…続きです(笑)。


スペシャル・ゲストのLucifer's Friendの1時間を越える名演が終わり、20分のインターバルに入ると言う

アナウンスが流れ、御休憩タイムに突入。


ステージ上ではセットチェンジが行われ、URIAH HEEPのロゴが描かれたバック・ドロップがせり上がる!

…普通ならここで歓声が上がるのだが、御休憩タイムで客席を離れトイレやドリンク交換に行っている

観客が多いのか、全く場内が沸かない(笑)。


アナウンスされた開始予定時間を越えても1階のフロアには空席がチラホラ見受けられる。

…まぁ、Lucifer's Friendのライヴ開始の状態を考えると、それでも客足は伸びたが(苦笑)。

因みに2階席は前方の数列しか入って無い様でした。


予定時間を少し過ぎて20時5分頃、場内が暗転し、SEが流れる。


最初に加入から30年目を迎えたフィル・ランゾンが登場し、キーボードでイントロダクションを弾き始め

続いて、スキンヘッドのマッチョ系ドラマーのラッセル・ギルブルックが登場し、ハードなビートを被せる。


この時点で観客は座ったままだったが、唯一のオリジナルメンバーのミック・ボックス(G)が登場すると

大歓声が上がり、客席のオーディエンスが総立ちとなりました!

…良かった(笑) !!


2013年に他界したトレヴァー・ボルダーの後任としてバンドに加入したデイヴ・リマー(B)、

ラッセルと同じく加入30年目で、URIAH HEEPの「声」として認知されているバーニー・ショウ(Vo)が登場し

1970年にリリースされた1stアルバムのオープニングを飾る代表曲「Gypsy」でライヴがスタート!


ステージ下手側のマイクスタンド前にスタンバイした、白髪ストレートのロングヘアーにサングラス姿の

ミックが、顔の前で手を揺らす独特のパフォーマンスで観客を沸かせ、

お洒落でスタイリッシュな衣装を身に纏ったバーニーがアクティブにステージ上を左右に移動し

オーディエンスを煽り、パワフルで感情豊かな歌唱力でファンを魅了する!

フィルは、ヒープのサウンドに必要不可欠なキーボードだけでなく、美しいコーラスで華を添え

3人より一回り若いラッセルとデイヴのリズム隊が、鉄壁のグル―ヴ感でバンドの屋台骨を支える!


リリースから46年経ったこの「Gypsy」が現在の5人のメンバーの手によって「懐メロ」では無く、

ヘヴィーなロックチューンとして生々しく再現されていました!


先程のLucifer's Friendの様に、ベテランバンド特有の落ち着いた感じが無く、

良い意味でヤンチャな演奏に、ヒープ初体験の俺は、いきなりド肝を抜かれました!


2曲目で、今回の目玉である「対自核」のタイトルトラックでオープニングチューンの名曲

「Look at Yourself」がプレイされ、客席から歓声が上がる!

この曲も、源曲よりもグル―ヴ感が増し、躍動的なアレンジとなっていました!


「こんばんわ!前に大阪に来たのは確か1991年だよな。暫く 『対自核』のパートを楽しんでくれ!」

と、バーニーが久し振りに訪れた大阪のファンに挨拶を行い、アルバムの2曲目に収録された

「I Wanna Be Free」がプレイされる!


更に続けて、早くもバンドの代表曲で名バラード「July Morning」がプレイされ客席から大歓声が上がる!

勿論、初めて生で聴く「July Morning」。

ドラマティックな演奏をバックにバーニーの熱唱に完璧なコーラスワークが重なり感涙モノでした!


これで、「対自核」のA面の3曲が続けてプレイされた事になり、「ひょっとして、完全再現?」

と言う思いが脳裏を過ぎりましたが、次にプレイされたのは「Tears in My Eyes」では無く

「Shadows of Grief」。

…好きな曲なのに、ちょっとガッカリしてしまいました(笑)。


続けて、「What Should Be Done」も飛ばしてアルバムのラストを飾る「Love Machine」がプレイされ、

あれよあれよと言う間に「対自核」コーナーが終了。

…どうせなら、「完全再現」して欲しかったなぁ~。


現メンバーにより2014年にリリースされた最新アルバム「OUTSIDER」から「The Law」と

タイトルトラックの「The Outsider」がプレイされるが、どちらもメロディアス且つハードで

URIAH HEEPが「現役バンド」である事を示すには充分のカッコ良さでした!

…ただ、「対自核」コーナーの直後だったので、観客の反応は一気に大人しくなりましたが(苦笑)。


ここで時間軸を'70年代に戻し、1972年リリースの「魔の饗宴」から「Sunrise」、

1973年リリースの「SWEET FREEDOM」から「Stealin'」がプレイされ、エンディング・パートで

バーニーが煽り、「Stealin'!」の合唱 となりました!


更にMCを挟み、「魔の饗宴」からタイトルトラックの「The Magician's Birthday」がプレイされる!

前半のミドルテンポのパートから、後半のミックのギターソロを中心とした激しいインスト・パートへの

展開が秀逸の名曲で、ミックのギタープレイに目を奪われました!


往年の名曲3連発で盛り上がった後は、「OUTSIDER」から「One Minute」、

「Can't Take That Away」の2曲がプレイされ、バンドがハードな演奏を見せるが、

暖かい拍手は起こるものの、往年の名曲の様に客席が沸かない(苦笑)。

ミックのMCを挟み、1971年リリースの2nd「SALISBURY」のオープニングを飾るヘヴィーロックチューン

「肉食鳥」が、CDで聴くよりも、よりヘヴィーにグル―ヴ感を増しプレイされる!


そして、本編ラストの曲として、ヒープの代表曲の1つで、ハードな「Easy Livin' 」がプレイされ、

客席では多くの拳が上がり、大盛り上がりの中、カーテンコールが行われました!


アンコールの拍手に応え、ミックがアコースティックギターを抱え再登場!

フィル、ラッセル、デイヴ、バーニーもステージに登場、ミックのギターのイントロから

フォーキーな「Lady in Black」がプレイされ、バーニーの扇動で、コーラスパートで

「ア~アア~、ア~アア~、ア~アア~ア~♪」の合唱となり、2コーラス目で、ヒープの2代目シンガーで

現Lucifer's Friendのヴォーカリスト、ジョン・ロートンが登場し、バーニーと実力派シンガー2人による

感動のデュエットがステージ上で実現しました!


ジョンを含む6人で、再度カーテンコールを行い1時間40分越えのライヴが終了!


オリジナルメンバーはミック・ボックス一人になってしまいましたが、68歳と言う年齢を感じさせない

ミックのアグレッシヴなギター・プレイを核に、既にオリジナルメンバーの在籍期間を越え、

30年に亘り ヒープのサウンドに欠かせない存在となったバーニーとフィル、

更に、ラッセルとデイヴが他のメンバーより若い事もあり、リズム隊がパワフルで

この5人によるサウンドが、実に生々しく重厚で、結成から46年の超ベテランバンドながら、

「現役のメタルバンド」と言う印象を受けました!


また、ヒープの歴史の一端を担うジョン・ロートンのLucifer's Friendとのカップリングも最高でした!

噂になっていたジョン在籍時の名曲「Wise Man」での共演は実現しませんでしたが、

それでも、初体験のヒープのステージにジョンが一緒に立つ姿が観れただけでもファン冥利に尽きます!


URIAH HEEP & Lucifer's Friend!

共に予想を越える充実の約3時間のライヴでした!


次に大阪公演が実現したら、また 観に行きたいです!


URIAH HEEP @ Zepp Namba (2016.01.14.) セットリスト

1. Gypsy

2. Look at Yourself
3. I Wanna Be Free

4. July Morning

5. Shadows of Grief

6. Love Machine

7. The Law

8. The Outsider

9. Sunrise

10. Stealin'

11. The Magician's Birthday

12. One Minute

13. Can't Take That Away

14. Bird of Prey

15. Easy Livin'

Encore

16. Lady in Black