久しぶりにリアルな夢を見たので記録兼ねて。


見知らぬ土地、老年の紳士と歩いていると小学生くらいの女の子が走ってきた。

母親とはぐれたらしく、水が来る、と騒いでいる。

しかし、指差す坂道の先には何も見えない。


逡巡しているうちに坂道から鉄砲水の様な濁流がやって来るのが目に入った。間に合わないと判断して、私の娘は安全な場所にいることを思い出し全てのものに感謝して、その子を抱き寄せて言った。


深く息を吸って、目を閉じてるんだよ。


夢なのでそこで場面が変わり、なぜか南国リゾートのカフェテリアのような場所に私たちは居た。


え?あれ…?これはどっち?

困惑し思わず口走る私に、老年の紳士が、ゲームオーバーだろ見ろよ印がある、と目線を左へ向けた。


石でできた、昔のスーパーマリオのゲームで落ちてくるような顔つき(もっとトライバル調でかっこよかったけど)のモチーフがそこに有り、それでここは天国のような場所だと知った。


えーーー、あーーー、マジでか。

ダメだったか、いつもギリギリで運が良かったのもここで終わりか。


私、まだまだ思い残すことたくさんあるんやなと改めて感じてるうちに女の子は姿を消していて、やがていつのまにか紳士も居なくなっていた。


代わりにマリアベールを被った透明な、たぶん天を司るものが現れていたが顔は水でできているようにあやふやで表情は読めない。


娘のことが気になった。

どんなに悲しんでいるかそれがいちばん気になった。居てもたってもいられない気持ちで動き出そうとした。


しかし、彼女は言った。

それを覗くのは勧めない。

その先の言葉は忘れてしまったが、もう噛み合わないものだからという趣旨だった。


それを聞いた瞬間、私はなぜか納得し娘に関する感情を手放した。

友人たちのSNSが私の命日で更新が止まっているのも見えたが、もう覗くのも止めた。

今思えば、月に戻るのをあんなに泣いて辛がっていたかぐや姫が羽衣を纏った瞬間全てを忘れ顔つきまでスッと変わったシーンと似ているような気がする。


なぜか若い男の子が2人、側にいた。

初めて会うのに、ずっと長い間一緒に旅してきたような信頼感があり、私は(変な意味でなく)そのうちのひとりに抱きついた。彼の体温が暖かく、安心して気持ちが落ち着き、そしてまた私はひとつ心残りを手放した。


どうしたの、と彼は笑い、行こうと先を促した。

…そこで目が覚めた。



いつも通りの朝、散歩が終わったトラジロウがハイテンションになってベッドの下を走り回っていた。


もう昔のように夢酔いすることはない。

もう深追いすることも意味を知りたいと思うこともない。今を生きることになんの後ろめたさもなく、あぁそれでもやはり生きていくんだ、そうしようと思った。とりあえず今だけに焦点をあてて、愛しているものに出し惜しみなどすまいと。


…っちゅうなんのオチもない夢のはなしでありました。だけども忘れたくなくて残します。


さぁ そしてまた明日へ。行けるうちは進めるだけ、明日へ。