「全米トップ40」No.1シングルシリーズ。

前々回取り上げ、間にTotoの「アフリカ」を挟んで、
通算4週間の1位だった、
メン・アット・ワークの「ダウン・アンダー」に続き、

1983年の2月19日付から2週間のNo.1になった曲が、


パティ・オースティンwithジェームス・イングラム「あまねく愛で」


華々しい人気スターのNo.1ヒットの多い、1983年の中では、
比較的地味なタイプのNo.1ヒットでしたが、

個人的には、R&Bバラードの世界にはまり込むきっかけとなった、
大好きなナンバーです。


もともと、1982年に、
アルバム「デイライトの香り(Every Home Should Have One)」からの
セカンドシングルとして、最初に発売されたときには、
最高位73位で終わった曲だったのですが、

1982年の10月頃になって、ラジオオンエアに再び火がつき、
再ヒットで見事No.1になった、ロマンティックなデュエットナンバーです。


①オリジナル音源で、動画ではないですが、歌詞が表示されます。





②二人でのTVショー出演時のライヴより。





☆Patti Austin with James Ingram "Baby Come To Me"
from the album "Every Home Should Have One"
1983年Billboard Hot100 最高位1位(2/19-2/26付の2週間)


Thinkin' back in time
When love was only in my mind, I realize
Ain't no second chance
You've got to hold on to romance, don't let it slide
There's a special kind of magic in the air
When you find another heart that needs to share

>> 立ち止まって考えてみると
>> 愛はずっと心の中にしかないって、わかっていたわ
>> チャンスは二度とないのだから
>> あなたはロマンスをしっかり捕まえて、離さないでいて
>> そうすれば、特別な魔法がかかるの
>> あなたが一緒にいたいと思う心を見つけたときにね

Baby, come to me
Let me put my arms around you
This was meant to be
And I'm, oh, so glad I found you
Need you everyday
Got to have your love around me
Baby always stay
'Cause I can't go back to living without you

>> ベイビー、ここにいて欲しいの
>> 私の腕をあなたに回して欲しいの
>> そうして欲しかったの
>> そして、ああ、なんて素敵なあなたを見つけて
>> 毎日一緒にいたいと思っているのに
>> 私をあなたの愛で満たして欲しかったの
>> ずっといて欲しいの
>> なぜなら、もうあなたなしでは生きていけないから

Spending every dime to keep you talking on the line
That's how it was
And all those walks together
Out in any kind of weather just because
There's a brand new way of looking at your life
When you know that love is standing by your side

>> ちょっとした時間も君との電話に費やしてるんだ
>> いつもそうしてたよね
>> そして君と一緒に話すことといったら
>> お天気のこととかそんなことばかりだよね
>> 君の生きがいを知る新しい方法があるんだ
>> 愛は君のそばにたっているって気づいて欲しいってことを

Baby, come to me
Let me put my arms around you
This was meant to be
And I'm, oh, so glad I found you
Need you everyday
Got to have your love around me
Baby always stay
'Cause I can't go back to living without you

>> ベイビー、ここにいて欲しいの
>> 私の腕をあなたに回して欲しいの
>> そうして欲しかったの
>> そして、ああ、なんて素敵なあなたを見つけて
>> 毎日一緒にいたいと思っているのに
>> 私をあなたの愛で満たして欲しかったの
>> ずっといて欲しいの
>> なぜなら、もうあなたなしでは生きていけないから

The night can be cold
There's a chill to every evening when you're all alone
Don't talk anymore
'Cause you know that I'll be here to keep you warm

>> 夜はとても冷え込むから
>> ずっと一人でいると毎晩寂しいんじゃないか
>> もう何もいわないで
>> なぜって私はあなたに温めていて欲しいって気づいて欲しいのに

*Baby, come to me
Let me put my arms around you
This was meant to be
And I'm, oh, so glad I found you
Need you everyday
Got to have your love around me
Baby always stay
'Cause I can't go back to living without you

>> ベイビー、ここにいて欲しいの
>> 私の腕をあなたに回して欲しいの
>> そうして欲しかったの
>> そして、ああ、なんて素敵なあなたを見つけて
>> 毎日一緒にいたいと思っているのに
>> 私をあなたの愛で満たして欲しかったの
>> ずっといて欲しいの
>> なぜなら、もうあなたなしでは生きていけないから

*repeat


デュエットといっても、男女のパートがはっきり分かれていて、
ハモリもなければ、掛け合いもほぼないのですが、
この甘くせつない詞の中で、掛け合いが繰り広げられる、
男と女の愛の世界。


「全米トップ40」は、夜の11時から深夜2時までの放送で、
1位の曲がかかるのが、2時10分ほど前になるので、

当時は、部屋の明かりを消して、ラジオの音に耳を傾ける、
そんなスタイルで聴いておりました。

だからか、こういったタイプの、ロマンティックなムードが、
特に心にしみたのかもしれません。


この、パティ・オースティンと、ジェームス・イングラムは、
あの、マイケル・ジャクソンのスリラーで知られる名プロデューサー、
クインシー・ジョーンズの秘蔵っ子と言われたシンガーで、

1981年の、クインシー・ジョーンズ名義での大ヒット曲、
「愛のコリーダ(Ai No Corrida)」では、
ジェームスがメインヴォーカルを、パティがバックをつとめていました。

パティは、6歳でステージに立ち、10歳でプロ歌手契約を結んだ天才シンガーで、
その後、ポップチャートの大きなヒットはないものの、
コンテンポラリージャズやR&Bのシンガーとして活躍し、
渡辺貞夫などともよく競演し、何度か来日も果たしています。

意外なところで、現在も彼女の声が毎週流れているのは、
テレビ東京系の「出没!アド街ック天国」の中で、
町の美女約50人がポーズで登場する「アド街コレクション」のBGMとして、
彼女の1996年発表のアルバムの曲「Kiss」が使われているのです。


この曲です。




番組見たことある人なら、聴いたことあるでしょ?


ジェームス・イングラムは、クインシー・ジョーンズプロデュースの曲や、
数多くのデュエットナンバーのパートナーシンガーとして知られ、
マイケル・マクドナルド、リンダ・ロンシュタットなどと
デュエットナンバーをヒットさせていたり、

あの「ウィ・アー・ザ・ワールド」でメインヴォーカルをつとめているのは、
実は彼なのです。

ソロでもNo.1ヒットがあり、地味な印象とは裏腹に、
80年代、90年代に大活躍した天才シンガーなのです。


そんな、秘蔵っ子天才シンガー同士が組んだナンバーは、
洋楽のデュエットソングの中でも、特に大好きな曲です。


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フォーエヴァー・モア~ベスト&デュエット/ジェームス・イングラム

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