみにしていたフェイバリットソングの2曲がカットされるとは…(涙)。