2月27日(土)はジャパニーズ・スラッシュメタルの最高峰・OUTRAGEの、

'70s-'80sジャパニーズ・ロックカバー&新曲による企画アルバム「GENESIS I」 リリースに伴う

大阪公演を観にOSAKA MUSEへ行って来ました!



OUTRAGEが大阪でライヴを行うのは2013年7月に行われた前作「OUTRAGED」リリースツアー以来、約2年半振り。

3ピース時代、そしてヴォーカリストの橋本さん復帰後は関西圏ではイベント出演か、

前座付きのヘッドライナー公演しか行われていなかったので完全な「ワンマン公演」で言うと、

1997年の「Who We Are」ツアー以来約20数年振りです!


開場時間が迫る頃、強い雨が降り出すがOSAKA MUSEはビル内の階段で整列させてくれるので有り難いです(笑)。


レミー追悼でMOTORHEADの曲がBGMで流れる中、開演を待つ。

開場時間には100人強しか集まっていなかったが、開演時間が近付くに連れ徐々に客足が伸びて

開演予定時間の18時にはフロアが見栄えの良い程度に埋まりました。

…久し振りの大阪公演にしては、ちょっと少ないですが(汗)。


定刻を5分強過ぎて場内が暗転し、LED ZEPPELINの「移民の歌」がSEで流れ、

ステージを覆ったカーテンが開き、上手側に阿部さん(G)、下手側に安井さん(B/Vo)、

上半身裸の丹下さんがドラムセットにスタンバイし、ベースボールキャップを深く被った橋本さんが登場!

バックドロップは、ラウパの時と同じ1stミニアルバム「Outrage」のジャケットのモノでした。

名盤との呼び声の高い6thアルバム「LIFE UNTIL DEAF」のオープニングチューンでスピードスラッシュの

名曲「Megalomania」でライヴがスタート!

いきなりキラーチューンで炸裂でステージ前方の圧力が上がり、サビのパートでは

「Mania!Megalomania!」の合唱となりました!


アルバムの流れ通り「Vanishing Fully From The World」が続けてプレイされるが、

やっぱり聴き慣れた順で演奏されるのって、なんか嬉しい(笑)。


良い流れで来たかと思いきや、なんと 早くもトラブル発生!

丹下さんのペダルのチェーンが切れてしまった為に、ハコの予備のペダルに交換。

「チェーンが切れてライヴが遅延。」と言う阿部さんのオヤジギャグ(笑)等で場を繋ぎ

準備が整うと安井さんのベースから、サバスの「N.I.B.」のイントロのみ演奏してサウンドチェックが行われ

丹下さんが「自分のより使いやすいわ(笑)。」とOKを出す。


ほのぼのとした雰囲気を一変させるOUTRAGE随一のハードコア・スラッシュチューン、

「You Suck」がプレイされ、フロアの中程ではモッシュピットが激化、ステージダイバーが発生しました!


丹下さんのドラムイントロに合わせ「オイ!オイ!」と拳が上がり、1987年のデビュー・ミニアルバムから

パワーメタルチューンの「Death Trap」、

OUTRAGEの最高傑作と呼ばれる4thアルバム「THE FINAL DAY」収録のスピード・スラッシュチューン

「Fangs」と言ったクラッシックチューンが立て続けにプレイされ、フロアが盛り上がる!


「今日は楽しんで下さい!BLUES CREATION!」と、丹下さんの紹介で、最新アルバム

「GENESIS I」 収録のBLUES CREATIONのカバー曲「Just I Was Born」がプレイされ、

マイケル・シェンカーに影響を受けている阿部さんがフライングVを又に挟み叙情的なギターソロを奏でる!

サイケディックなヘヴィーロックに仕上がっていて、橋本さん脱退時の3ピース時代の音楽性にも通じる

アレンジで、結構、OUTRAGEにハマってます!


続けて、同アルバムから外道の代表曲「香り」をプレイ!

フロアの前方では「ゲ……、外道!」の合唱となりました!

昨年の1月に外道のライヴを観たのでBLUES CREATIONより、身近な感じがします(笑)!


更に続けて「THE FINAL DAY」から静から動へ移行する展開が秀逸な名曲「Veiled Sky」がプレイされ

サビのパートでは「Thunder!」の合唱となり盛り上がりました!


しかし、ここでまたしてもトラブル発生!

丹下さん曰く「妖怪・電池切れ」が出たそうで、阿部さんのエフェクターの電池を交換し、無事妖怪退散(笑)。

丹下さんは「そのうち、『妖怪・曲忘れ』も出るよ(笑)。」と予告してました(笑)。


ゆる~い空気で間が開きましたが、阿部さんのハードなギターイントロから1990年リリースの3rdアルバム

「THE GRAET BLUE」のオープニングチューンで代表曲の「Just Believe In Me」がプレイされ、

橋本さんが2ndコーラスで「Don't believe in god、Don't believe in love、Just believe in Me!」

と言う歌詞を、「I believe in god、I believe in love、Just believe in you!」に変えて歌ってました。

この曲がリリースされてから四半世紀以上経ってますが、その間に心境の変化があったんですかね…。


続けてプレイされたのは同じく3rd収録のレア曲「...Clay Liner」!

この曲を生で聴くのは「THE GRAET BLUE」のレコ発ツアー以来かも?

これは、嬉しかったなぁ~!


ここで、丹下さんの紹介で名古屋からのスペシャルゲスト、「世界の山ちゃん」こと、

女性キーボーディストの山崎さんと言う方が登場!


1988年リリースの1stアルバム「BLACK CLOUDS」に収録されたFlower Travellin' Bandのカバー曲、

「Slowly But Surely」をキーボードが加わった珍しい編成でプレイし、橋本さんが情念を込めて熱唱!

鳥肌が立ちました !!

俺が この曲を初めて聴いたのはオリジナルでは無くOUTRAGEバージョンでした。

OUTRAGEきっかけで、本家の方を後追いで聴き始め、その後、Flower Travellin' Bandが

奇蹟の再結成を果たし、2008年にライヴを観れた事は俺に取って大きな財産となりました。

もう二度と、ジョー山中さんの生の歌を聴く事が出来ないだけに…。


「スナックOUTRAGEにようこそ(笑)!」と、丹下さんの挨拶から、我々世代にとってはつのだ☆ひろさんの

名バラードとして有名な「メリー・ジェーン」を橋本さんがムーディーに熱唱!

OUTRAGEに合うかどうかは さて置き(笑)、橋本さんの歌唱力の高さを証明するには最高の曲です!


安井さんが両手でメロイックサインを作り、「イーヴォー!」と叫び、「GENESIS I」に収録された新曲の「Evil Rock」をプレイし、立て続けに橋本さんの復帰作となった2009年リリースの「OUTRADE」から

激烈スラッシュチューン「Terrorize」がプレイされ、フロアが沸く!


「GENESIS I」に収録された新曲の「The Shadow of Fear」がプレイされた後、丹下さんが

「'80年代から来てる人居る?その人達の知ってる曲演ります!」と古いレア曲を演る事を告げると

フロアから「Nowhere to Turn」がリクエストされるが、

「それもCDで聴いてみたけど 難しくて出来んわ(笑)。」と却下(笑)。


ここで、プレイされたのが1990年リリースの「THE GRAET BLUE」収録の「The Truth」!

この曲も生で聴くのは恐らく「THE GRAET BLUE」のレコ発ツアー以来なので、俺は大興奮でした!


橋本さんが「Peyote」!とタイトルコールを行いバックステージに下がり、

阿部さん、安井さん、丹下さんの3人で1st収録の まるでメタリカなインストナンバー「Peyote」をプレイ!

OUTRAGEファン歴が四半世紀を超す俺ですが、ひょっとしたら生で聴くのは初めてかも?


「今日は まだまだ盛り沢山、色んな事を演ります。」と、丹下さんがMCを行い、

3ピース時代のアルバム「CAUSE FOF POUSE」のオープニングを飾るパンキッシュなガレージロック

「Bleed Out」が安井さんのヴォーカルでプレイされる!

橋本さんが歌うOUTRAGEとは別物ですが、この時代のOUTRAGEも好きだったなぁ~。


バンドは続けて、前作「OUTRAGED」に収録された「Six Million Light Years」をプレイし、

橋本さんがステージに再登場し歌い始め、中盤で丹下さん(?)が曲の展開を間違えるがすぐに修正。


予告通りの「妖怪・曲間違い」登場で丹下さんは「曲間違っても いいじゃないか(笑)!」叫び、

その流れで(?)「GENESIS I」に収録され、リードトラックとしてPVにもなったTHE MOPSのカバー曲

「御意見無用」がプレイされ、「いいんじゃないか!いいんじゃないか!」の合唱!

このフレーズって、「LOUD PARK 15」のセットチェンジの間に大スクリーンで流れてたんで

やたらと耳にこびりついてるんですよねぇ~(笑)。


イントロで橋本さんによる コール&レスポンスが行われ、1stミニアルバムからキラーチューン

「Under Control Of Law」がプレイされ盛り上がりました!


この時点でライヴ開始から2時間以上経っていたので、橋本さんが「今日、ちょっと長くね?」

とオーディエンスに尋ねると、フロアから「まだまだ!」と声が返る。

丹下さんが「皆んなが歌ってくれたらもっと演ります!歌ってくれなかったらやめます(笑)!」と

オーディエンスを煽り、「OUTRAGE」のオープニングを飾るキラーチューンの「Rise」がプレイされると、

「Die!Hard!」の大合唱となり、ダイバー続出!

大盛り上がりで本編が終了しました!


「OUTRAGE!」コールに促されメンバーとキーボーディストの山崎さんが再登場。

フロアのオーディエンスがリクエストを募ってもいないのに勝手に「Shine On」コールを始める(笑)。

丹下さんが「シャラップ!」と制するが、橋本さんが「Shine on me~♪」と歌い出し

バンドも軽く合わせるが、1フレーズですぐに終了。


ここでキーボードを交えてプレイされたのは「GENESIS I」に収録された、はっぴいえんどのカバー曲

橋本さんのヨーデルが聴けるメルヘンチックな「空いろのくれよん」。

…OUTRAGEファンがこれを求めているとは思えませんが、まぁ、レアって事で(笑)。


ほのぼのとした雰囲気になった後、「あのSE」が流れると、フロアから歓声が上がる!

「THE FINAL DAY」のタイトルトラックとも言えるOUTRAGE史上最強のキラーチューン、

「My Final Day」がプレイされ、モッシュ & ダイブが慣行され、盛り上がる !!


これで終わりかと思いきや、最後に、1997年リリースの7thアルバム「WHO WE ARE」に収録された

当時は、ポップ過ぎて なかなかファンに受け入れられなかった「World Slow Down」がプレイされるが

「妖怪ベース間違え」が出没した為 中断し、まさかの仕切り直し(笑)。


OUTRAGEのライヴの締めに相応しいとは思えないミドルテンポのポップチューンで

ゆる~い雰囲気の中、ライヴが終了し、橋本さんと丹下さんがステージを降り、

前方のオーディエンスとハイタッチを交わす。


客電が点き、ステージがカーテンで覆われ、殆どの観客が帰り始める中、

熱心なファン数人がステージ前に留まり「OUTRAGE!」コールを続ける。

モチロン俺もコールしてましたよ!


すると、カーテンが開き、メンバーが再登場!

「もう1曲だけ演るんで、皆んな集まって(笑)!」と丹下さんが帰りかけている観客を呼び止め、

「皆んなありがとね。年1回位は大阪に来んといかんね。

俺は来たいって言ってるんだけど、何かが邪魔してるんだよ。犯人は誰だ(笑)!?」

と、橋本さんが集まったファンに感謝の念を述べ、最後にキラーチューンの「Madness」をプレイし

2時間40分に亘るライヴが終了!

「皆んなありがとね!続きは名古屋で(笑)!」と言う言葉を残し橋本さんがステージを去りました。



俺は「LOUD PARK 15」で40分のステージでOUTRAGEを観てますが、

前回の大阪公演は諸事情で参戦出来なかったんで、目黒鹿鳴館で観た25周年記念ライヴ以来

約3年4ヶ月のフルスケールのライヴ参戦でした!


今回は、企画物のカバーアルバム リリースに伴うライヴだったので、

良く言えば「バラエティーに富んだ選曲」で、良くも悪くも温かい雰囲気のライヴでした。

妖怪達が数匹出没した事もゆる~い雰囲気に拍車を掛けてましたが(笑)。


終わってみれば、2時間40分と言う俺が体験したOUTRAGEのライヴでは最長の演奏時間で、

これまで長年封印されて来た「...Clay Liner」「The Truth」「Peyote」が聴けて嬉しかったです!


これで、「Step On It」「Edge Of Death」「Curtain of History」「Blind To Reality」「The Day Of Rage」

「Bearing Down」「Lost」と言った定番のキラーチューンがプレイされたら言う事無しだったんですが。

…って、求め過ぎですね(笑)。


「次のアルバムを出したら」何て言わずに、ホンマに年1回は大阪に来て下さい!

常にクビを鍛えて待ってます(笑) !!




OUTRAGE @ OSAKA MUSE (2016.02.27.) セットリスト

SE. Immigrant Song (LED ZEPPELIN)

1. Megalomania

2. Vanishing Fully From The World

3. You Suck

4. Death Trap

5. Fangs

6. Just I Was Born (BLUES CREATION cover)

7. 香り (外道 cover)

8. Veiled Sky

9. Just Believe In Me
10. ...Clay Liner

11. Slowly But Surely (Flower Travellin' Band cover)

12. メリー・ジェーン (Strawberry Path cover)

13. Evil Rock

14. Terrorizer

15. The Shadow of Fear

16. The Truth

17. Peyote

18. Bleed Out

19. Six Million Light Years

20. 御意見無用 (THE MOPS cover)

21. Under Control Of Law

22. Rise

Encore 1

23. 空いろのくれよん (はっぴいえんど cover)

24. My Final Day

25. World Slow Down

Encore 2
26. Madness