べりぃ的

今日も映画感想文🎥

今日は...

不朽の名作

Stand by Me

あらすじ

1959年の夏、アメリカオレゴン州の田舎町。

歳の離れた兄を亡くしたゴーディ

アルコール依存症の父と不良の兄を持つグループのリーダー　クリス

父から虐待を受けているが、父を愛して尊敬しているテディ

臆病でうっかり者だけど愛されキャラのバーン

性格も家庭環境もそれぞれ異なる12歳の少年4人は仲良しで、木の上にツリーハウスを作り、いつも一緒に遊んでいた。

ある日、バーンが行方不明の少年の遺体が線路上に放置されているらしいと聞いた彼らは遺体探しの旅に出ることにした。

途中で喧嘩をしながらも、4人はもし遺体を見つけることができたらテレビなどで報道され、英雄になれると信じ、線路に沿って冒険のように旅をしていく。

グッときたポイント

⚠️ネタバレ注意⚠️

This is my age.

I'm in the prime of my youth,

and I'll only be young once.

歳の離れた姉と洋画好きだった父の影響で、子どもの時からよく観ている映画です。

子どもの頃は多分意味なんてわからず、ただなんとなく眺めるように観ていたんだと思います。

でも、この少年4人が時には喧嘩をしながら、

時にはふざけ合って笑いながら線路の上をずっと歩き続けるシーンを観ていたら、なんだかわたしもあの頃の子どもだった自分が蘇ってくる気がします

4人にはそれぞれの心の中に苦しみがあり、特にゴーディは優秀な兄を亡くしたばかりで、

両親も悲しみに明け暮れています。

リーダー格のクリスは非常に賢い少年ですが、アルコール依存症の父と不良の兄がいる家庭で、学校や教師にまでも差別をされており、給食費の泥棒扱いされた辛い過去があります（実際は教師がお金を盗んでいた）

それぞれの想いを胸に、もし遺体を見つけたら新聞やテレビに映り、英雄と呼ばれるだろうと信じて歩き続けていくのです。

誰かによって敷かれたレールの上を歩き続けていく彼らは、本当にこの道でいいのだろうかという不確かな答えを探しながらも、それでも前に進もうと歩き続けていきます。

歩き続けていく中で、危険な場面はいくつもあります。

時には、電車に轢かれそうになったり

幾度となく喧嘩したり、

一晩、コヨーテの鳴き声が響く（クマさんもいるぞ）森の中で過ごしたり、

ですが、線路の上だけを歩いていてもダメだと飛び出していくシーンは彼らが大人への第一歩を踏み出していくように思えます。

家庭環境のせいで学校や周りからよく思われていないクリスは非常に強い劣等感を感じていて、

自分のことを誰も知らない街に行きたいとクリスが泣きながら胸の内をゴーディに伝えるシーンは観ているだけで、本当に切ないです。

ゴーディも、優秀な兄ではなく自分が亡くなればよかったんだと内心では自暴自棄に陥っており、

クリスはそんなゴーディに、君の親が守らないなら俺が君を守ってやる。と伝えたり、

遺体を発見した時に兄の死が蘇り、ショックで身動きができなくなり泣き続けるゴーディに寄り添い、励ます姿はまるでゴーディのお兄さんがクリスに乗り移ったかのように思えるほど、クリスには子どもとは思えない包容力があります。

結局、4人は発見した遺体を利用して、英雄になろうという気にはなれず、そっと遺体を布で被い、匿名で警察に連絡し帰路について、またねと別れてそれぞれの旅は終わります。

ですが、クリスはこの冒険から自分の足で歩いて行く決意をし、進学コースに進み、後に優秀な弁護士になり、ゴーディもクリスに励まされ、小説家になる夢が叶うのですが、

クリスは、事件に巻き込まれて亡くなってしまい、そのことを新聞で知ったゴーディは、少年時代のこの遺体探しの旅を思い出しながら、悲しくも書き綴り、

あの12歳の頃のような友達はもう二度とできない。もう二度と。

と書き終え、この映画は終わります。

この遺体探しの4人の旅が何を伝えたかったのか

わたしはずっと分からずじまいでした。

でも、大人になって見返して思ったことは、やっぱり、

人は、生きるために生きていくんだということ。

人生の道のりは、誰かが敷いたレールの上ではなく、自分の道を切り開いて行かなければいけないということがこの映画のテーマだったのではないかと思ったのです。

This is my age.

I'm in the prime of my youth,

and I'll only be young once.

子どもさ。

子ども時代はもう2度と来ない。

歩いている時に沼に入ってしまって、バーンとふざけていたテディにクリスが子どもっぽいぞ！と言った時にテディが言い返した言葉ですが、

この言葉こそ、この映画が本当に伝えたかった言葉だったのではないかと思います。

どんな時でも、今の一瞬一瞬はこの先もう二度と戻ってくることはない。

明日なんてどうなるかわからない。

だからこそ、今を一生懸命生きていこう。

そんな大切なことをいつまでも

思わせてくれる映画です

★Stand by Me