はじめに
こんにちは!今回は、九州地方に位置する二つの都市、久留米市と鳥栖市の関係性について深掘りしていきます。
近接する両市は、交通インフラを通じて密接な結びつきがあるものの、経済や発展の面ではかなり違いがあります。
この違いの背景には、歴史や地理的要因が深く関わっており、それが現代にも強い影響を与えています。
この記事では、私が感じた両市の発展の違いや交通インフラの重要性について、個人的な視点を交えて考察していきます。
概要
🏙️ 久留米市の発展と停滞
久留米市は福岡県南部に位置し、かつては九州有数の商業都市として栄えていました。
筑後川という大河の近くにあり、平野の広がるこの地域は、古くから交通の要所でもありました。
歴史的に見ても、久留米市は「筑後の国」という旧国名を持ち、その中心地であったことから、商業や文化の中心地として重要な役割を果たしてきました。
しかし、現在の久留米市は過去の栄光に比べて停滞感が漂っています。
主にインフラ整備や産業構造の変化が原因で、特にゴム産業が盛んな久留米市も、徐々に人口減少や経済の縮小に直面しているのです。
例えば、久留米市の人口は2005年の36万人から現在では約29万人に減少し、この傾向は今後も続く見込みです。
久留米は新幹線の駅もありますが、その影響が大きく発展に繋がるかというと、疑問が残ります。
新幹線の開業に伴い、かえって物流のハブとしての地位を失いつつある点が、久留米市の停滞感をさらに強めています。
🛤️ 鳥栖市の急成長と交通インフラの影響
一方で、佐賀県の鳥栖市は久留米市に隣接し、交通の要所として大きく発展しています。
鳥栖市は、江戸時代には長崎街道の宿場町として栄え、近代に入ると鉄道の発展とともに重要な交通拠点となりました。
特に九州新幹線が開通し、新鳥栖駅が設置されたことで、鳥栖市は物流と交通の中心地として急速に成長しています。
また、鳥栖市には高速道路網も整備されており、九州自動車道、長崎自動車道、大分自動車道が交差する「鳥栖ジャンクション」が存在します。
この交通網の優位性が、多くの企業の進出を引き寄せ、現在も鳥栖市は人口が増加しているのです。
2020年時点で、鳥栖市の人口は約7万4千人に達し、さらに増加が見込まれています。
鳥栖市は、久留米市に比べて都市規模は小さいものの、交通インフラに支えられた経済発展が目覚ましいです。
特に物流拠点としての機能が大きく、鳥栖市内には多くの大規模物流施設が設置され、企業の集約も進んでいます。
🚧 両市の交通インフラが生む明暗
では、なぜ久留米市が停滞し、鳥栖市が急成長しているのでしょうか?
その鍵は、交通インフラにあります。
久留米市と鳥栖市の間には筑後川という大河が流れており、この川が歴史的にも都市間の連携を阻んできたと言われています。
江戸時代には、筑後川を越える橋が架けられることが禁止されており、橋を渡らずに長崎方面へ向かうルートが選ばれたのです。
そのため、久留米市よりも鳥栖市の方が長崎方面とのアクセスが良く、交通拠点としての役割を担うようになりました。
さらに、現代においても鳥栖市は福岡市に近接しており、その地理的優位性が物流や企業進出に大きく寄与しています。
特に鳥栖ジャンクションや新鳥栖駅の存在が、鳥栖市を九州全域の物流ハブに押し上げた一因です。
まとめ
ここまで、久留米市と鳥栖市の発展の違いについて見てきました。
久留米市は歴史的な商業都市としての地位を誇っていたものの、現在では停滞感が強く、人口減少や経済縮小に直面しています。
一方で、鳥栖市は交通の要所として成長を続け、物流拠点として九州経済の中心的存在となっています。
両市の違いを生み出した要因は、やはり交通インフラの整備状況です。
筑後川という自然の障害物が、都市間の連携を阻み、鳥栖市の方が交通面での優位性を得た結果、今日の発展に繋がっています。
交通拠点としての役割を果たす都市が、どれほど地域経済に影響を与えるのかがよく分かる事例と言えるでしょう。
参考動画
おわりに
この記事を通して、久留米市と鳥栖市の発展の違いについて個人的に感じたことをまとめました。
両市の成長には、それぞれの歴史と交通インフラが深く関わっており、その違いが現在の経済状況にも大きく影響しています。
鳥栖市のように交通拠点となることの重要性を改めて実感しました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。次回もぜひお楽しみに!