大変お久しぶりです。

前回記事から7か月以上開いてしまいました。

 

時間がとれないというのもあるけど、

なかなか書くためのモチベーションが上がらず、

色々思うところもあって、しばらくお休みさせてもらっておりました。

 

この間も含めて、昨年から今年にかけて多くのコンサートに足を運び、

ライブの楽しさを実感しています。

本当はその時々でリアルタイムに近い形でライブレポートを書くのが

良いことはわかっていながら、次々と思い出がたまっている状態です。

 

そんな中で、つい2週間ほど前、

ボクにとっても初めてとなるフェス体験をしてきたこともあり、

久々にそのレポートで、ブログを再開したいと思います。

 

つたないですが、今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

9月17日(土)、横浜赤レンガ倉庫の建つ赤レンガパーク。

その海側の広いエリアを利用して設営された野外特設ステージにて、

日本では昨年に続く第2回にあたる

「Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2016」を見てきました。

 

ボクが見てきたライブの感想などを交えて、3回に分けて紹介していきたいと思います。

 

 

こちらは、今年のステージ概要が最初に発表された際に公開された

トレイラー動画です。

 

 

動画には今年最初に発表された2組のステージアクトとともに、

昨年2015年に開催されたライブやステージ内外の模様が織り込まれています。

 

ちなみに2015年の野外ステージアクトは、

・ジェフ・ベック

・ロバート・グラスパー・トリオ

・パット・メセニーwithブルーノート・オールスター・ジャズ・オーケストラ

・インコグニート

・ハイエイタス・カイヨーテ

・スナーキー・パピー

でした。

 

そして、最終的にステージアクト6組が全て確定された際に公開された

トレイラー動画がこちら。

 

 

こちらが当日会場ゲート前。

赤レンガ倉庫前広場の様子です。

 

 

 

ゲート横にはフードドリンクブースなどが立ち並び、

入場券を持ってないお客さんも、

ゲートの向こうから流れてくる音を楽しみながら、

アルコールなどを楽しめるのです。

 

ちなみに、向こうの大桟橋にはこの日、

豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」が停泊しているのも見えます。

 

こちらが会場である赤レンガパークのステージ等のエリアマップ。

 

 

入場ゲート先の大きいステージエリアは2つあり、

S席右に大きく取られたBIRD STAGEと、

スタンディングエリア左にとられたDIZ STAGE。

BIRDはチャーリー・パーカーのニックネームから、

DIZはディジー・ガレスピーのニックネームからとられた名前です。

 

これ以外、赤レンガ倉庫1号館前の広いイベントスペースでは、

「THIS IS OUR MUSIC」という若手アーティストによるフリーのライブや

メインステージを終えたアーティストによるサイン会、トークイベントが開かれていました。

 

ボクは初めての観覧でどういった形式でライブが行われるかよくわからない状態で、

最初に決まったメインアクト、アース・ウィンド&ファイア、ジョージ・ベンソンを

観たいがために、早い段階でS席チケットを確保しました。

 

いわゆるジャズライブであるとか、フェスというスタイルのライブ自体

あまり慣れていないというのもあったし、

参加するすべてのアーティストについて知っているわけでもないし、

正直、結構高いチケット代であったこともあり大丈夫か?という思いもありましたが、

全くの杞憂。

本当に楽しいライブをたくさん観られました。

 

その理由ははっきりとはかけないのですが、

書いていく中でおいおいわかっていくものなんだと思います。

 

さて、12時に最初のステージアクト、DIZステージでの

ゴーゴー・ペンギンが行われたのですが、

実はこの日通院で時間がかかってしまい、

途中からでも間に合うかと思ったステージを、

残念ながら全く観られませんでした。

 

ゴーゴー・ペンギンは、イギリス・マンチェスター出身の

まだ全員20代のピアノ、ベース、ドラムスによるトリオ。

2009年から2枚のインディーレーベルからのアルバムリリースが話題を呼び、

2015年にブルーノートレーベルからメジャーデビューを果たしています。

ジャズのスタイルをとりながら、クラシックやテクノ、ダンスミュージックなどの

幅広い影響を受けた、先鋭的スタイルのサウンドが聴きどころです。

今年の4月にはブルーノート東京で初来日ステージを披露していました。

 

①「オール・レス(All Res)」

 

 

②「ブランチェズ・ブレイク(Branches Break)」

 

アルバム「マン・メイド・オブジェクト(Man Made Object)」からの

上記2曲を含む約1時間のステージは、

SNS上でもかなりの話題となっておりました。

 

さて、ボクが到着した時には2組目、

BIRD STAGEでのマーカス・ミラーのステージが始まっていました。

 

 

 

 

ニューヨーク生まれのジャズベーシスト。

10代の頃からセッションミュージシャンとして活動し、

1980年代にはソロ作品デビュー。

マイルス・デイヴィスのアルバム「TUTU」などの作品プロデュースなどでも活躍。

チョッパーとして知られるベースのスラップ奏法でジャズフュージョンのみならず、

R&B、ロックなどの幅広いミュージシャンにも影響を与えたスーパーミュージシャンです。

 

ボクはジャズフュージョンに関してはあまり詳しくありませんし、

彼のことはジャズフュージョンミュージシャンとしての活動は

ほとんど知らないといってもいいのですが、

R&Bのミュージシャン、この後登場するジョージ・ベンソンとか、

チャカ・カーン、ルーサー・ヴァンドロスらのレコーディングとか

ツアーに参加したりといったことで知っていましたし、

来日公演もしばしば行われていることも知ってましたので、

結構楽しめるのではと思いながら見ていました。

 

オープニングで演奏されていたのがこの曲、

「ラン・フォー・カバー(Run For Cover)」

 

 

サックスプレイヤー、デイヴィッド・サンボーンのアルバム、

「夢魔(Voyeur)」に収録されたマーカスの作曲によるナンバーです。

 

バックスクリーンに映し出されていたのは、

彼の最新アルバム「アフロディージア(Afrodeezia)」で、

このアルバムからのナンバーが続けて演奏されていました。

 

そんな中で、マーカスが、

「次は古いモータウンナンバーをやるんだけど・・・」

とモータウンの名アーティストたちの名前を挙げつつ、

デンプテーションズの「マイ・ガール(My Girl)」のリフを軽くひきつつ、

やはりテンプテーションズの代表的ヒットであるこの曲を演奏してくれました。

 

「パパ・ワズ・ア・ローリング・ストーン(Papa Was A Rolling Stone)」

 

 

自分のよく知ってる曲がこういう形で演奏してくれるのはうれしいものですね。

 

全ての曲を知っているわけでないので、

ただただこの雰囲気に酔いながら演奏に浸っておりました。

スリリングなベースプレイにも興奮。

 

そしてこの曲も。

 

マイルス・デイヴィスの「TUTU」。

 

 

 

セットリストや詳しい内容を説明できないのが歯がゆいですが、

少し強めの日差しの中、素敵な1時間のライブでした。

 

 

 

 

この日の天気予報は必ずしもいいものではなく、

曇りベースで夕方ごろから雨が降ってくるのではというものでした。

実際、会場に来る前、まだ通院の時には雨がポツポツしてましたし。

 

さて、次のステージまでの間、お腹もすいているので、

外のキッチンカーでお昼を買い込み、座席で一息。

 

 

次のステージはまた反対側のDIZステージになるのですが、

30分ちょっとの合間なんとなくのんびりしつつも、

ステージ上ではリハーサルが行われていて、

 

 

スタンディングだけに、ある程度のところで向かわないと見れなくなってしまうので、

ぼちぼちとステージの方まで歩いていきました。

 

 

こんなに離れちゃうんです。

 

そして、DIZステージでは、MISIA × TAKUYA KURODAのステージが始まりました。

 

 

やはり多少見る場所が多少遠くなってしまいました。

 

最初にニューヨーク在住のトランペット奏者、黒田卓也さんが先行して2曲を披露。

 

 

アメリカのブルーノートレーベルと初めて契約した日本人プレイヤーであり、

これまでに2枚のソロアルバムをリリース。

セッションミュージシャンとしても活躍するほか、

最近では、TV朝日「報道ステーション」の新テーマ曲を演奏する

J Squadのメンバーの一人でもあります。

 

ジグザガージグザガー
2,700円
Amazon

 

2曲披露したところで、黒田さんの紹介により登場したのが

歌姫MISIA。

 

 

今回のメインアクト6組の中で、1番最後に発表された組み合わせで、

こういった形でMISIAを生で見ることができるとは思ってませんでした。

(もちろん、これまでも彼女のステージは見たことがありません)

彼女についてはとりわけファースト、セカンド辺りのR&B路線のナンバーが好きで、

彼女が登場した90年代末から2000年代初めにかけては、

ウォークマンに入れて何度も聴いていたものでした。

 

そんな中で彼女の曲がジャズのバンドとどういう融合をしていくのかというのが

わからなかったのですが、

最初に彼女が歌ったのが、セカンドアルバムからの曲で、

シングルとしても大ヒットした「BELIEVE」

 

 

これがバンドのダイナミックなジャズバージョンにぴったりはまって

見事なステージでした。

 

このあとも、「真夜中のHIDE-AND-SEEK」「It's Just Love」といった曲を

次々と披露。

 

「Blue Note Jazz Festival・・・ほんとにここは贅沢なステージですね。

アースがいて、ジョージ・ベンソンがいて、マーカス・ミラーがいて・・・

この雰囲気を私も楽しみたいと思います。」

 

最近の彼女が立つステージからするとかなり小さいステージではあると思うのに、

ホントに彼女はこの雰囲気を楽しみながら、

ボーカルの魅力を目いっぱい振りまいていました。

いや、本当に彼女の声、すごかったです。

 

 

そしてうれしいことに、セカンドシングルの「陽のあたる場所」、

デビュー曲「つつみ込むように」といった大ヒットナンバーを

エネルギー全開で披露してくれた後、

 

「最後に・・・予定してなかったんですけど・・・さっき急遽決まって

ステージに来てくれました・・・マーカス・ミラー!」

 

最後の曲の前に、前のステージを終えたばかりのマーカス・ミラーが登場。

 

 

最後の曲として、

TVアニメ「機動戦士ガンダム・鉄血のオルフェンズ」のエンディングナンバーで

最新アルバム「LOVE BEBOP」にも収録されている、「オルフェンズの涙「」

(観てないんですが、昨年の紅白歌合戦でも披露されてたそうですね)

 

 

ドラマティックなナンバーの中で、マーカス・ミラーとバンドとの競演も見られ、

何か得した気分になれた1時間ほどのステージでした。

 

 

次回は、ジョージ・ベンソン、アンドラ・デイのステージを紹介したいと思います。