人間観察が趣味みたいなときがあった。

ベンチに座って通り過ぎる人たちを眺めるだけの一日もあったと思う。

子どもを育てるようになると同じような親子とかには目がいくこともあるが、日常という忙しさの中ではそれもまばたきするようなものだ。



夕食後、買い物にいった。
食料品売り場のレジを抜けると
老夫婦が楽しそうにカゴの中の食材を袋に入れていた。

会話から週末家で焼肉をするのかなと思った。


あの子は呼んだらいただきますって食べるだけ食べて帰るのよね。
お嫁さんならそうはいっても遠慮するんだけどさ。


そう言って老夫婦がふふふっと笑った。
とても幸せそうに。
私には娘さんが来ることがとてもうれしいんだなと感じた。


この先子どもたちが成長して大人になっても
子どもはずっと子どもなんだと思った。

親であることの喜びを感じさせてくれた老夫婦がうらやましくもあり、そんなふうになれたらいいなと思った。

娘としての私も親としての私も足りないことだらけだけど。


日常の何気ないひとこまだけど
そんな光景が当たり前であって欲しいし、
みんなが不安がなく笑える世の中であって欲しいと思った。