7月に入りました。
関東地方は、梅雨後半といった雰囲気で、
はっきりしないお天気が続くものの、
当初の梅雨らしい天気から、夏本番へ向かう天気へと
変わってきています。
今回ブログでは、80年代の雨の歌を何曲か取り上げました。
中には、「雨の夜が好きだ、わくわくする。」といった曲もありましたが、
たいていは、切ない想いだったり、いやな想い出だったり、
自分をさえぎるものとして扱われるケースが多いのは、
いつの時代もそうなのかもしれません。
今回は、とりあえず今年の雨の歌シリーズの締めとして、
人生の雨を抜けだして、自分の想いを貫いていこうという、
前回のせつなくやりきれない気持ちを歌った、
アメリカ音楽界の異端児的存在であったプリンスとは対照的に、
正統派のアメリカンポップスのスーパースターによる、
壮大なバラード曲を紹介します。
バリー・マニロウ「悲しみをこえて」
このブログでは、昨年10月3日に、
これまで作ってきた王道の売れ筋のポップスとは対照的に、
彼が本当に作りたかったアルバムということで、
「パラダイスカフェ(Paradise Cafe)」
のリクエストを頂いていたのを紹介しておりました。
今回の作品は、言ってみれば、彼の王道中の王道の曲で、
今の厳しい時を越えて、明日に向かっていこうという、
希望にあふれたバラードナンバーです。
①PVはないため、オリジナル音源のものは静止画のみですが、
彼の過去、現在の画像が見られます。
②1983年のライブステージから。
初期の人気ナンバーの一つ、「愛しのミュージック(Beautiful Music)」と、
からめながらの、当時の彼らしいエンターテインメントなステージです。
③2005年から約5年間に渡って行われた、ラスベガスヒルトンでのショーの、
100回目の記念公演ステージより。
間にトークや客席とのやりとりがはいったりしていますが、
60代後半に入っても、変わらずの元気なステージ。
最後に一言、"…Looks like we made it"と、
彼の別のヒット曲(「Looks Like We Made It(想い出の中に)」の
ワンフレーズが入っているのも、ちょっとした演出ですね。
☆Barry Manilow "I Made It Through The Rain" from the album "Barry"
1980年Billboard Hot100 最高位10位
We dreamers have our ways
Of facing rainy days
And somehow we survive
We keep the feelings warm
Protect them from the storm
Until our time arrives
Then one day the sun appears
And we come shining through those lonely years
>> ボクたちはいつも夢をみながら
>> こんな雨の日には
>> こうやってがんばって
>> 心の中を暖かくしつづけて
>> 嵐から身を守っている
>> ボクたちの時が訪れるまで
>> いつの日か太陽が現れて
>> 孤独な日々を照らしにやってくるんだ
I made it through the rain
I kept my world protected
I made it through the rain
I kept my point of view
I made it through the rain
And found myself respected
By the others who
Got rained on too
And made it through
>> 雨をやりすごして
>> ボクたちの世界を守ってきたんだ
>> 雨から抜け出したのは
>> ボクの思いを貫いたから
>> 雨から抜け出して
>> 自分に自信が生まれたんだ
>> 他の誰かが
>> 雨にあったとしても
>> こうやって抜けだすことができるのさ
When friends are hard to find
And life seems so unkind
Sometimes you feel so afraid
Just aim beyond the clouds
And rise above the crowds
And start your own parade
'Cause when I chased my fears away
That's when I knew that I could finally say
>> 友達を見つけることが難しいと
>> 人生はとてもつらく感じるかもしれない
>> 時にとても恐ろしくさえ感じるだろう
>> でもあの雨雲の向こうへ行くために
>> 群衆の中へ立ち向かうんだ
>> そして自分自身の行進を始めよう
>> なぜなら自分自身の恐れと戦っていれば
>> 最後にこう言える日がくるって知ってるからさ
I made it through the rain
I kept my world protected
I made it through the rain
I kept my point of view
I made it through the rain
And found myself respected
By the others who
Got rained on too
And made it through
>> 雨をやりすごして
>> ボクたちの世界を守ってきたんだ
>> 雨から抜け出したのは
>> ボクの思いを貫いたから
>> 雨から抜け出して
>> 自分に自信が生まれたんだ
>> 他の誰かが
>> 雨にあったとしても
>> こうやって抜けだすことができるのさ
I made it through the rain
I kept my world protected
I made it through the rain
I kept my point of view
I made it through the rain
And found myself respected
By the others who
Got rained on too
And made it through
And made it through
And made it through
>> 雨をやりすごして
>> ボクたちの世界を守ってきたんだ
>> 雨から抜け出したのは
>> ボクの思いを貫いたから
>> 雨から抜け出して
>> 自分に自信が生まれたんだ
>> 他の誰かが
>> 雨にあったとしても
>> こうやって抜けだすことができるのさ
>> こうやって抜けだしてきたんだ
>> 人生の雨から抜け出していこう
この曲…ちょっと聴いてると、
「アメデス~、アメデス~」と聴こえませんか?
(Jokebox ネタでした(笑))
80年代初頭という時代は、
古い音楽が淘汰されて、新しく若いパワーに、
全ての潮流が流れていく時でした。
バリーの歌っているような大人に向けた、
王道のアメリカンポップスは、いつしかAORとか、
R&Bのバラードナンバーの一つとして、姿を変えていき、
それこそ古いタイプの曲で長きにわたって活躍していた
バリーにとっても、苦しい時代の幕開けと言える
そんな時代でした。
この曲が収録されている、1980年のアルバム、
「バリー(Barry)」も、こういったバラードの王道から、
しゃれたポップなナンバーまで収められた
聴きごたえのある作品でしめられていますが、
実は、この曲、
これからのバリー自身に向けた曲なのではないかと
そんな気がするのです。
ヨーロッパ圏では、このアルバムからのファーストシングルとして、
「バミューダ・トライアングル(Bermuda Triangle)」がヒットし、
この曲は、アメリカではシングルカットされませんでした。
明るいラテンポップスで、「コパカバーナ」が人気の日本では、
むしろ、こちらの方が親しまれている感じなのですが、
アメリカではあくまで彼の立ち位置としての、
王道バラードをシングルカットして、それなりの成功を収めました。
ところが、この曲が彼にとって、現時点で最後のTop10ヒットであり、
アルバム自体も、初めてTop10入りを逃すという、
時代の苦境に立たされる、まさにそんな一曲だったのです。
80年代前半は、言ってみればレコード会社のいいなりに、
これまで築き上げてきた王道を守った作品をつくっていったものの、
その流れに彼自身が疑問を感じて、自身の歌いたい作品を作ったものが、
前回の彼の曲として紹介した「パラダイス・カフェ」だったのです。
とはいえ、時代というのは常に回り続けるもので、
いつしか新しいサウンドばかりに疲れてしまった大人たちが、
昔のメロディー、サウンドを求めて、また音楽を聴くようになっていったのです。
バリーの場合、2000年代に入ってから、
1950年代から10年単位でのカバー曲を集めたアルバムがそれぞれ大ヒットを記録し、
特に50年代物は、全米No.1を記録しました。
そして、今年の6月、久々のオリジナルナンバーを集めたニューアルバム、
「15 Minutes」が発売され、全米アルバムチャート初登場7位を記録しました。
曲そのものは全く聴いてませんが、新たな創作意欲に満ち、
色々なタイプのサウンドとメロディーを収めた素晴らしいアルバムだということです。
そして、2005年からラスベガスヒルトンで、さらに2010年には、
ラスベガスパリスでの長期ステージもこなし、
68歳を迎えた今も、精力的に活動を続けています。
そんな、人生の行く手を遮る雨を乗り越える勇気と力、
自分にも必要かなと思いながら、この曲を聴きました。
個人的なことですが、6月でこれまで通っていた会社を辞めました。
これからの行く手には、雨の日も多いかもしれないけど、
「神は乗り越えられない試練は与えない。」(『JIN』より)
そう信じて、バリーが進んできたように、自らの道を守っていきたいという
そんな気持ちにさせられた曲でした。
「雨の歌シリーズ」今年は一応これにて終了です。
(一応というのは、突如思いたったとか、リクエストがあれば、
またあるかもしれないということで・・・^^;)
バリー/バリー・マニロウ
¥1,835
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エッセンシャル・バリー・マニロウ/バリー・マニロウ
¥3,360
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関東地方は、梅雨後半といった雰囲気で、
はっきりしないお天気が続くものの、
当初の梅雨らしい天気から、夏本番へ向かう天気へと
変わってきています。
今回ブログでは、80年代の雨の歌を何曲か取り上げました。
中には、「雨の夜が好きだ、わくわくする。」といった曲もありましたが、
たいていは、切ない想いだったり、いやな想い出だったり、
自分をさえぎるものとして扱われるケースが多いのは、
いつの時代もそうなのかもしれません。
今回は、とりあえず今年の雨の歌シリーズの締めとして、
人生の雨を抜けだして、自分の想いを貫いていこうという、
前回のせつなくやりきれない気持ちを歌った、
アメリカ音楽界の異端児的存在であったプリンスとは対照的に、
正統派のアメリカンポップスのスーパースターによる、
壮大なバラード曲を紹介します。
バリー・マニロウ「悲しみをこえて」
このブログでは、昨年10月3日に、
これまで作ってきた王道の売れ筋のポップスとは対照的に、
彼が本当に作りたかったアルバムということで、
「パラダイスカフェ(Paradise Cafe)」
のリクエストを頂いていたのを紹介しておりました。
今回の作品は、言ってみれば、彼の王道中の王道の曲で、
今の厳しい時を越えて、明日に向かっていこうという、
希望にあふれたバラードナンバーです。
①PVはないため、オリジナル音源のものは静止画のみですが、
彼の過去、現在の画像が見られます。
②1983年のライブステージから。
初期の人気ナンバーの一つ、「愛しのミュージック(Beautiful Music)」と、
からめながらの、当時の彼らしいエンターテインメントなステージです。
③2005年から約5年間に渡って行われた、ラスベガスヒルトンでのショーの、
100回目の記念公演ステージより。
間にトークや客席とのやりとりがはいったりしていますが、
60代後半に入っても、変わらずの元気なステージ。
最後に一言、"…Looks like we made it"と、
彼の別のヒット曲(「Looks Like We Made It(想い出の中に)」の
ワンフレーズが入っているのも、ちょっとした演出ですね。
☆Barry Manilow "I Made It Through The Rain" from the album "Barry"
1980年Billboard Hot100 最高位10位
We dreamers have our ways
Of facing rainy days
And somehow we survive
We keep the feelings warm
Protect them from the storm
Until our time arrives
Then one day the sun appears
And we come shining through those lonely years
>> ボクたちはいつも夢をみながら
>> こんな雨の日には
>> こうやってがんばって
>> 心の中を暖かくしつづけて
>> 嵐から身を守っている
>> ボクたちの時が訪れるまで
>> いつの日か太陽が現れて
>> 孤独な日々を照らしにやってくるんだ
I made it through the rain
I kept my world protected
I made it through the rain
I kept my point of view
I made it through the rain
And found myself respected
By the others who
Got rained on too
And made it through
>> 雨をやりすごして
>> ボクたちの世界を守ってきたんだ
>> 雨から抜け出したのは
>> ボクの思いを貫いたから
>> 雨から抜け出して
>> 自分に自信が生まれたんだ
>> 他の誰かが
>> 雨にあったとしても
>> こうやって抜けだすことができるのさ
When friends are hard to find
And life seems so unkind
Sometimes you feel so afraid
Just aim beyond the clouds
And rise above the crowds
And start your own parade
'Cause when I chased my fears away
That's when I knew that I could finally say
>> 友達を見つけることが難しいと
>> 人生はとてもつらく感じるかもしれない
>> 時にとても恐ろしくさえ感じるだろう
>> でもあの雨雲の向こうへ行くために
>> 群衆の中へ立ち向かうんだ
>> そして自分自身の行進を始めよう
>> なぜなら自分自身の恐れと戦っていれば
>> 最後にこう言える日がくるって知ってるからさ
I made it through the rain
I kept my world protected
I made it through the rain
I kept my point of view
I made it through the rain
And found myself respected
By the others who
Got rained on too
And made it through
>> 雨をやりすごして
>> ボクたちの世界を守ってきたんだ
>> 雨から抜け出したのは
>> ボクの思いを貫いたから
>> 雨から抜け出して
>> 自分に自信が生まれたんだ
>> 他の誰かが
>> 雨にあったとしても
>> こうやって抜けだすことができるのさ
I made it through the rain
I kept my world protected
I made it through the rain
I kept my point of view
I made it through the rain
And found myself respected
By the others who
Got rained on too
And made it through
And made it through
And made it through
>> 雨をやりすごして
>> ボクたちの世界を守ってきたんだ
>> 雨から抜け出したのは
>> ボクの思いを貫いたから
>> 雨から抜け出して
>> 自分に自信が生まれたんだ
>> 他の誰かが
>> 雨にあったとしても
>> こうやって抜けだすことができるのさ
>> こうやって抜けだしてきたんだ
>> 人生の雨から抜け出していこう
この曲…ちょっと聴いてると、
「アメデス~、アメデス~」と聴こえませんか?
(Jokebox ネタでした(笑))
80年代初頭という時代は、
古い音楽が淘汰されて、新しく若いパワーに、
全ての潮流が流れていく時でした。
バリーの歌っているような大人に向けた、
王道のアメリカンポップスは、いつしかAORとか、
R&Bのバラードナンバーの一つとして、姿を変えていき、
それこそ古いタイプの曲で長きにわたって活躍していた
バリーにとっても、苦しい時代の幕開けと言える
そんな時代でした。
この曲が収録されている、1980年のアルバム、
「バリー(Barry)」も、こういったバラードの王道から、
しゃれたポップなナンバーまで収められた
聴きごたえのある作品でしめられていますが、
実は、この曲、
これからのバリー自身に向けた曲なのではないかと
そんな気がするのです。
ヨーロッパ圏では、このアルバムからのファーストシングルとして、
「バミューダ・トライアングル(Bermuda Triangle)」がヒットし、
この曲は、アメリカではシングルカットされませんでした。
明るいラテンポップスで、「コパカバーナ」が人気の日本では、
むしろ、こちらの方が親しまれている感じなのですが、
アメリカではあくまで彼の立ち位置としての、
王道バラードをシングルカットして、それなりの成功を収めました。
ところが、この曲が彼にとって、現時点で最後のTop10ヒットであり、
アルバム自体も、初めてTop10入りを逃すという、
時代の苦境に立たされる、まさにそんな一曲だったのです。
80年代前半は、言ってみればレコード会社のいいなりに、
これまで築き上げてきた王道を守った作品をつくっていったものの、
その流れに彼自身が疑問を感じて、自身の歌いたい作品を作ったものが、
前回の彼の曲として紹介した「パラダイス・カフェ」だったのです。
とはいえ、時代というのは常に回り続けるもので、
いつしか新しいサウンドばかりに疲れてしまった大人たちが、
昔のメロディー、サウンドを求めて、また音楽を聴くようになっていったのです。
バリーの場合、2000年代に入ってから、
1950年代から10年単位でのカバー曲を集めたアルバムがそれぞれ大ヒットを記録し、
特に50年代物は、全米No.1を記録しました。
そして、今年の6月、久々のオリジナルナンバーを集めたニューアルバム、
「15 Minutes」が発売され、全米アルバムチャート初登場7位を記録しました。
曲そのものは全く聴いてませんが、新たな創作意欲に満ち、
色々なタイプのサウンドとメロディーを収めた素晴らしいアルバムだということです。
そして、2005年からラスベガスヒルトンで、さらに2010年には、
ラスベガスパリスでの長期ステージもこなし、
68歳を迎えた今も、精力的に活動を続けています。
そんな、人生の行く手を遮る雨を乗り越える勇気と力、
自分にも必要かなと思いながら、この曲を聴きました。
個人的なことですが、6月でこれまで通っていた会社を辞めました。
これからの行く手には、雨の日も多いかもしれないけど、
「神は乗り越えられない試練は与えない。」(『JIN』より)
そう信じて、バリーが進んできたように、自らの道を守っていきたいという
そんな気持ちにさせられた曲でした。
「雨の歌シリーズ」今年は一応これにて終了です。
(一応というのは、突如思いたったとか、リクエストがあれば、
またあるかもしれないということで・・・^^;)
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