コーヒーの中の雲

コーヒーの中の雲

ほとんど更新しません…

Amebaでブログを始めよう!

大好きなフージーズ、ローリンの長男君がザイオンという名前なのでそれを元にしました。

タイトル、プレジデントと迷ったけどやっぱりこっちで…。著作権的にやばかったら消します。。。



--------



 大きな国の荒れた政治のおかげで世界は大不況の波に呑まれた。
 大きくしわ寄せを食った中流以下の人々は住む場所を失い路頭に迷う。
 しかし希望を失うわけにはいかない。何であれ、生きていくしかないのだ。
 父親は戦争に行ったきり帰って来ない。母親は体が弱い。自分には、学が無い。移民であり未来も無き若者は今日もスラム街をはだしで歩き、拾ったぼろぼろの自転車で今日も日銭をかき集める。雨が降ってシャワーの代わりになった。太陽にて熱せられたアスファルトから地面の匂いが立ち昇る。これが太陽の匂いだ、と無意識に思うようになっていた。
 今日母親と食べるパンのお金を稼ぎ、帰り道には鼻歌を歌いながらぼろぼろの本を返しに出来たばかりの町の図書館へと向かう。自分には学が無い。まともに学校へ通うカネが無かった。だから図書館で借りた本を読むのだ。知識を付け、今より少しでもまともな生活を手に入れて見せる。
「もしオレが大統領になったら~♪金曜に選ばれて~土曜に暗殺されて~日曜に埋葬されて~月曜には仕事に戻る~♪」
 ちょっと古いが大好きな歌だ。最高だと思っている。
 本棚の前で次はどの本を借りようか悩んでいたら、ふと横から子供が自分を見上げていることに気付いた。身なりの汚いガキだ。きっと俺と同じように貧しい環境に生まれたのだろう。
「オジサン、その本取ってよ」
「おお、これか?…ほらよ。それと、言っとくけどおれはオジサンじゃねえぞ」
「そっか。ゴメンね」
「おうよ」
子供向けの児童書を手渡すと子供はニッコリと笑った。つられて若者も笑う。遠くから母親らしき女の呼ぶ声が聞こえた。
「ザイオン、帰るわよ」
「うん!今行く」
 おじさんありがとう、とにこやかに言って子供はぱたぱたと小さな足音を立てて去った。
 おじさんじゃねえ、って言ったばかりなのに。ふざけたガキだ。
 口元に笑みを浮かべながら若者は子供の背中を見送った。やはりザイオンと同じように貧しい身なりの母親は子供の背を抱きながらキスをして、そのやつれた頬に笑みを浮かべる。
――ザイオン。いい名前だ。
それは俺の故郷においては天国を意味する言葉だった。

天国の中には神の愛と救いがあるのだ。


――今もきっと、誰も見捨てられてはいない。


「もし俺が大統領になったら~♪」
あの歌を口ずさみながら自転車に乗る。
雨が小降りになって雲の隙間から光と共に青が覗いた。
 ああ。天国がそこにある。
小さな頃、父親を見上げていたように空を見上げた。大好きだった。


「もし俺が大統領になったら~、―――戦争をやめて、その余った金で貧しい人々を救う」



大好きな歌だ。今でも、最高だと思っている。





おわり

25歳を過ぎた女の人は周りから「いいトシだね」って言われるようになる。

なんか納得いかないよ。だってまだ人生半分も生きてないじゃん。今でいいトシだったらさ、この先どうやって生きていけばいいの?

エネルギーがあったり個性があったり何かしらの才能がある女性は25を過ぎてもまわりから認められて生きていくことができるけど、そうじゃない人はどうしていけばいいんだろう。

若い女っていう金ピカのメッキが剥がれた時が、その女の人の本当の価値なんだと思います。

そういう話を、書きたいな。