膨大にイーヴィルから拡がり始めた影はどんどん宮殿を飲み込んでいく。

幻想殺しすらも追い付かない、迫りくる絶望の前に表れたのは土御門元春だった。


「待たせたなカミやん、さぁ反撃するぜい。」

どこからともなく表れた土御門元春は魔術の膨大な流れを感じとったからだ。

「土御門?あの舞夏のお兄さん?」

「お?なんでこんなとこに超電磁砲がいるのかにゃ~?はっ!まさかカミやんを求めて…覚悟しとけよカミやん、お前の敵は学園都市にも沢山いるんだからな。」

違うわ馬鹿!と上条は否定するが土御門は一旦その話を切るべく構えろと真剣に言う。


(まずいな…新種の魔術かこれは…しかも魔力が暴走してるのはここだけじゃない…もう一ヶ所魔力が暴走している場所があるな…まずはこっちから終わらせるとするかにゃ~)

「持ってくれよ、俺の体。」
土御門は意を決したように笑みを浮かべてものすごい速度で折り鶴を折り、辺り一帯にばら蒔いた。

その数およそ100。

「カミやん、この術式の発動には少々時間がかかる、それまでこの影の進行を2人で抑えておいてくれ。」
そう言って土御門は上条達がいる場所から10mほど下がり、詠唱を唱え始めた。

「影の進行を抑えるって言っても右手じゃ追い付かない…御坂の超電磁砲も飲み込まれちまう…どうしたら…」


「カミやん!その影はどんなに継続的なモノでもお前を飲み込むことはない!」
何?と上条は少し考えると何かを思い付いたか美琴に自分を抑えるための壁を作れと指示を出す。

ガバッ!と捲れ上がった地面を上条は背に、迫りくる影に右手をつきだす。

「ぐっ…おぉぉぉおおおおお!」

上条は影を抑えるが力が強すぎて簡単には防ぎきれない、美琴も全力で支えているが負担も大きい。
土御門も今は血を吐きながらも必死に大きな魔術を発動しようとしている。

「「「必ず食い止める!」」」


3人は最後の戦闘に向けて気合いを入れ直した。














天草式&必要悪の教会の戦いは今最も深刻な事態となっていた。


「まだ助かる…」

「インデックス?誰を…」

「この術式の術者だよ。」
インデックスは確信があったのか、それとも必ず助けるという気持ちがあったのかわからないが、神裂はどちらにせよ、この想いを無駄にはしまいと七天七刀を構えた。

「大丈夫ですインデックス、必ず助けますから。」
神裂はインデックスに笑みを浮かべてみせると人間業ではないジャンプ力でカトレアの元へと向かって行く。


「五和!貴女は聖人殺しの準備を!」

はい!と咄嗟に五和は答えたが、実際何をするのかは分かっていなかった。

「プリエステスは何を考えてるのよな?やっぱりカトレアを…」


「何を言っている、神裂は助けると言っていたじゃねぇか…信じてみよう。」

「シェリー…なんか最近キャラ違うような気がするのよな?あ、怒るなよ!!?せっかくプリエステスが地震止めようとしてんのにまた地震起こすなのよな!」

建宮はシェリーを怒らせたのかと思って地震を修めるべくなだめているが、シェリーには術式に必要なチョークも持ってないし、書かれてもいない。

「私じゃない…これは…」



穴に落ちたカトレアを追い掛けて神裂も穴に落ちたのだが…

「くっ…まだ意識しながら魔術を!?」

周りから出てくる土の槍が神裂を襲っていたのだ、それを回避しながらも七天七刀で槍を破壊していく、だがカトレアの姿は未だに見えない。

「流石に遅すぎましたか…せめて生きて…ッ!?」


普通なら見えないはずだが神裂の視力は8.0だ、暗い穴でも僅かな動きを逃さない、だから神裂自身がカトレアを救いに行ったのだ。

そして、しばらくして神裂が七天七刀を構えると下からは土の竜が穴の下から表れた。

グゴァァアアア!!
ガキィ!と神裂は七天七刀で抑える。

竜はそのまま地上に登っていく。

「術者は…はっ!…そうですか…この竜が…わかりました…貴女を必ず救いますから!salvere000!」


神裂は竜を蹴って高くジャンプするとワイヤーを使った唯閃で竜を縛る。

「五和今です!!」

五和も落ちてくる竜に聖人殺しで迎撃する。

「必ず殲滅します!」

ズバァァァアア!と凄まじい閃光が放たれると、竜は必死の抵抗か口から勢いよく岩や土が放たれた。

「あがッ…!」

「五和!?(あの術者…土、色彩は…赤?こんなのあり得ない、自ら生み出した術式なの…!?)」

「五和!?…テメェいい加減にしろよな!」

建宮は剣を構えるが、竜の尻尾で軽くあしらわれてしまう。


「自らの命を削る肉体変化の術式…専門じゃなければ貴女の体が持たないのですよ!?」

ガガガガガガガ!神裂の人並み外れた聖人の力を持ってしてもなかなか竜は止められずにいた。

「しまっ!」

七天七刀が弾かれた直後竜は尻尾を縮め、垂直に神裂の体をつき刺した。

バゴォォオン!!と教会ごと貫いた尻尾は最後に神裂を大木につき刺して止まった。

「止めて、アナタは今意識が無い訳じゃ無いんだよね?悲しんでるのがわかる、だから皆はアナタを助けたかっただけなんだよ?」

竜はその言葉の続きを聞くのが恐ろしいかのように、岩や土が混ざったものを吐き出した。
インデックスには直撃しないものの余波でインデックスは吹き飛ばされてしまった。
さらに追い詰めるかのように竜はもう一度同じ攻撃をする。

「……」

次は直撃ライン確定だった、しかし直撃するどころか辺りに爆撃音すらも起きなかった。


竜が一度止まると、その隙をつくかのように蒼白い閃光が竜を襲った。

ゴァッ…!?

インデックスが吹き飛ばされた地点に魔方陣のようなモノが浮かんでいる。

「属性は地…色彩は赤…この魔術に対する術式…該当有り、これより対応した特定魔術の構築を実行します。」

インデックスは眼前に魔方陣を描き、2つの陣の間から蒼白く、そしてオレンジの混ざった閃光を竜に向かって放つ。


そして放たれた閃光は竜の左肩から右足の付け根を貫いた。


オゴァァアアアア!!
竜の悲痛の咆哮が辺りに響き渡った。




ガララ


「インデックス?魔術…マズイですね…」

神裂はようやく元の皆がいた位置に戻ってくるなり、インデックスが再び覚醒していたことに驚愕していた。

「しかし、インデックスにかかる負担も相当なはず、早く…あれは?」

神裂はインデックスの攻撃によって裂かれた部分から見えた紅く光る物を見つけた、本当に僅かな隙間からなのだがそれを神裂は見逃さなかった。

「あれはカトレア自身が放つ魔力の中心核のようなもの…あれを何とかすれば…」
神裂は全身に力を込めて竜の元へと駆け出した。

「インデックスの放つ魔力も増大していますね…早く片をつけなくては!」

ダンッと勢いよく踏み込んだ神裂は七天七刀の刃先を例の核に突きだした。

「はぁぁあああああ!!」

ザシュッ!と包丁を林檎に思いっきり刺した感じの音と共に七天七刀の刃先は確実に核を捉えた。
同時に竜は形を崩し、土の山となった。
恐らくカトレアは土の山の下敷き状態であろう。


そして膨大な魔力を使ったインデックスもその場で気絶してしまっていた。


天草式と必要悪の教会の戦いは一時的に終わりを告げた。











「まだか…土御門ッ…ぐっ!」

上条は未だ影の進行を食い止めるべく右手で耐え続けていた。

美琴も上条を支える壁をどんどん分厚くしようと必死で能力を使い続けていた。そのせいで美琴も体力が危ない状態となっていた。


「カミやんと超電磁砲!離れろ!」

土御門の合図を期に2人は速攻でその場からできるかぎり遠ざかった。

そして土御門の周りから凄まじい光が放たれた。

その光自体は上条を包み込んでも消えることはなく、ひたすら辺りの影を塗りつぶしていくかのように拡がっていった。




「っ…あ…」
上条が目を開くと王宮こそは無くなってしまっていたが、影も同時に無くなっていた。

「やった、流石土御門だ!」

「待って、あそこ!」

美琴が指さす先には血塗れになって横たわる土御門元春がいた。

「土御門!」

上条は直ぐ様土御門の元へと駆け寄る。

「ああ、カミやん…俺なら大丈夫ぜよ…それより神裂達のとこに今すぐ行け、向こうも暴れていた魔力の力は修まったが嫌な予感がする。」

「ああ、分かった、よっ…と、御坂、お前は両親のとこへ戻れ、心配してるはずだから。」


「あ…うん…」
美琴は上条の目を見て何も言えず、ただ黙って従った。
(やっぱり…私じゃね…)
「分かったわよ、舞夏のお兄さんも無理しないでね、舞夏が悲しむわよ?じゃ、私は帰るわ、約束は忘れちゃ駄目よ?」

そう言い残して美琴は去っていく。

「女の子から心配されるとは…俺はこの仕事をしていて幸せだにゃ~」

「とにかく行こう土御門…インデックス達も心配だ。」

(嫌な予感が的中しなければいいがな…)

上条は土御門を抱えてミラノに向かって歩を進めた。

そして、上条達を待ち受ける運命とは…

続く…






はい、即席でまた仕上げました。

設定とか知らねーよ!←

考える暇が無かったんだ、設定無視とか嫌いな人は読めないねコレ、ブーイングもんだよ。



あ、友達のメモカ無かったんで4GB変わりに8GB買ってあげました。

値は張ったが後悔はしていない、反省はしている。

では!