DESTRUCTIONを観た翌日の1月12日(火)は、「THRASH DOMINATION 2016・大阪 Day-2」として

開催されたジャーマン・スラッシュ・三羽烏の一角、KREATORの単独公演を観に梅田 CLUB QUATTROへ行って来ました!


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↑告知ポスター(?) シンプル過ぎ~(笑)!


整理番号が良かったので下手側・最前列の端の方でスタンバイ!

前日のShan-gri-Laに比べてQUATTROは広いからイイねぇ~(笑)!


前回、「LOUD PARK 14」で観た時は、アリーナクラスの会場に相応しいフルスケールの

ステージセットを持ち込んでいたが、今回はライヴハウスなので、ステージ上は機材のみで

バックドロップすら掲げられていないシンプルな状態。

マイクスタンドも、ステージ中央にミレ用の物が1本立てられているだけで、実に殺風景。

しかし、ふと横を見ると、黒い布が掛けられた緑色のCO2ボンベが設置されている!

一見、シンプルだが特効が準備されている様だ!


開場直後は、「大丈夫か~?…(滝汗)」と思う位、観客が少なかったが、開演時間は近付くにつれて

客足が増え、フロアの6割位が埋まる程度になる。

…前方フロアに丸テーブルも用意されて無いし、平日の梅田 CLUB QUATTROでこの位入れば、

メタル系のライヴとしては上出来かな…(苦笑)。


定刻の19時丁度に場内が暗転し、2ndアルバム「PLEASURE OF KILL」のオープニングを飾る

「Choir Of The Damned」が流れ、メンバーが登場!

11thアルバムのタイトルトラックの激烈スラッシュチューン「Enemy of God」でライヴがスタート!


シンプルな黒シャツを着て、黒いV字型のギターを抱えたジャーマン・スラッシュのカリスマ、

ミレ・ペトロッツア(G/Vo)が拳を激しく突き上げ、オーディエンスを煽ると

フロアでは「オイ!オイ!」と言う掛け声と共に拳が上がる!


バンドを離脱した時期もあるが、ミレと共にオリジナルメンバーとして

長年活動を共にしているヴェンターのラウドなドラムを屋台骨として、

激しくヘッドバンギングをしながらフィンガーピッキングで安定感のあるベースラインを奏でるクリスチャン、

時折スラッシャーらしからぬ 爽やかな笑顔を見せる ブロンド長髪のサミが主にリードギターを担当。

2001年の「VIOLENT REVOLUTION」以来 不動の4人が織りなす

シリアスでエクストリームなサウンドがステージ上で展開されている!


ミレは歌っていない時は上手側、下手側へ立ち位置を変えオーディエンスを煽り

サミとクリスチャンはミレの様子を窺いながら立ち位置を変えている。


ヴェンターの激しいドラム・イントロに乗せ、ミレが 「大阪スタイルのモッシュピットを見せてみろ!」

と、オーディエンスを煽り、初期の代表曲で3rdアルバムのタイトルトラック

「Terrible Certainty」がプレイされ、前方フロアのファンがモッシュを始める!


続けて、正統派スラッシュとは呼べないサウンドスタイルの時期に発表した8thアルバム「OUTCAST」

収録曲ながらライヴの定番曲として人気の高い「Phobia」がプレイされ、オーディエンスが合唱!

サビではCO2が噴射されました!


曲が終わるとフロアのオーディエンスから「KREATOR!」コールが沸き起こる!


「大阪!戻って来れて嬉しいぜ!大阪はメタルの巨大都市だからな!

KREATORのショーの時間だぜ!完全なジャパニーズ・ケイオスを見せてみろ !!」

と叫びドイツ語でカウントを行い、初期のミニアルバム「FLAG OF HATE」収録の「Awakening of the Gods」

そして、1stアルバムのタイトルトラックの激烈スラッシュチューン「Endless Pain」がプレイされ

前方フロアのファンが、ミレの指示に従いモッシュ・ピットでケイオス状態を作りだす!


続けて前作「HORDES OF CHAOS」収録のスピードチューン、「Warcurse」がプレイされ、

CO2ガンを手にしたミレが、興奮の坩堝と化した客席に向けてCO2を噴射!


最新アルバム「PHANTOM ANTICHRIST」のオープニングを飾るインストナンバー

「Mars Mantra」がSEで流れ、同アルバムから激烈スラッシュチューンのタイトルトラックと

ミドルテンポで近年のKREATORにしてはメロディアスな「From Flood into Fire」、

更に、バンドのサウンドがスケールアップする為の過渡期のアルバム「OUTCAST」から

ゴシックメタル風のスローチューン、「Black Sunrise」がプレイされ、サビのパートでミレが悲痛な声で絶叫する。


思えば、1993年の初来日が実現した時のアルバム「RENEWAL」以降、インダストリアルな要素を取り入れ

それまでの「王道B級スラッシュ路線」からの脱却を図り、1995年の「CAUSE FOR CONFLICT」、

1997年の「OUTCAST」、そして、スラッシュメタルの要素が殆ど無くなりゴシックメタル色の濃くなった

KREATOR史上 最大の問題作「ENDRAMA」を1999年にリリースし、

丁度この頃にメンバーチェンジが頻繁に行われた事もあり(ヴェンターも一時期脱退)

初期のファンから「迷走している」と揶揄されていたよなぁ~…。


しかし、こうしてライヴの流れの中で、ゴシック風の「Black Sunrise」を聴いてみると、

他のスラッシュメタルチューンと曲調は異なるが、アグレッシヴな要素には一貫性がある事が解ります。


これらの 90年代の実験的な作品を経て、正統派スラッシュメタルに原点回帰した2001年リリースの

「VIOLENT REVOLUTION」以降、KREATORは、所謂「ジャーマン・スラッシュメタル」の枠を越え、

着実にスケール・アップを果たし、欧州を代表するエクストリーム・メタルバンドに成長しました!


「ドモ アリガトー!オーサカー!気分はどうだ !?

俺は、気分はどうだって聞いてるんだぜ !?」

と、ミレがオーディエンスを煽り、そこそこの声援が返っていたが、満足出来ない様で、

「…日本人はシャイだな(笑)。KREATORが日本に平和をもたらしに来たぜ!

俺は、音楽が全てを1つにすると信じているんだ。

俺達は音楽を演る為に大阪に来たぜ!

俺達はメタルを演る為に大阪にl来たぜ!

俺達は お前らに『究極の攻撃』をする為に大阪に来たんだぜ~!!」

と、初期の代表曲、「Extreme Aggression」のタイトルを絶叫すると、歓声が上がり、

前方フロアのオーディエンスがモッシュピットを慣行し盛り上げる!


たて続けに「ENEMY OF GOD」からスピードスラッシュの「Suicide Terrorist」がプレイされ

一部のオーディエンスのモッシュが激化した後、サミのギターがメロディアスなフレーズを奏でると、

大きな歓声が上がる!

前作のタイトルトラックで、既にKREATORの新たなるアンセムとしてファンに認知されている

「Hordes of Chaos」がプレイされ、サビのパートでは大合唱、更にCO2も噴射され盛り上がりました!


最後に最新アルバムから「Civilization Collapse」がプレイされ、曲中でミレが

「日本のスタイルのモッシュ・ピットを見せてみろ !!」と、オーディエンスを鼓舞しモッシュピットが激化!

大盛り上がりで本編が終了しました!


手拍子と「KREATOR!」コールが鳴り響く場内にスラッシュメタルに原点回帰した10thアルバムから

イントロダクションとなるインストナンバー、「The Patriarch」がSEで流れ、メンバーが再登場!

タイトルトラックの「Violent Revolution」がプレイされ、サビのパートでCO2が噴射され盛り上がる!


「オーサカ~!殺しの準備はイイか~ !?」とミレが絶叫し、初期の代表曲で2ndアルバムのタイトルトラック

「Pleasure to Kill」がプレイされ、前方フロアがケイオス状態に!


ヴェンター以外の3人がバックステージに戻り、照明の落とされたステージに

聴き覚えのあるアナウンスがSEで流れ、ミレ、サミ、クリスが再登場しプレイされたのが

なんとIRON MAIDENの名曲「The Nimber of the Beast」 !!

ミレの歌唱は独特だが、アレンジは割とオーソドックスでした(笑)。


ミレが「Flag of Hate」と書かれた旗を掲げると、フロアから「Flag of Hate!」コールが沸き起こる!

「ドモ アリガトー!オーサカー!

大阪に来るのは何年振りだ?2年か?5年か?(実際は6年振りです) とにかく長かったな…。

約束するぜ!来年、ニューアルバムを出したら 次は待たせずに すぐに大阪に戻って来るからな!」

と、ミレが大阪のファンに再会を誓うと、フロアから「KREATOR」コールが沸き起こる!


ミレが旗を頭上に掲げ、「『Flag of Hate』の時間だぜ!」と叫ぶと、オーディエンスが拳を突き上げる!

そして、ヴェンターがドラムでイントロのビートを刻む!

…が、IRON MAIDENの「Run to the Hills」、更にJUDAS PRIESTの「Living After Midnight」のイントロで

これにはミレも大爆笑 !!


これまでシリアスなステージを続けて来たが、終盤でジョークを挟み、和やかな雰囲気になった後、

ミレが、会場の観客を前後に分け、コール & レスポンスを行い、

「オーサカー!MF!お前らのモッシュピットでクラブ・クアトロを ぶっ壊す最後のチャンスだぜ!」

と、オーディエンスのケツを蹴り上げ、初期の代表曲「Flag of Hate」、

更にメドレーで「Tormentor」を続けてプレイし、モッシュサークルが激化し、遂にクラウドサーファーが発生!

…ただ、盛り上がるのは良いが、ミレのマイクスタンドを蹴り倒す馬鹿サーファーがいて、冷やりとしました(汗)。


大量のCO2が噴射され、ミレがヘッドを上にしてギターを頭上に掲げ仁王立ち!

実に絵になるラストでした!


「Until Our Paths Cross Again」がSEで流れる中、ミレが前方のファンに手渡しでピックを配り、

何と、今回はGET出来ました!

こうして、大盛り上がりで約1時間40分のライヴが終了!


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↑ちゃんと使用済みのピックです!




「THRASH DOMINATION 2016・大阪 Day-2」 KREATOR 単独公演!

そして、1993年4月4日、MODA HALLで開催された初来日公演以来、約23年振りの「単独公演」!


実は、KREATORは「THRAHSH DOMINATION 05」、「THRAHSH DOMINATION 09」

「LOUD PARK 14」、「THRAHSH DOMINATION 16」と、初来日公演以降はフェス出演での来日しかなく

今回の大阪で開催された単独公演が、貴重な「2度目の単独公演」でした!


俺は これまでの5回の来日の機会に、各1公演づつ観てますが、今回が質・量共、最高でした!


フェイバリット・アルバムの「COMA OF SOULS」から1曲もプレイされなかったのは残念でしたが

2月14日(日)のTTFで、フランク・ブラックファイヤーに頑張って貰いましょう(笑)!



前日の無骨なまで王道スラッシュメタルを貫いたDESTRUCTION、

2日目の唯一無二の世界観でスケールの大きいスラッシュメタルで魅了してくれたKREATOR!


それぞれが、独自のスタイルのスラッシュ・メタルで楽しませてくれました!

スラッシャー・HiDE 69にとって、最高の2日間でした !!



KREATOR @ 梅田 CLUB QUATTRO (2016.01.12.) セットリスト

SE. Choir Of The Damned

1. Enemy of God
2. Terrible Certainty

3. Phobia
4. Awakening of the Gods ~
5. Endless Pain
6. Warcurse

SE. Mars Mantra

7. Phantom Antichrist
8. From Flood into Fire
9. Black Sunrise

10. Extreme Aggression

11. Suicide Terrorist

12. Hordes of Chaos
13. Civilization Collapse
encore 1

SE. The Patriarch
14. Violent Revolution
15. Pleasure to Kill

encore 2

16. The Nimber of the Beast (IRON MAIDEN cover)

17. Flag of Hate
18. Tormentor

SE. Until Our Paths Cross Again