第52回グラミー賞授賞式が、6日後の1月31日午後(日本時間で2月1日午前)、
ロサンゼルス・ステイプルズセンターで行われます。


まずは、2003年のグラミー賞で、主要4部門を含む8部門受賞という
快挙を成し遂げた(マイケル・ジャクソン以来)、


ノラ・ジョーンズ「ドント・ノウ・ホワイ」


2002年にジャズの名門レーベルである、ブルーノートから発売された、
彼女のデビューアルバム「ノラ・ジョーンズ(Come Away With Me)」からの
ファーストシングルでした。

日本を始めとする諸外国を中心に人気を集め、本国アメリカでもじわりじわりと
アルバムが評価され、グラミー賞を前に、アルバムが全米1位となるタイミングの
よさもあったのですが、やはりアルバムの出来と彼女の柔らかなヴォーカルによる
ところが大きかったと思います。


①PVです。リンク先から御覧ください。

ノラ・ジョーンズ『Don't Know Why』P.V.


②美しいピアノ前奏つきのライブ映像です。




☆Norah Jones "Don't Know Why" from the album "Come Away With Me"
 2003年Billboard Hot100 最高位30位


ノラ・ジョーンズ/ノラ・ジョーンズ

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シングルのランキングは上位ではないですが、グラミー効果でアルバムが
売れまくったこともあり、日本でも一気に人気者となりました。


さて、今年のグラミーに、ノラ・ジョーンズはまったく関係ないのです。
ニュー・アルバム「ザ・フォール(The Fall)」はまだ発売されたばかりなので、
来年のグラミーになんらかノミネートされるかも。
そういえば、プロモ来日で、先日はミュージックステーションにも出ておりました。


なんで、今回関係ないノラ・ジョーンズを出したかというと、

先述のとおり、ノラ・ジョーンズは2003年に8部門も受賞した象徴的存在だから
というのもあるのですが、

「Don't Know Why」・・・なんでやねん?(笑)

っていう結果になってしまうケースも多いからなのです。


グラミー賞というのは、アメリカの音楽家の団体、NARASのメンバーの投票により、
決定する、音楽界のアカデミー賞的な賞なのですが、

NARASという作詞家とか作曲家とかコンポーザーとか、要するに耳の肥えたお方たちが、
実際のメディアやリスナー人気だとか、CDの売り上げやダウンロード数といった、
具体的数字と関係ない、ノミネート作品の質で選ぶ賞なのです。

したがって、まあ納得という結果で出るケースが多いものの、
中には、「え~っ、何で?」っていう作品が選ばれたりすることも多いんです。

現役の若いアーティストより、ベテランだったり、マニアックなものが選ばれたり、
また、一人のアーティストが何部門も独占ということも多く、
偏った結果になってしまうことも多いんです。

昨年、2009年などよい例で、コールドプレイ独占か?って思っていたのが、
実際には、ノミネートの中では地味な存在だった、
ロバート・プラントとアリソン・クラウスのカントリーロックコラボ作品が、
何部門も受賞するという結果になったりするのです。
(いい曲だったけどね)

ノラ・ジョーンズの場合も、同じ年の新人賞にアヴリル・ラヴィーンが
ノミネートされていたというのもあり、まさかの8部門受賞。
要するに、日本で言うとレコード大賞と最優秀新人賞を一緒に受賞しちゃった
ようなものだったんです。


さて、今年2010年のノミネートでは、2大勢力、
10部門ノミネートのビヨンセ、8部門ノミネートのテイラー・スウィフト。
彼女たちがどのくらい受賞できるか。

さらに、ブラック・アイド・ピーズ、カニエ・ウエスト、レディ・ガガなどが、
多くの部門ノミネートを果たすなど、比較的大物一揆打ち的様相になっています。


ただ、その分、ステージ上で繰り広げられるショーも華やかなものになりそうだし、
昨年亡くなった、マイケル・ジャクソンに功労賞が送られることから、
トリビュートステージも注目されます。
なんでも、「This Is It」ステージに際して撮影されていた、
「アース・ソング」の秘蔵フィルムも公開されるとか。


日本では、WOWOWがステージの生中継を行います。
ジョン・カビラと滝川クリステルが日本側ホストとなるようです。
ボクは、WOWOWが見れないので、InterFMのラジオを録音して楽しむつもりです。

グラミー賞公式サイト(英語)

独占生中継!第52回グラミー賞授賞式(WOWOW)

では、グラミー賞一週前予想を。(競馬じゃあるまいし(笑))

①最優秀レコード賞(Record of the Year)
 ○ビヨンセ「ヘイロー」
 ・ザ・ブラック・アイド・ピーズ「アイ・ガッタ・フィーリング」
 ▲キングズ・オブ・レオン「ユーズ・サムバディ」
 ・レディ・ガガ「ポーカー・フェイス」
 ◎テイラー・スウィフト「ユー・ビロング・ウィズ・ミー」

 ※正直、接戦だと思います。
  どれがとってもおかしくないし、おそらくこれを取ったアーティストが、
  ほかの部門も独占という可能性が高いです。
  そうすると、やはりビヨンセvsテイラー・スウィフトということに
  なるのですが、現在のアメリカ音楽界への影響力の大きさを考えると、
  テイラー・スウィフトになるのかなと。

②最優秀アルバム賞(Album of the Year)
 ・ビヨンセ「アイ・アム・・・サーシャ・フィアース」
 ○ザ・ブラック・アイド・ピーズ「The E.N.D.」
 ・レディ・ガガ「ザ・フェイム」
 ▲デイヴ・マシューズ・バンド「Big Whiskey And The Groogrux King」
 ◎テイラー・スウィフト「フィアレス」

 ※こちらは、テイラーvsブラック・アイド・ピーズのどっちか。
  ①と同じ理由でテイラーが取ってしまいそう。
  ただ、BEPもこれまでグラミー賞での実績も高いので、わからないです。
  あと、アメリカ人受けがとてもいいのが、デイヴ・マシューズ・バンドで、
  主要4部門ではここにしか入ってきてないということも考えると、
  大穴で取ってしまう可能性も。

③最優秀楽曲賞(Song of the Year)
 ・レディ・ガガ「ポーカー・フェイス」
 ▲マックスウェル「プリティ・ウィングス」
 ・ビヨンセ「シングル・レディース」
 ○キングズ・オブ・レオン「ユーズ・サムバディ」
 ◎テイラー・スウィフト「ユー・ビロング・ウィズ・ミー」

 ※やはり同じ理由で、テイラーを本命にしましたが、この部門に限っては、
  長期間ラジオをにぎわせた、キングズ・オブ・レオンの曲が、
  音楽関係者側の支持も高そうで、逆転で受賞の可能性もあり。
  同様に、ラジオディレクターやミュージシャン人気の高い、マックスウェルの
  曲も、実際の売り上げ以上の支持がありそうです。
  ビヨンセが①と同じ曲と違う曲のエントリーだったりするので、
  この部門は、正直よくわからないんです。

④最優秀新人賞(Best New Artist)
 ◎ザック・ブラウン・バンド
 ○ケリー・ヒルソン
 ・MGMT
 ・シルバーサン・ピックアップス
 ▲ザ・ティンティンズ

 ※今年は新人賞の顔ぶれがちょっと地味かな。
  正直よくわかんないんですが、アメリカでの人気と、CD売り上げ的にも、
  ライブでの評判でも一歩先をいっている、
  カントリーのザック・ブラウンバンドになりそうな気がします。
  このバンド、アルバムが日本発売されてないのでわからないのと、
  ケリー・ヒルソンとザ・ティンティンズが、そこそこ日本でもうけたので、
  日本で感じるのとだいぶ差のある結果になりそうです。


ビヨンセやレディ・ガガが、ノミネート数の割に、苦戦しそうな予想も立つし、
逆にテイラー・スウィフトがまだ若すぎるという理由も成り立ちそうで、
全体に大きく当たるか、大きく外すか、どっちかになりそうです。


一週間後をお楽しみに。


$星に手をさしのべて~僕のMusic Life-グラミーノミネートアーティスト2010


グラミー・ノミニーズ2010/オムニバス

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このアルバムに、主だったノミネート作品が収録されています。
2009年の洋楽ヒットオムニバスとして1枚持っておくと便利。