今回は久々に1984年全米No.1ヒットシリーズです。


前回、1984年7月7日付から5週間No.1であった、
プリンスの「ビートに抱かれて(When Doves Cry)」に代わり、
1984年8月11日付から3週間全米No.1となった曲は、


レイ・パーカー・Jr.「ゴーストバスターズ」

ビル・マーレイ、ダン・エイクロイド、ハロルド・ライミスによる、
3人の心霊学者たち「ゴーストバスターズ」が繰り広げる、
ギャグ満載のおかしなミステリー映画のタイトル曲。

レイ・パーカー・Jr.はブログでは、昨年の4月17日、
ウーマン・ニーズ・ラブ(A Woman Needs Love)」で、
登場して以来、2度目の登場になります。

それまでの、アダルトファンクなラブソング路線から一転して、
コミカルでキャッチーな映画主題歌としてリリースされ、
彼にとって、初の全米No.1シングルとなりました。


PVは、映画のシーンを織り込みながら、映画出演者たちはもちろん、
このPVのために豪華なゲストがちょっとずつ、
「ゴーストバスターズ!」と叫んでいて、話題にもなりました。



☆Ray Parker Jr. "Ghostbusters"
from the soundtrack album "Ghostbusters"
 1984年Billboard Hot100 最高位1位(8/11~8/25付の3週間)

Ghostbusters!

>> ゴーストバスターズ!

If there's something strange
In your neighborhood
Who you gonna call?
Ghostbusters!
If there's something weird
And it don't look good
Who you gonna call?
Ghostbusters!

>> そこになんだか変なものがいて
>> 君の近くに感じるなら
>> 誰を呼んだらいい?
>> ゴーストバスターズ!
>> そこになんだか妖しげな
>> 気持ちの悪いものがいたなら
>> 誰を呼んだらいい?
>> ゴーストバスターズ!

I ain't afraid of no ghost
I ain't afraid of no ghost

>> 幽霊なんて全然怖くないさ
>> 幽霊なんて怖くないんだから

If you're seeing things
Running through your head
Who can you call?
Ghostbusters!
An invisible man
Sleeping in your bed
Oh, who you gonna call?
Ghostbusters!

>> もし何かしら
>> 君の頭の上を走り過ぎた感じがしたなら
>> 誰に電話するんだい?
>> ゴーストバスターズ!
>> 得体のしれない男が
>> 君のベッドの上に寝てたとしたら
>> おお、誰を呼ぼうか?
>> ゴーストバスターズ!

I ain't afraid of no ghost
I ain't afraid of no ghost

>> 幽霊なんて全然怖くないさ
>> 幽霊なんて怖くないんだから

Who you gonna call?
Ghostbusters!
If you're all alone
Pick up the phone
And call
Ghostbusters!

>> 誰を呼んだらいい?
>> ゴーストバスターズ!
>> もしずっと一人っきりなら
>> さっそく受話器をとって
>> 電話しようよ
>> ゴーストバスターズ!

I ain't afraid of no ghost
I hear it likes the girls
I ain't afraid of no ghost
Yeah, yeah, yeah, yeah

>> 幽霊なんて全然怖くないさ
>> 幽霊なんて怖くないんだから

Who you gonna call?
Ghostbusters!
If you've had a dose
Of a freaky ghost
Maybe you'd better call
Ghostbusters!

>> 誰を呼んだらいい?
>> ゴーストバスターズ!
>> もし君のまわりにたくさんの
>> おかしなゴーストが見えるならば
>> ちゃんと電話した方がいいよ
>> ゴーストバスターズ!

Let me tell you something
Bustin' makes me feel good

>> 一言言っていいかい?
>> 怪物退治は気分いいものさ

I ain't afraid of no ghost
I ain't afraid of no ghost

>> 幽霊なんて全然怖くないさ
>> 幽霊なんて怖くないんだから

Don't get caught alone, oh no
Ghostbusters!
When it comes through your door
Unless you just want some more
I think you better call
Ghostbusters!

>> 一人で抱え込んでちゃダメさ、ダメだよ
>> ゴーストバスターズ!
>> そいつが君ん家のドアをすり抜けて
>> もっと来てほしいなんて思わないなら
>> 絶対電話した方がいいね
>> ゴーストバスターズ!

Who you gonna call?
Ghostbusters!
Who you gonna call?
Ghostbusters!
Ah, I think you better call
Ghostbusters!
Who you gonna call?
Ghostbusters!
I can hear you

>> 誰を呼んだらいい?
>> ゴーストバスターズ!
>> 誰を呼んだらいい?
>> ゴーストバスターズ!
>> そうさ、電話すべきだよ
>> ゴーストバスターズ!
>> 誰を呼んだらいい?
>> ゴーストバスターズ!
>> 何でも聴くからね

Who you gonna call?
Ghostbusters!
Louder!
Ghostbusters!
Who can you call?
Ghostbusters!
Who you gonna call?
Ghostbusters!
(repeat)

>> 誰を呼んだらいい?
>> ゴーストバスターズ!
>> もっと大声で!
>> ゴーストバスターズ!
>> 誰に電話するんだい?
>> ゴーストバスターズ!
>> 誰を呼んだらいい?
>> ゴーストバスターズ!


映画本編はもちろんのこと、この曲のプロモーションのために、
歌のシーンの中で、シンディ・ハレルがキュートな演技を披露したり、
最後のダンス?シーンでは、レイとともにメインキャストたちが一緒に踊ったりと、
それだけでも、十分豪華な作りのPVなのですが、

さらに間に、「ゴーストバスターズ!」と一瞬叫ぶだけのために、
チェビー・チェイス、アイリーン・キャラ、ジョン・キャンディ、
メリッサ・ギルバート、ニコラス・アシュフォード、
ジェフリー・タンバー、ジョージ・ウェント、アル・フランケン、
ダニー・デヴィート、カーリー・サイモン、ピーター・フォーク、
テリー・ガーが出演しているのです。
どのくらいの人、わかりましたか?


映画の内容は、ビル・マーレイ、ダン・エイクロイド、ハロルド・ライミスの
3人が演じる大学のしがない心霊学者たちが、研究費稼ぎのために始めた、
超常現象を解決し、幽霊退治を行うビジネス「ゴーストバスターズ」が、
ニューヨークに起こる数々の超常現象、そして謎の幽霊に立ち向かう、
どたばたミステリーコメディです。
ビルとハロルドの二人が脚本を手掛けています。
日本でも映画が大ヒットし、テレビでも何度か放映されてます。
一度くらいは見たかな。

当初、この3人のキャスティングは、ブルース・ブラザースのコンビである、
ダン・エイクロイドとジョン・ベルーシ、そしてジョン・キャンディを
考えていたそうですが、ジョン・ベルーシが映画撮影前の1982年に他界し、
ジョン・キャンディも本編での出演がかなわず、PVのみ出演となり、
前述の3人のキャストになったということです。
ビル・マーレイはこの映画で一気に知名度も上がったんですよね。
映画では他にもシガニー・ウィーバー、リック・モラニスらが出演しています。


以前のブログでもを紹介していますが、
レイ・パーカー・Jrは、スティーヴィー・ワンダーらの
セッションギタリストからスタートし、
自らのグループ、レイディオを率いてヒットさせた曲が、
前回紹介した「ウーマン・ニーズ・ラブ」。

このあとに、1982年にレイディオを解散してソロアーティストとして、
「ジ・アザー・ウーマン(The Other Woman)」や、
「I Still・愛してる(I Still Can't Get Over Loving You)」(迷邦題)
などをヒットさせています。

当時は、ファンクなAORラブソング路線で、
お色気というか、ちょっとスケベおやじが入った感じの、
独特のムードをもった曲のイメージがあったので、
この「ゴーストバスターズ」というのは、
かなり当時異質に感じたものですが、

これだけの大ヒットになってしまい、彼の名前をあげると、
「ゴーストバスターズおじさん」という言われるくらいに、
なってしまってるんですよね。

やはりこのイメージが強すぎたのか、
その後出す曲、アルバムのセールスが今一歩振るわず、
現在も作品は作り続けているものの、
どちらかといえば、以前のようなセッションギタリストとしての活動の方が、
目立つようになってきています。
単独公演もあるようですが、
ジョー・サンプルや、シェリル・リンなどのバンドメンバーとして、
来日もしていたと思います。


ところで、この曲には曰くがついてしまっているのですが、

この曲がヒットした後、この曲に盗作騒ぎが起こっているのです。


①Mの1979年の全米No.1をはじめ世界中で大ヒットした、
 「ポップ・ミュージック(Pop Muzik)」




②そして、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの1984年のTop10ヒット、
 「アイ・ウォント・ア・ニュー・ドラッグ(I Want A New Drug)」




こうやって聴くと、「ポップ・ミュージック」の方は、
結構そのまんまという感じに聴こえますね。
「アイ・ウォント~」の方も、ベースラインはそっくりですが。

実は、この曲の製作に当たっては、当初映画監督のアイヴァン・ライトマンが、
ヒューイに主題歌の製作を依頼していたものの断られたため、

当時映画主題歌の製作を考えていたレイ・パーカー・Jrに、
「アイ・ウォント~」のような感じで曲を書いて欲しいと依頼されたそうです。

レイにとって、最初は曲のテーマといい、曲調といい、
今までの自分の曲にないタイプの曲であったため、苦労したものの、
出来上がった曲がイメージにぴったり合ったものだったので、
採用されたまではよかったのですが、

このことが明るみに出てしまったために、ヒューイから訴えられ、
裁判で敗訴してしまうという結果になってしまったのです。

今も、盗作がらみでは、色々なヒット曲が訴えられるケースが多くて、
それも売れてしまっていることによる妬みみたいなものもからんでいるケースもあって、
実際に聴き比べると、意外とそれほどでもないものもあったりします。
「アイ・ウォント~」くらいで盗作扱いになってしまうなら、
もっとひどいそっくりな曲もいっぱいありますよね。
(特に日本の曲ry...)

まあ、それとは別に、最近ではユニークなマッシュアップなども、
Youtube動画などで配信されているし、
「ゴーストバスターズ」がらみで、こんなのもアップされていました。




曲の間というか、映像の差し込み方とか、最高におもしろいですね。
「おら東京さ行ぐだ」は、結構あちこちでリミックスに使われてますよ。


さて、次回の「'84 US No.1」シリーズは、9月1日の予定。
60年代から70年代にかけて夫婦R&Bデュオとして活躍し、
離婚、活動停止を経て、80年代半ばにソロとして見事にカムバックした、
褐色の肌とたてがみ、迫力のボーカルの女性R&Bシンガーの、
初のNo.1ヒットを紹介します。



「ゴーストバスターズ」オリジナル・サウンドトラック(紙ジャケット仕様)/サントラ

¥1,890
Amazon.co.jp