弁えるということ | ガテン系猛禽類の咆哮

ガテン系猛禽類の咆哮

元商社マン、その後ガテン業界に身体ひとつで飛び込み自らの腕だけを頼りに現場を渡り歩いたあげく満身創痍で転身したホワイトカラー復帰。そこで巻き起こる人間模様七転八倒を余すことなく綴るスペクタクル巨編とは言い難い日々の戯れ言。

唐突だけど、わきまえる、ね。



先ほど、そういうのを考える場面に遭遇したもので。



帰宅ラッシュの車内にて、仕事帰りであろうガテン系とおぼしき男性が、思いっきり汚れたカッコのまま乗り合わせていて周囲のことまで考えが及ばねーんだな、と思ったもので。



私が、通勤時と仕事時ではまったく違う格好をしているのは、古い読者の方は先刻承知かと思う。



作業している時は、躯体工事から携わっていることが多い関係上、ビーバッブさながらの「唐獅子牡丹超々ロング」なんていうぶっといニッカを穿いているわけだが(作業内容によりフツーの作業ズボンもあり)、実は好きこのんで着用しているわけではない。



場面によって、かなり足を開脚したり、立ったりしゃがんだり、高いとこに足を掛けて足場や梯子を昇ったり、という時にラクだからという便宜上の理由だけである。



ついでに言うなら、ON/OFFの切り替えでもある。



私は、いったん現場に入ればその日の仕事のことしか考えないが、それ以外はまったく考えない。



報酬に見合う労働力を、提供している以上、それ以外の時間に腐心することは時間のムダなのだ。



私が普段、考えてることはあんまりにも多岐に渡り過ぎて、自分でもまとまらず却ってアタマの血の巡りの悪さを露呈してる気もするのだが。



それと、私はとっくの昔にクルマを手離しているし会社の規定もあって、どこに行くにも公共の交通機関を利用している関係上、周囲に配慮しているというのもある。



誰だって、汚くて汗臭いカッコをしている輩のソバには寄りたくないのが人情である。



満員電車で乗り合わせて、密着するハメになった女のコが隣にいたとしよう。



ひょっとしたら、憧れの彼氏と初めてのデートでせいいっぱいのおめかしをしていたら。



なにかのパーティーに誘われて、ドレスアップしていたら。



とっても面目ない。



プライドで、作業着を解かないのかも知れないが、仕事のプライドは仕事中に発揮すりゃいいだけで、見ず知らずの人達にアピールするものではない。



警察官や消防士、看護士の人達が制服のまま、帰ったりしないだろう。



プロ野球選手や、Jリーグの選手などが試合終わったあとに、ユニフォームのまま吊革に掴まって帰宅しないのと同じである。



クルマで帰るなら別に構わないが、ただ単に、着替えがめんどくさいって言うのは自分のことしか考えてない証拠だ。



で、こういうのに限って、たいがい仕事できないし、またそのままキャバとか行ってワケの分からない武勇伝を得意満面でウソぶいて、周りから煙たがられるのである(笑)。



全員とは言わない、だが7~8割方はそんな感じ。



そこへいくと、サラリーマンのスーツはたいへん便利である。



まぁ、近頃ではノータイの人もかなり見かけるが、一種の戦闘服でありながらそのまま遊びに出掛けても違和感はないし、別に誰も困らない。



私は、当時かなり派手なカッコをしていた。



白のワイシャツなど、最初の数年だけで途中からカラーシャツしか持っていなかった。



ひどい時には、ネクタイ・ワイシャツ・スーツをそれぞれ少しずつ色を薄めた紫のグラデーションで固め、まだ茶髪が一般的でなかった頃にほぼキンパに近い色。



どこのホストでしょうか。



ある時、取引先の忘年会に誘われた時には、黒のシャツにシルバーのタイなぞ付けて参上したら、そこの社長に「西部警察が礼状持ってきたのかと思ったぜ!」と言われた。



で、その会社、それから数ヶ月後に潰れて私はその後、数年に渡りオトシマエをつけてもらうのにたいへん苦労を強いられたというオチがあるのだが。



そんなワタシ。



最近、気持ちの切り替えが上手くできませぬ。



ううううう。