少しだけね、疲れてしまったよ。

この数週間、いろんなことがあって。


隣りの佐藤くんを失い。

目の前にあった結婚が一瞬にして遠のいた。


今でもまだ考えてしまうよ。

隣りの佐藤くんと結婚したら。

自分の居場所が確立できた。

もう一生、孤独じゃなかった。

安心感でいっぱいだったのかな。


だけども。

そこに好きな気持ちはなく。

日記の所々に。

隣りの佐藤くんに対する不満や違和感が。

沸々と書き残されていたよ。


それなのに、今もまだ考えていて。

君がいなかったら。

もっと早く、君にフラレていたら。

もっと早く、君と結論が出ていたら。

隣りの佐藤くんを選んだと思うから。

少しだけ、まだ吹っ切れないでいるよ。



魔の週末がまたやってきたよ。


だけども、やっぱり。

隣りの佐藤くんの彼女への嫉妬はなく。


君と一緒にいる彼女に。

ものすごく嫉妬しているよ。




突然、君にフラレて。

君がいなくなった。


一気に涙がこみあげてきて。

今もまた涙が溢れそうだよ。


それでも、現実ではないと。

君が意地を張っているだけだと。

まだ、どこかで期待してしまって。


「また気が変わったら、 

 連絡くるんじゃない?」


友はいつものことだと。

私も思ったりしたけど。

今回はそうでもなさそうだよ。



もっと早く、君にフラレていたら。

即効で隣りの佐藤くんを選んだのは否めず。

私ってズルイね。


だけど。

その先にあるものは幸せだったかと。

それはわからない。

だから、隣りの佐藤くんを失ったことに。

そんなに大きな後悔はないよ。



だけども。

君を失ってしまったことは。

私にはとても大きく。


こんなことになるならば。

会わなければよかった。


1日をなんとか終えることに必死で。

早く記憶をなくす為に眠りたいと。

それなのに、あんまり眠れなくって。


またすぐに朝がやってきて。

君のいない現実にまた1日苦しむのかと。


またあの時と同じ毎日に戻ってしまったと。

とても苦しい毎日を送っているよ。

1年半も会わなくて大丈夫だったのにね…



正直、もう君のこと好きじゃない。

思っていた時期があったよ。


だけど、毎日君が電話をくれるようになって。

ラインもすぐに返事くれるようになって。

君との関係が確かなものになったと。

君の変化を強く感じて。

もう、大丈夫。

確信してたのに。

君に再会するまでは…



君との1年半ぶりの再会。

11度目の君との再会。

嬉しいはずなのに、気が進まなかったよ。


隣りの佐藤くんを失った悲しみが大きく。

君に会って。

隣りの佐藤くんの存在が大きくなることが。

隣りの佐藤くんを選ばなかったことを絶対

後悔することが明らかだったから。

だから、君に会うのがイヤだった。


君は結婚相手に向いてない。

君とは幸せになれない。

最初からわかってたのに。

どうして、危ない道を選んでしまったのかと。

大きく後悔して落ち込むのがわかってたから。


だけれども。

私の予想は見事に覆されたよ。


1年半ぶりに会った君は…

1年半前よりも、うんと落ち着いていて。

今までで一番優しかった。


今度、遊びに連れて行ってくれると言った。

私のワガママも聞いてくれた。


1年半ぶりだったのに。

全然よそよそしさもなく。

すんなりと打ち解けられた。


時にはドキドキし。

時には自然体に。


君との前が見える。

直感で思ったよ。

なぜかわからないけど、そう思ったんだ。


結婚相手には向いてない。

ずっとそう決めつけてしまっていたけど。


君と歩いていきたい。


君に再会して。

自然にそう思った。


頭ではなく、心が思った。

これが私の本心だと思う。


言うまでもなく。

隣りの佐藤くんに思ったことがなくて。

もう少し一緒にいてもいいかな。

思った時は多々あったけど。

また会いたいと思ったことはなかった。


「早く帰りたい」

「やっぱ、無理」

「触れたくない」


幾度となく、日記に記されていたよ。


君にはもう会いたい。

今すぐに会いたいと思うのにね。





ありがとう。

ありがとうね。


条件がいい隣りの佐藤くんを選ぶべきだった

かなとずっと葛藤していたから。


やっぱり、好きじゃないとダメだ。

君に会って、その葛藤は一瞬にして消えた。


やっぱり、好きじゃないとダメ。

君に再会して、ハッキリわかった。


本当に大切なものを君が気づかせてくれた。

どれだけ考えてもわからなかった答えを。

君が一瞬にして教えてくれた。


ありがとうね。 

やっぱり、君は私のヒーローだ。


その君もいなくなってしまったけど…



ありがとう。

本当にありがとうね。



君を失ってしまった今。

完全にひとりぼっちになってしまった今。

隣りの佐藤くんのこと。

また考えてしまうけど。

これでよかったと。

少しずつ考えなくなってきたよ。



こんなことになるならば。

君に会わなければよかった…

思ったけど。 


でも、11度目の再会。

会ってよかったよ。



やっぱり、君は手の届かない人だった。

端からしたら、ダメンズなのかも知れない。

でも、私には永遠のヒーローだよ。


ありがとう。

ありがとうね。


昨日の夜からの未読スルー。

頑張って、既読にしないようにしてるのかな。

いつも携帯を触ってる君だから。

気づいてないわけないよね。


そっか、大切な人と一緒だもんね。

そうだそうだ、あはは(笑)…涙。。




君は今、誰と一緒にいますか?

私のことなんて忘れてるよね…


既読にならない君とのトーク画面を。

もう、何十回も見ているよ。


もしかしたら。

永遠に既読にならないかも知れない。

既読の文字が見えない画面を見ては。

涙が込み上げてくるのを必死に堪えているよ。


君は悪くないよ。

私が往生際悪いだけ。


どうして、こんなに好きなのかな。

わからないよ。

わからない。



少しだけ疲れてしまったよ。

決してわかり合うことのできない二人だった。


悲しいけど。

これが現実。



とうとうやってきたんだね。

君への片想いの消費期限。

カボチャの場所に帰る時間が来たんだ。




ありがとうね。

ありがとう。 





素敵な想い出を。

ありがとう。






こんなにもまた人を好きになれた。

苦しい恋だったけど。

その分、幸せも大きかった。






ありがとう。





本当に本当に。

ありがとう。