もう、1週間以上前になってしまいましたが、
第54回グラミー賞授賞式でのライブパフォーマンスのいくつかを
ここで紹介したいと思います。


自分は昨年同様、当日のライブは、InterFMによるラジオ放送で
ライブを聴いたのですが、

大々的、派手な演出であるとか、
長時間をかけてエンターテイメントショーを繰り広げるというよりは、

各パートはそれほど長くなくても、力のあるアーティストのライブを
落ち着いてじっくり聴くことができて、いいステージが多かったかと思います。

WOWOWでご覧になった方も多かったことでしょう。


ここで紹介する動画は削除の可能性もあるので、ご了承ください。


まずはなんといっても、前日の訃報を受けて、
急遽パフォーマンスが追加された、このステージから。


☆Jennifer Hudson tribute to Whitney Houston
"I Will Always Love You"



ジェニファー・ハドソンは、どんな思いでこのステージをつとめていたことか。

ほぼ、ワンコーラスのみではあったものの、溢れる感情に顔を崩しながらも、
見事に「オールウェイズ・ラブ・ユー」を歌いきりました。

ジェニファーの声はすばらしい。
でも、同時にホイットニーの声は唯一無二で、誰にも真似できないものだなと、
改めて感じさせてくれた、トリビュートステージでした。


☆Bruce Springsteen & The E Street Band performs
"we take care of our own"



ブルース・スプリングスティーンが、来月アメリカでリリース予定の
3年ぶりのオリジナルアルバム「レッキング・ボール(Wrecking Ball)」
からのナンバー「ウィ・テイク・ケア・オブ・アワ・オウン」を、
Eストリートバンドともにパフォーマンス。

残念ながらステージ上に、昨年他界したEストリートバンドの顔、
サックスのクラレンス・クレモンズの姿はありませんでしたが、

変わらぬ創作意欲とともに、元気なボスは、
こちらもだいぶ年はとってしまったけど元気な、
リトル・スティーブンとのコーラスも絶好調。

またツアーも始まるらしいですが、日本に来ないかな。


☆Katy Perry shows the sueprise stage
"E.T./Part Of Me"




幻想的なダンスのステージの中、
「E.T.」が歌われているものの、ケイティーはどこに・・・?
と思っていると、突然ステージの音声と照明が落ち、

ステージ上部のボックスにいるケイティーにスポットがあたり、
ボックスがゆっくり降りながら、
ケイティーが「パート・オブ・ミー」を披露。
炎の燃える中を動き回り歌うパワフルで派手な演出。

この曲は、この日初お披露目となった新曲で、
アルバム「ティーンエイジ・ドリーム(Teenage Dream)」の
コンプリート・コンフェクション盤リリースとして、
追加されることになっています。
すでにi-Tunesダウンロードも始まってます。


☆Coldplay plays the song with Rihanna
"Princess Of China" & "Paradise"



グラミー賞では常連であるコールドプレイのステージ。
今年は受賞はなかったものの、
昨年リリースされたアルバム「マイロ・ザイロト(Mylo Xyloto)」から、
共演が夢だったというリアーナがステージに上がっての
「プリンセル・オブ・チャイナ」。
さらに昨年暮れにヒットした「パラダイス」の2曲を演奏。

この動画にはありませんが、この前にリアーナが、
「ウィ・ファウンド・ラブ(We Found Love)」で、
激しいステージを見せつけながら、
「ホイットニーのために立ち上がって!」と叫んで、
会場を盛り上げていました。
各賞のプレゼンターや受賞者、パフォーマンスアーティストが、
次々と、ホイットニーへのメッセージがきかれた
この日の授賞式でした。


☆Bonnie Raitt & Alicia Keys tribute to Etta James
 "A Sunday Kind Of Love"



今年1月に他界した、ブルース、R&Bシンガーのエタ・ジェイムスへの
トリビュートステージで、ボニー・レイットとアリシア・キーズが、
「ア・サンデー・カインド・オブ・ラブ」をパフォーマンス。

短いけど、ゾクッときたかっこいいステージでした。
ほんと、二人とも大好きなシンガーなんですよね。

エタ・ジェイムスは、アデルも大きな影響をうけていたという、
ブルース、R&B界のレジェンドシンガーで、
数年前からの白血病に苦しみながらも、
昨年新作をリリースするなど、シンガーとしての意欲を燃やし、
この新作をもって引退を表明していました。


☆Glenn Campbell's tribute stage
with Brake Shelton & The Band Perry
"Southern Nights" & "Rhinestone Cowboy"



テイラー・スウィフトからの紹介を受けて、
ライフタイム・アチーブメント(功労賞)を受賞した、
カントリー界の重鎮、グレン・キャンベルのトリビュートステージ。

この動画にはありませんが、最初にザ・バンド・ペリーが、
「ジェントル・オン・マイ・マインド(Gentle On My Mind)」を披露し、

続いて、若き日のグレンのような風貌もあるブレイク・シェルトンが、
全米No.1ヒット「サザン・ナイツ」を、

そして、いよいよグレン本人が登場。
近年アルツハイマーを患い、こちらも「さよならツアー」を行っている彼でしたが、
とてもそんな風には見られない素晴らしい歌声で、
彼を代表する全米No.1ヒット「ラインストーン・カウボーイ」を
後輩アーティストや、彼の娘息子たちも加わって、
大盛り上がりのステージでした。

この「ラインストーン・カウボーイ」、
昔テレビなどでもよく流れていて、すごく覚えていた曲なんですよね。
「全米トップ40」でも、アルバムチャートのBGMでよく使われていて、
本人のステージを見られたのは本当に感激でした。


☆The Beach Boys tribtute stage
 with Maroon 5 & Foster The People
"Good Vibration"



こちらもオールドファンには驚きの再結成となった、
ビーチボーイズの再結成ステージ。

この動画の前に、マルーン5が、
「サーファー・ガール(Surfer Girl)を、
昨年ブレイクしたフォスター・ザ・ピープルが、
「素敵じゃないか(Wouldn't It Be Nice)」を披露し、

今年結成50周年を記念して、再結成ステージのスタートとして、
このグラミー賞を選んだメンバーたち、
ブライアン・ウィルソン、マイク・ラヴ、アル・ジャーディン、
ブルース・ディッキンソン、デヴィッド・マークスの5人が、
「グッド・バイブレーション」をパフォーマンス。

見た目すっかりおじいさんの彼らですが、
今年はフェスティバルなどの参加や新作アルバムも予定されており、
まだまだ彼らの伝説は続くことでしょう。


☆Paul McCartney's New Song "My Valentine"
 with Joe Walsh & Diana Krall



そして、ブルース・スプリングスティーンとともに、
最近新作を発表したばかりのポール・マッカートニーのステージ。

スタンダードナンバーを中心に歌われた新作、
「キス・オン・ザ・ボトム(Kisses On The Bottom)」に収録された、
ポールによるオリジナルの新曲「マイ・ヴァレンタイン」に、
ジョー・ウォルシュのギターとダイアナ・クラールのピアノが特別参加。

ホッとする心の温かくなるステージでした。


☆Paul McCartney's "Abbey Road" medley
with Bruce Springsteen, Joe Walsh, Dave Groel & more...
"Golden Slumbers" "Carry That Weight" "The End"



グラミー賞パフォーマンスの締めも、
今年のグラミー賞の「パーソン・オブ・ザ・イヤー」を受賞している、
ポール・マッカートニーのステージ。

ビートルズの「アビー・ロード」からのナンバー、
「ゴールデン・スランバー」「キャリー・ザット・ウェイト」を、
ピアノでしっとりと歌い上げた後、
最後の「ジ・エンド」でギターに持ち替え、ステージ前に登場すると、
ブルース・スプリングスティーン、ジョー・ウォルシュ、
デイヴ・グロール、ラスティー・アンダーソン、ブライアン・レイらと、
ノリノリのジャムセッションで大盛り上がり。

ホイットニーの件で、色々と心配されたこの日のステージも、
ベテランたちの大活躍で、素晴らしいパフォーマンスのオンパレードでした。


今年は、他にもクリス・ブラウン、ニッキー・ミナージュ、
ブルーノ・マーズ、テイラー・スウィフトらがライブで盛り上げ、
初の試みとなった、会場外のテントステージでも、
フー・ファイターズやクリス・ブラウン、リル・ウェイン、
デヴィッド・ゲッタ、デッド・マウスらによるクラブ乗りのステージで、
楽しいグラミー賞の一夜となりました。


というわけで、第54回グラミー賞は無事終了。

次回のブログでは、紹介が延期になっていた、
グラミー賞ノミネーションステージでトリビュートされていた、
アシュフォード&シンプソンの80年代のヒット曲を。

さらに次々回には、今回のグラミー賞でアデルに次ぐ5部門を受賞し、
ライブステージでも大活躍をしていた、フー・ファイターズの
ナンバーを紹介したいと思います。




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