社会的な報酬 | Seeds&Universe 子どもの創造性を育むタネを蒔こう!!必ず育つから・・・

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子どもたちに創造性の種とその種が育つ場を創ったり、子どもたちの創造性の源泉がどこにあるのかを科学実験教室や様々なワークショップなどで子どもたちと関わりながら探究しています。

報酬の与え方は難しい。
ほめることも報酬なので注意が必要。

以前の職場では『自分で稼ぐ』ということをテーマに子どもたちがお手伝いをするとエコマネー(駄菓子が買える)を配っていた。

学習プログラムに参加すると1枚。廊下の掃除も1枚、トイレは高額で3枚という具合です。

このやり方、最初は効果が凄くあるように見えます。でも、だんだん慣れてきてしまいます。すると報酬をつり上げる輩が現れます。

1枚だったものが2枚、やがて5枚というふうに・・・。常に刺激を与えていかないと続かなくなります。そして、規定通り1枚しか渡さなかったり、掃除が雑な場合に渡さなかったりすると不満を抱いてやらなくなります。

もはや『自分で稼ぐ子どもを育てる』というよりも『お金のために嫌々働く子ども』を育てているようでした。

このような報酬とモチベーションの関係は何十年も前からデシの実験などで言われていたことなので当然の結果と言えば結果なのですが・・・。

じゃあ、どうするの?

報酬の質を変えていくことが大切になるようです。アメをあげる→ほめたり、ハグしたり、お礼を言う→みんなの前でほめる(他の人にその行為が素晴らしいということを伝える)という具合に物質的な報酬から社会的な報酬へと変えていくことです。

昨日、キッズクラブ通信を学校に配れるように二つ折して、手紙を挟む手伝いをしてくれた子どもがいました。

その子に『◯◯さんがやってくれた通信は◯◯さんの学年全員に配られるんだよ。ありがとう。』と伝えました。
すると、ちょっと嬉しそうな顔をして、笑っていました。

さて、余ったお菓子を渡すのとどちらが、その子にとって嬉しい体験になったのだろう?