貧乏は悪いこと・・・? | 心理コンサルタント&セラピスト 国本裕美

心理コンサルタント&セラピスト 国本裕美

「”物理学的”心理学」を習得し、数々の悩みを素早く解決し、多くの人生を劇的に良い方向へと導いてきた心理のプロフェッショナル。

めちゃめちゃ久しぶりの投稿です。

  

 

妨害操作が激しくなってからは、ブログを書く気持ちも失せていたのですが、

  

 

つい最近、両親に対するトラウマ解放が起こったので、

備忘録として残す為にブログに書きたいと思います。

  

 

最近、ある人と話をしていて、

  

 

自分は貧乏であったことや、

貧乏である両親をどこかで恨んでいて、

親を責める気持ちがあったことに気づいたことがありました。

  

 

過去にも両親のことや、自分が貧乏であった話をブログに書いたことがありましたが、

  

 

一言、「貧乏」といっても、今日明日食べるものに困り、

餓死が見える程の厳しい状況にある人もいれば、

  

衣食住には困らないけれど、かといって生活に余裕があるわけではない状態で

貧乏だという人もいますよね。

  

 

どれくらいの生活水準からが「貧乏」で、どれくらいからが「豊か」なのか、

明確な線引きがあるわけではありません。   

 

  

私が生まれ育った環境はどちらかというと、後者の方でした。

  

 

幼い頃から両親から「うちは貧乏だから欲しいものは我慢しろ」と口癖のように言われ、

実際に欲しいものを我慢するようになりました。

  

 

欲しいものができると、欲しくても買えない悲しみや惨めさを感じることがセットになるので、

いつの頃からか、自分の「欲しい気持ち」に蓋をするようになり、

  

欲しいものが出てくると、実際に欲しいものを買う代わりに、

安い甘いお菓子を買うことで気を紛らすようになりました。

  

 

父親からの理不尽な扱いも重なって、

大人になってからストレスを感じたら暴飲暴食するようになりました。  

  

 

約8年間暴飲暴食して、体がボロボロになった結果、

病気になってしまいました。

  

 

そしてそれが、心のどこかで両親が貧乏だったせいだと思い、責める気持ちを持っていました。

  

 

親が貧乏でなければ、私はもっと欲しいものを買えたのに・・・・

 

親が貧乏でなければ、私はもっとやりたい事を出来たのに・・・・

 

親が貧乏でなければ、私はもっと遊びに行けたり楽しいことが出来たのに・・・・

  

父は、どこかが破れていたり、汚れていても、ずーっと同じ服を着ていて、

それが汚らしく、みすぼらしく見えるのも嫌でしたし、

 

勿体無いからと、粗大ゴミから使えそうなものを拾って使っているのも、

すごく嫌でした。

  

自分が貧乏な両親に生まれなければ、こんな惨めな思いをしなくて良かったのに、

もっと良い生活ができたのに・・・・

  

 

他人はできるのに、お金がないという理由で自分だけできない、

そういう経験を経て、貧乏な自分に惨めさと強い劣等感を感じていました。

   

 

そして最近、ある人に、

 

「貧乏って良いことやん!貧乏で育って来たってことは、お金を大事にするってことやろ?

 

結婚っていうのは日々の生活を共にするってことやから、

そう言う人の方が結婚相手にするには魅力的に映ると思うで。」

  

「お金で甘やかされて育ってきた人より、貧乏な経験をしていた方が、

物や食べ物のありがたみがよく分かるから良いことやん!」

  

と言われて、

  

  

「貧乏って悪いこと、惨めなことって思っていたけど、貧乏が良いことなの!?!?」

  

  

と、衝撃を受けて、その発言や考え方がまさに「目から鱗」でした。

  

 

 

よくよく考えてみると、大人になって色んな経験を積み、世間を知り、少しは視野が広がったおかげで、

自分よりももっと過酷な環境にいる人も実はたくさんいるんだということを知りました。

  


例えば、片親しかおらず、今日明日の食べ物にも困るくらい経済的にとても苦しい生活を

強いられて育ってきた人もいます。

  

  

なんらかの事情で両親を失って施設で育っていたり、

親がいてもネグレクトでちゃんとご飯を食べさせてもらえない、

服もボロボロで衣食住まともに与えられない子供だっています。

  

    

あるいは金銭感覚が狂った親で、お金を入れるどころか、

例えばギャンブルやお酒に溺れて借金を作って

借金取りに追われたり、家を追い出されて住む場所に困る生活を送って来た人もいます。

  

 

最近では、「ヤングケアラー」という子供がいて社会問題になっていることも知りました。

  

 

ヤングケアラーとは、

一般に、本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを

日常的に行っている子どもとされています。

  

 

 

  

ということは、そもそも自分に親がいて、

ちゃんと働いて養ってくれていたことはすごく恵まれていて、

実はありがたいことなんですよね。

  

  

 

「貧乏で育ったって良いことやん!」

という言葉をきっかけに、

 

自分よりも厳しい環境で生活している人と比較して、

  

自分が両親からしてもらったこと、受け取って来たものを理解でき、

涙が溢れて止まらなくなりました。

  

 

 

私は両親がいて、衣食住困らない生活をすることは当たり前だと思い、

自分が傲慢な態度であったことを反省しました。  

  

  

 

今日明日の食べ物に困るほどの貧乏ではなかったですし、

制服や勉強机など、学校に行くのに必要なものはちゃんと買い揃えてもらえました。

  

 

  

 

両親はちゃんと働いて生活を維持してくれていましたし、

子供を育てるという義務をキチンと果たし、

そのおかげで自分は子供らしい時間を過ごせました。

  

 

私は特に父が収入を高めるような努力を

して来なかったことに責める気持ちを持っていました。

  

子供に欲しいものを我慢させるなら、

収入を高める努力をしてから言うべきなんじゃないかと思いました。

  

 

でも、父も未熟な一人の人間です。

  

 

私は父を責められるくらい経済的に完璧な人間なのか?

  

そう言われたら、そんなことは全くありません。

  

 

父の収入は高くなかったかもしれません。

  

でも、無駄遣いはしていなかったし、

いつも欲しいものを我慢して、私たちの生活を優先してくれていました。

  

私はそんな父の我慢のおかげで自分は大人になり、今まで生かされて来たんですよね。

  

 

母も同じく欲しいものを我慢して、私たちの生活を優先してくれていました。

  

 

良い暮らしはしてこなかったかもしれないけれど、借金もないし、

大人になるまで自分がまともに生活してこれたことは、決して当たり前ではありません。

  

 

 

高校や大学などの学費を、親が出してくれずに、自分で稼がなければならない人もいます。

  

親が多額の借金をして返せなくなり、子供がその借金を背負うことになってしまい、返している人もいます。

  

 

私は自分よりも恵まれた環境にいる人と自分を比べて自己卑下をして劣等感を感じていただけで、

自分よりも厳しい環境にいる人には目を向けておらず、自分が一番不幸なように感じていました。

  

 

自分よりも厳しい環境にいる人のことを知り、視野が広がったおかげで、

自分の立ち位置だったり、受け取って来たものや、恵まれている部分が正確に理解できたように思います。

  

 

欲しいものを買ってくれない親は、

私が可愛くないから、私を愛していないから、

と視野の狭い幼い私はそう思っていましたが、

  

 

どれだけ生活が苦しくても、自分達の欲しいものを我慢して子供に必要なものを買い与え、

成人するまで衣食住不自由ない生活を送らせてくれただけで、

私は両親から十分愛されて来たんだということが理解で来ました。

  

 

自分のために、一生懸命働いてくれたこと、

自分のために、欲しいものを我慢してくれたこと、

自分のために、食事を作り掃除洗濯などの家事をしてくれたこと。

  

 

親が子供のためにしてくれた全ての時間やお金は、

親の愛から来ていたと思います。

  

 

子供の頃は親が与えてくれるものが何なのか、

自分が親から何を受け取っているのか、

どれくらい愛されているのか、

 

よくわからなかったけれど、

  

大人になって視野が広がってから、

親の気持ちや親の愛、親のありがたみがよく分かるようになりました。   

  

 

私は貧乏で育って来たおかげで身についた事、良かったこともたくさんあると思います。

  

 

裕福だったら経験できないこと、理解できないことがあるわけですから。

  

  

自分が貧乏な家庭で育ったことは変えられない過去です。

  

 

貧乏だったせいで◯◯できなかった、

貧乏だったせいで◯◯させてもらえなかった、

  

今までは、貧乏だったことを不幸だと捉え、被害者意識を持っていましたが、 

 

これからは、

  

貧乏でしか経験できなかったこと、理解できなかったこと、得られたことに焦点を向けて、

これからの人生で良い方向に生かしていきたいです。

  

 

そして、両親にはこれからもっと、

感謝の気持ちを言葉や態度で表現していきたいです。

  

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。