先週末の土日は、関西メタルシーンの冬の恒例イベントとして定着している

ROCK STAKK RECORDS & RIVERGE主催のスラッシュメタルの祭典「True Thrash Fest 2016」を観に

ESAKA MUSEに行って来ました!


今回の「TTF 2016」は、伝説の米国産スラッシャー、「WHIPLASHの奇跡の初来日公演」と言う事が

最大の目玉ではありましたが、このブログでも取り上げた通り、開催1週間前にダブルヘッドライナー的

存在だったN.W.O.B.H.M.を代表するVENOMの元メンバーが初期のVENOMの代表曲をプレイする

「元祖・VENOM」とも言えるVENOM INC.が、主軸のマンタス(G)とアバドン(Ds)の

「メンバー間の意思の疎通」と言う、プロ失格の理由で来日公演をキャンセルした為に

TTFへの出演も当然 白紙に戻ってしまいました…(涙)。

個人的には、アバドン抜きでマンタスとデモリッションマン(B/Vo)にドラマーを入れて、

M:PIRE OF EVILとして出演してくれても良かったんですが(苦笑)。


前代未聞のキャンセル劇で窮地に立たされた主催者さんが苦肉の策で、VENOM INC.の

初日の代役として白羽の矢をたてたのが、2日目のみに「スペシャルゲスト」として出演する予定だった

元SODOM/KREATORのギタリスト、FRANK BLACKFIREのバンドでした!


そして、2日目の代役として、米国産ヤングスラッシャー、THANATOTIC DESIREが急なオファーを快諾し

来日してくれる事になりました!


フランクにしても、THANATOTIC DESIREにしても、「TTF 2016」の窮地を救おうと言う心意気が嬉しいねぇ~!


TTFは入場方法が その都度変わりますが、初日の2月13日(土)は、雨が降る中、ビルの裏手の階段に

整列し、開場時間の15時を少し過ぎて入場しました。



↑最終ラインナップに変更されたポスター!

仕事が早いねぇ~(笑)。


まずは物販ブースに向かいWHIPLASHが1985年リリースした名盤1st「POWER AND PAIN」の

30周年記念Tシャツをゲット!

このTシャツは開場して早々にソールドアウトになりました!

迷わず買っておいて良かった(笑)。


↑初日のタイムテーブルです。

果たして、予定通りに行くのか?

…例年、スケジュール通りに進行した試しが無いですが(笑)。


物販ブースにはスラッシュマニアが溢れ賑やかで、フロアがまったり・のんびりしているのがTTF(笑)。

グッズ購入をちゃっちゃと終え、開演までフロアで DJさんがセレクトした洋邦HEAVY METALの名曲を

ビール片手に爆音で聴きながら開戦の時を待ちました!


定刻の16時を10分強過ぎて、カーテンの締まったステージに主催者のROCK STAKK RECORDSのMさんが登場し

「いろいろありましたが、皆さんと温かいイベントにしましょう!」

と、開演の挨拶を行うと歓声が起こり、長丁場のイベントがスタート!



①RIVERGE (16:15~16:45)


「TTF 2016」の切り込み隊長を務めるのはROCK STAKK RECORDSさんと共にこのイベントを主催する

地元大阪のベテラン・クロスオーバー・スラッシュメタルバンド、REVERGE!

2ndアルバム「RAID FOE RIVERGING」のオープニングを飾るインストナンバー「Fast Saw」から

「Wardance」に繋がる流れで勢い良くスタートし、オーディエンスが全力で拳を上げ、叫ぶ!


「Damned World」、新曲の「NS-01」、「Stand in Fear of Nothing」とスピードチューンをたたみ掛け

早くもフロアはモッシュサークルの嵐!


中村さんが、VENOM INC.のキャンセルを侘び、

「でも、楽しめるラインナップになったと思うよ。最後まで楽しんで帰って下さい!」

と、オーディエンスを煽り、「Ready to Dive」をプレイすると、ステージダイバーが続出し

ここからの後半戦はダイブ & モッシュでステージとフロアが一体となり盛り上がりました!




②FASTKIL (16:55~17:30)

かつては「TTF」の常連だった東京のスピードスラッシャー、FASTKILL!

メンバーの脱退や死別を経て、補充無しでToshiさん(Vo)がベースを兼任する3ピースの編成で

2012年以来4年振りに「TTF」のステージに帰って来ました!


3rdアルバム「BESTIAL THRASHING BULLDOZER」のトップを飾るインストナンバー「Kill Fast」から

「I.T.W.T.」に繋がる流れでFASTKILLの「TTF復帰」を待ち侘びた固定ファンが、ダイブ &モッシュで歓迎!

「I.T.W.T.」の途中でToshiさんがベースを置き、ステージダイブを慣行!

その間、ベースはRIVERGEの那須さんが弾いてました。


SODOM、KREATOR、DESTRUCTION辺りの初期のジャーマンスラッシュの影響を感じさせる

金切り声で絶叫するスピードスラッシュナンバーをたたみ掛ける!

3ピースになり 音が薄くなるのではないかと思いましたが、バンドのイケイケの姿勢はそのままでした!


Jiroさん(G)が、「久し振りだな~!大阪~!」と、帰還の挨拶を行うと、フロアから「待たせ過ぎ~!」と声援が飛ぶ。


2nd「NUCLEAR THRASHING ATTACK」のオープニングチューン「Nuclear Devastation」で始まった

後半戦も、勿論スピードスラッシュチューンで押し、フロアのファンがダイブ&モッシュで応え

最後を1st「INFERNAL THRASHING HOLOCAUST」収録の代表曲「Kill For Pleasure」で締め

大盛り上がりで約35分のライヴが終了!

TTFの準レギュラーだけあり固定ファンが多く盛り上がり、ファンとバンドの絆を感じさせるステージでした!



③VINGADOR (17:45~18:30)


AGGRESSOR(…と言っても世界中にこの名前のメタルバンドがヤマ程ありますが(笑))の元メンバーを含む4人組ブラジリアンスラッシャー!


ギター/ヴォーカルのアレクサンダーは男前だがお腹がポッコリ。

そのお腹を今くるよ師匠の様にポンポン叩いて、フロアから笑いが起こる(笑)。


インストナンバーの「Pesadelo」からスピードスラッシュチューンの「Have No Fear」がプレイされ

フロントの3人が長髪をグルグル振り乱す姿が男臭くてカッコイイ!

ただ、RIVERGEとFASTKILLで盛り上がり過ぎたオーディエンスは、ブラジル産の無名のバンドに対して

エンジンが なかなか暖まらず、様子見の感じ。


立て続けに5曲プレイした後、アレクサンダーが

「初めて日本に来れて、信じられない位素晴らしいよ!

友達のVIOLATORに続いてブラジルのバンドとして2番目に『TTF』に出れて嬉しいよ!

皆んなのモッシュサークルを見せてくれ!」

と、オーディエンスを煽ると、これで一気に火が点き、モッシュの嵐となる!


「EPを出したら、また戻って来るぜ!」と、新曲を披露し、「Yellow Crew」を挟み、最後になんと

アンダーグラウンドながら日本が世界に誇るメタルバンド、HELLHOUNDの「Samurai Warrior」のカバーを披露!

これには、集まったメタル・マニアも大ウケしてました!


これが初来日公演で、モチロン俺も初めて観ましたが、'80sベイエリアスラッシュを基調とした

正統派スラッシュで、同郷のVIOLATOR程のインパクトはありませんでしたが、熱いステージに好感が持てました!

勢いのある若手スラッシャーは観ていて気持ちがイイねぇ~!



④TERRORDOME (18:45~19:30)


ポーランド産の若手4人組クロスオーバー・スピード・スラシャー、TERRORDOME!

1stアルバム「WE'LL SHOW YOU MOSH、BITCH!」のオープニングを飾るハードコア・スラッシュナンバー

「This Aggression~」でライヴがスタート!

S.O.D.直系のハードコア色の強いスラッシュサウンドで2分台の曲を連発!


ヴォーカル/ギターのUAPPA君は短髪にベースボールキャップ、ベースのKAPITZATORも短髪、

リードギターのPAUA君はブロンド長髪だが、フロントの3人が短パン着用でメタルっぽく無い…(汗)。

メンバーのファッションと1曲1曲が短過ぎて、フロアの正統派スラッシャーの皆さんはノリ切れない感じで

反応はイマイチ薄い。


中盤でUAPPA君が、頭蓋骨から脊椎が繋がったグッズを持ち出し、そこにビールを注ぎ込み

オーディエンスに呑ませるパフォーマンスを行うと、バンドとフロアの距離が一気に縮まる!



「Back to the '80s」で外人がダイブを始めると、そこからは躊躇していたダイバーが関を切った様に

ステージに上がり始める!

「Cross over Cracow」を「Cross over Japan」に言い換え合唱させ、フロアとの一体感が増しました!


セットリストには18曲記載されてましたが、13曲目の「Evil Monk」が終了した所でMさんから

「あと1曲」のサインが出て、「Welcome to the Bangbus」で約45分のライブが終了!


最初は様子見だったオーディエンスを独自の演出と勢いのあるパフォーマンスで

TERRORDOMEワールドに取り込み、最後には大盛り上がりのステージでした!



こうして、「TTF 2016」初日の前半戦が終了!

後半戦のライブレポは後日!




「True Thrash Fest 2016 ・Day 1」 @ ESAKA MUSE(2016.02.13.)セットリスト


RIVERGE

1. Fast Saw
2. Wardance
3. Damned World
4. NS-01
5. Stand in Fear of Nothing
6. Ready to Dive
7. Fight Against Myself
8. Faith to Nothing
9. Slavish Charge
10. Till I Die


FASTKILL

1. Kill Fast

2. In Thrash We Trust

3. Kill And Possess

4. Betrayer
5. Toxic Tormentor

6. Sense Of Ignorance

7. Nuclear Devastation

8. Bloodbath

9. Die In The Pentagram

10. Kill For Pleasure


VINGADOR
1. Pesadelo
2. Have No Fear
3. Whata Fuck is This?!
4. Morrendo de Paz
5. Let the Hate Flow
6. Hellstorm
7. Dead Nazi Poem
8. New Song

9. Yellow Crew
10. Samurai Warrior (HELLHOUND cover)


TERRORDOME

1. This Aggression Never Gives a Shit to the Society
2. Wish You Were Killed
3. Brutal Punishment
4. Favourite Sport: Mosh
5. Terror Thrash Killing Machine
6. Machete Justice
7. Thrash Till Deaf
8. Crocodile
9. Back to the '80s
10. Pussy Drivers
11. Cross over Japan

12. Silence (While the Violence's On)
13. Evil Monk
14. Welcome to the Bangbus