2度目のブログねたでの投稿です。

気になった話題があったので。

ラジオって、よく聞く?
ブログネタ:ラジオって、よく聞く?
参加中

本文はここから


前にも書いたことがあるけど、
自分にとって、ラジオは欠かせないものです。

電車での移動時に聴く音楽メディアも、
カセットの時代、MDの時代、そしてデジタルプレーヤーの現在、
必ずラジオ付のものを購入しています。
(iPodも持ってはいますが)

音楽を聴くだけなら、iPodでも聴いていればいいわけで、

ラジオからは、単に新しい音楽を、懐かしい音楽を聴かせてもらえるだけでなく、

音楽をかける人の愛情とか、思い、
トークやお笑いにしても、その思いを一方通行でなく、
受け側から何か返してあげたい。
そんな思いが、リクエストや番組へのメッセージとして現れる。

「全米トップ40」がずっと好きだったのは、
そのラジオ局から発信される音楽と言葉のメッセージを受け止め、
こちらから、その愛情を返すことのできた番組だったからに他なりません。

単なるカウントダウンや、音楽垂れ流しの番組だったら、
ここまでの気持ちにならなかったでしょう。
少なくとも、自分がよくラジオを聴いていた、数年前までは、
そういう番組が多かったと思っています。


・・・だから、

正直言うと、最近、あまりラジオを聴かなくなりました。
何か、魅力的な話し手が少なくなったし、
聴いていての心地よさは多少はあっても、
ふっとすり抜けてしまうだけの放送。

紹介する人が、音楽の魅力を十分伝えてくれること。
それこそがラジオの使命だと思うし、
そういったものを伝えられる音楽も少なくなったからなのかなと
さびしい思いもしています。

ちょうど30年前、

当時、同じようにして、時代の変化によって変わりゆくラジオの未来を
危惧した曲がありました。


バグルス「ラジオスターの悲劇」


当時、音楽の宣伝にプロモーションビデオ(PV)がどんどんと作られ、
テレビ番組にも、人気スターがどんどんと出演し、
いつしか、音楽を聴く対象となるメディアが、ラジオからテレビに変わっていった。

そんな時代に対して、50、60年代のラジオの時代を懐かしみ、
ポップスターはテレビによって変わっていったという内容を歌った、
ヨーロッパと日本で大ヒットした曲です。
(全米では40位止まり)




☆The Buggles "Video KIlled The Radio Star"
from the album "The Age Of Plastic"
1979年Billboard Hot100 最高位40位 (イギリス、ヨーロッパでは1位)


I heard you on the wireless back in Fifty Two
Lying awake intent at tuning in on you
If I was young it didn't stop you coming through
Oh-a oh

>> ボクが電波に乗った君の歌を聞いたのは1952年のこと
>> 君の声にチューニングするのに夜も眠らなかったさ
>> もしボクが若かったら、君の声が届くのを止めるなんてできなかったさ
>> Oh-a oh

They took the credit for your second symphony
Rewritten by machine and new technology
and now I understand the problems you can see

>> やつらは君にとって2番目の道具にすぎなかった
>> マシンと新しい技術で書き直されただけのもの
>> そして今、君に何が起きているのかがはっきりわかったよ

Oh-a oh
I met your children
Oh-a oh
What did you tell them?

>> Oh-a oh
>> 君の子供たちに会ったよ
>> Oh-a oh
>> 君は彼らに何を教えたんだい?

Video killed the radio star
Video killed the radio star

>> ビデオがラジオスターを殺しやがった
>> 映像がラジオスターを亡き者にしてしまった

Pictures came and broke your heart.
Oh-a-a-a oh

>> 映像が現れたせいで、君の心が壊れてしまった
>> Oh-a-a-a oh

And now we meet in an abandoned studio
We hear the playback and it seems so long ago
And you remember the jingles used to go

>> 今、ボクたちは荒れたラジオスタジオでおちあい
>> ボクたちはプレイバックして、昔を振り返っている
>> 君は昔聴いたジングルのこと覚えてるかい?

Oh-a oh
You were the first one.
Oh-a oh
You were the last one.

>> Oh-a oh
>> 君が最初だったんだ
>> Oh-a oh
>> そして最後にもなってしまった

Video killed the radio star
Video killed the radio star

>> ビデオがラジオスターを殺しやがった
>> 映像がラジオスターを亡き者にしてしまった

In my mind and in my car
We can't rewind we've gone to far
Oh-a-aho oh
Oh-a-aho oh

>> 心の中も、そして車の中でも
>> ボクたちは巻き戻せないほど遠くに行き過ぎてしまったんだ
>> Oh-a-aho oh
>> Oh-a-aho oh

Video killed the radio star
Video killed the radio star

>> ビデオがラジオスターを殺しやがった
>> 映像がラジオスターを亡き者にしてしまった

In my mind and in my car
We can't rewind we've gone to far
Pictures came and broke your heart
Put the blame on VTR

>> 心の中も、そして車の中でも
>> ボクたちは巻き戻せないほど遠くに行き過ぎてしまったんだ
>> 映像が現れたせいで、君の心が壊れてしまった
>> それはVTRが現れたせいなんだよ

You are a radio star
You are a radio star

>> 君はラジオスターなんだ
>> 君はラジオスターなんだ

*Video killed the radio star

*repeat


ボク自身は、その音源がラジオであっても、映像であっても、
その曲や人の魅力を十分に映し出し、心に留めてくれるものであれば、
どちらでもいいものとは思っているんですけど。

でも、古き良きラジオ時代を過ごした人たちにとっては、
一次元で耳だけの音で、色々なイマジネーションを膨らませていたのが、
憧れを抱き続けられていたのが、

映像と二次元のメディアへ進出することで、
また、何よりもそれに頼りすぎて、聴こえてくる心の声に対しての
イマジネーションを妨害されたことが何よりつらかったのでしょうね。

DJやプロデューサー、エンジニア、そして何よりアーティスト自身が、
そういった音やイメージを生かす人であると同時に、
殺してしまう人にもなりかねない。
そんな思いは、今の自分の気持ちと同じじゃないかなって思います。

それでも、このようなウィットたっぷりのミュージックビデオが作られた上、
この曲の発表から2年後の1981年。

この歌が嫌っているミュージックビデオを専門にオンエアするためのチャンネル、
MTVの開局時には、オープニングナンバーとして、
この曲がオンエアされたのでした。

皮肉ですよね。


この曲を発表したバグルスは、イギリスのスタジオミュージシャン、
トレヴァー・ホーンとジェフ・ダウンズによって結成され、

この曲の大ヒットとともに、一時期イエスのメンバーに参加したり、

後に、トレヴァー・ホーンは、
イエスの「ロンリーハート(Owner Of A Lonely Heart)」や、
フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドの「リラックス(Relax)」などの、
大ヒット曲のプロデューサとして活躍。
(そういえば、この2曲とも、えぐいPVで有名な曲ですよね)

ジェフ・ダウンズは、エイジアの中心メンバーとして現在も活躍中です。

このバグルスというのは、一時的プロジェクトであったとはいえ、
重要なメッセージを残してくれた曲だと思います。
色々なアーティストにカバーされていたり、CMにも使われたりと、
現在でもよく聴かれるナンバーです。


毎週、アメリカでは、
「American Top40 70's 80's」という昔の放送を、
いくつかのネットラジオ上で聴くことができます。

ただ、それには放送権、著作権など、
ロイヤリティの問題が絡んでいるため、
不況の影響でコスト削減を図るラジオ局が、
どんどん放送を中止する傾向にあるようです。

なんとか、ネット時代の今であっても、
そういった思いの伝わるラジオ放送を大事にしてもらいたい。

そんな思いで、今もラジオを愛しています。

ラジオ・スターの悲劇/バグルズ

¥1,750
Amazon.co.jp