[ハートフルライフカウンセラー学院・学院長] 石川千鶴【公認心理師・キャリアコンサルタント】





著者:学院長・石川千鶴
著書:人間関係の悩みをスッキリ解く 5つの公式

発刊:光文社

ハートフルライフカウンセラー学院




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人は、自分のしたことから どこまで目を背けられるのでしょうか

■ 世の中には、いろんな人がいます

誠実に生きている人がいます。
失敗を認め、謝れる人がいます。
傷つけてしまった相手と、きちんと向き合おうとする人がいます。

一方で、そうではない人もいます。

自分がしたことを「理解しない」人。
自分が与えた影響を「見ようとしない」人。
何事もなかったように、笑って生きていける人。

心理学を学んでいると、こういう人間の姿について、ふと考えることがあります。


■ 人は「自分を守る物語」をつくることがある

心理学では、人は強いストレスや不都合な現実に直面したとき、無意識に自分自身を守ろうとすることがあると言われています。
これを防衛機制といいます。

 

責任を別の場所へ向ける。 

自分の行為を正当化する。

都合の悪い部分を、頭の中から消してしまう。

 

防衛機制には、いくつかの種類があります。

 

起きた事実そのものを認めない「否認」。 

もっともらしい理由をつけて正当化する「合理化」。 

都合の悪い記憶や感情を無意識に押し込める「抑圧」。

 

もちろん、すべての人がそうではありません。 

でも人は時に、自分を守るために「現実そのものを書き換えてしまう」ことがあります。



■ 本当に怖いのは、行為そのものだけじゃない

私が怖いと思うのは、誰かを傷つけた「行為」そのものだけではありません。

もっと怖いのは、

・理解しないこと
・向き合わないこと
・反省しないこと
・何事もなかったように、生き続けること

傷ついた側だけが、時間の中に取り残される。
そういうことが、現実には起きているのです。



■ それでも、消えないものがある

人は忘れても、
人は隠しても、
人は説明しなくても——

消えないものがあります。

覚えている人がいます。
見続けている人がいます。
そして何より、起きた出来事そのものは、変わらない。


 

心理学を学んでいて、つくづく思います。

人は自分自身から、完全には逃げられない。

「今、自分は反省しているか」
「向き合っているか」
「理解しているか」——


事実は、消えない。
記憶は、消えない。
起きたことは、変わらない。

だから、人が誰かに対してしたことには、いつか向き合う時が来る。

そういうものなのです。


 

 

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