スチューデント・アパシー(親御さん)
「家族のための生涯学習」といった主旨のもとで、お子さんが
いっらっしゃる親御さんに、カウンセリングについて講演する
機会がときどきあります。
その際、しばし話題になるのが、スチューデント・アパシーに
ついてです。
アパシーとは、無感情や無関心の状態を指し、スチューデント・
アパシーとは、青年期後期において学業に対する意欲がなく
なった状態です。
スチューデント・アパシーの方は、まじめ・几帳面・完全主義・
友好的なタイプが多く、女性よりも男性に多く現れます。
なおこれは、心理学者ウォルターズが、アパシーと区別する
ために命名したものです。
特徴的な症状は、学業に対しては無関心な状態になるものの、
趣味や普段の社会生活には問題はありません。
そして、アルバイトなどに対してはまじめに取り組むため、周囲
には学業を怠けているという印象を与えます。
スチューデント・アパシーの原因は、まだ明確に解明されてい
ませんが、試験や受験へのストレス、目的なしの進学、親の
期待からの重圧ではないかと言われています。
そのため治療は、本人に自己理解を促し、価値観を表現させ、
将来について話しをさせることになります。
スチューデント・アパシーは、中学時代から現れる人もおり
早期治療をしてあげる環境や、この症状を理解してあける
環境が早く整備されることを願っています。